ボンノム小屋 

      2480m (フランス)
TOUR DU MONT BLANC
エギーュ・ドウ・ミデイからのつづき。

2011年7月2日 はれ

シャモニMホテル〜(Oエンさんのタクシー)〜ノートルダム・ドウラ・ゴルジュ(1200m)〜バルム小屋(昼食)〜ボンノムのコル(2330m)〜ボンノムの小屋泊(2480m)
 (歩行7時間)

いよいよ、ツールドモンブランハイキングスタートだ。
朝食のパンとヨーグルトが美味しかった。ハイキングに不要なものはホテルに預け、最終日のホテルで受け取る予定。ホテルから登山口までタクシーで移動。
テントも寝袋もマットもない。重そうなものは、イタリアの山小屋で使うシーツ、着替え、水など。多分、ザックの重さは10キロくらい。足元は、ここ数ケ月、毎日はいて慣らした軽登山靴。日よけ帽も被って、準備OK。

初日、今日の予定は、ノートルダム・ドウラ・ゴルジュ登山口の橋からスタートしてボンノム小屋まで歩く。

小さな教会あたりで、坂道の上から、ロバが荷物を運んで来た。きっと空身で歩くツアーがあるのだろう。切り出した材木を乗せた車が降りて来た。登り始めはすべりやすい岩の道で、いきなりの急登。その険しさにちょっとびっくり。

深いゴルジュを覗き込む。辺りにはシラビソなどの針葉樹松ぽっくりがコロコロ転がっている。日本の二倍くらいの大きさ。


前穂みたいな、テラテッテの峰を振り返る。いつの間にか、歩きやすい農道になった。大きいカウベルをつけた牛が草を食んでいる。食べては新しい草原へ移動するようだ。有毒のコバイケイソウなどはちゃんと残している。かしこ・・・


広い草原、どこにいてもベルの音で牛の居場所が分かる。ベルが音楽のように聞こえてくる。前方には、岩の山が現れて、ひろくて、ゆったりのんびりしたいかにもヨーロッパらしい牧草地の農道。

道路脇には花いっぱい。日本の高山で見かける花もある。マツムシソウ、アザミ、フウロソウ、ワスレナグサ、チョウノスケソウ、ウサギキク、リュウキンカなど。

花は、青、白、黄、赤、紫、ピンクとありとあらゆる色あい。見事なお花畑。次々現れる花たちに、ウキウキ、ワクワク。休む暇もなく感動しっぱなし。目も体も忙しい。

ヨーロッパは、肥沃で古い地質だから、このような壮大なお花畑ができるのでしょうか?

カラッとした気候なので、日差しはあっても、汗をかかない。気温もそう高くないようだ。


バルム小屋。
山でのお腹の調子を考えて、持って行ったKんてんパパのスープ、生協の日持ちするクロワッサン、トマトなど。


ワスレナグサの、空を映したような水色に惹かれる・・・


レンゲのような花、白いマーガレットも可憐。



蒼いリンドウ、青や紫のフウロソウも素敵だ。


ドキッ!興奮で心臓が壊れそう・・・
あのあこがれの蒼い花です。美しい!アルプス三大名花の一つで「ゲンテイアナ」と言うそうだ。この吸い込まれそうな蒼はどこから来るのでしょう。惹かれる・・・


蒼い花が好きな私。今日のこの花との出会いを、決して忘れないでしょう・・・


赤い可愛い花はアルペンローゼ。これも、アルプス三代名花の一つ。一つ一つの花は日本のツツジよりずっと小さい。


ボンノムのコルが見えて来た。穏やかな登りで、寒くて重ね着する。風をよけた小屋で皆、カッパ上衣を羽おる。
体を冷やさないようにとガイドさんの助言。

汗をかかないのと、寒いので、水はほとんど減っていない。


ボンノム小屋へ向けての稜線も、風が冷たい。肌寒い。荒涼とした高原と言う感じで、花が変ってきた。パンジーの原種か?ビオラの様な花を見つける。

小さな水色ワスレナグサは、どこまでも咲き続け、励ましてくれた。


イタリアのパラマウント山が目の前に迫ってきて、小屋到着。


取り違いを防ぐ為、靴をちぐはぐにして紐を結び、カラビナをかける。私はスリッパを用意して行ったが、サンダルのほうが便利なようだ。

二段ベット、7人で一室。H谷さんは部屋のまん中、空きスペースで引き出しベット。

風を引かないように、シャワーは使用しなかった。パウダーシートで体を拭きとる。汗をかいていないのでそれだけで十分さっぱりした。夜用に着替える。トイレは水洗。

夕食、固いフランスパン、豆のスープ、マカロニ、シチュー。ガイドさんから聞いていた通り、フランスの山小屋の食事は質素。泊っている人が多く、食事も数回に分けていた。

トラブル発生。私の乗った椅子のつなぎが外れ、右足を打撲。膝下に大きいコブができました。骨折でなくてよかった!想定外を想定して行動しなくては。人が作ったものは、壊れるのだから・・・気分がハイになりがちな私に、神様からの戒め?でした。

小屋の中は、用意されたふとんもいらないほどの温かさだった。ガイドさんは寒かったそうだが、どこで休まれたのかな?小屋の外にテントがあったけど・・・

エリザベッタ小屋へ続く。


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