赤岳
    2899m
(長野)

AKADAKE

2006年5月3日 快晴

自宅3:00〜羽島(名神)小牧JCT(中央道)諏訪南〜美濃戸口〜美濃戸山荘前P(6:00〜6:30)〜(北沢)〜赤岳鉱泉(テント設営)(9:30〜10:30)〜行者小屋11:10〜(文三郎尾根)〜赤岳山頂13:10〜天望荘13:50〜地蔵尾根分岐14:15〜(地蔵尾根)〜テント15:30

駐車料金      ¥1000×3日
テント         ¥1000×2日
夕食         ¥2000×2日
入浴(鉱泉)     ¥1000×2日
入浴(八ヶ岳山荘) ¥1000

美濃戸山荘駐車場には車が少ない。数日前の針ノ木雪渓雪崩事故や今冬八ヶ岳の死亡事故などが影響しているのだろう。
天気は快晴。風もない。気温は低い。マイナス4度。昨日の雨で融けた雪が凍っている。林道も登山道も。
少し腰が痛いので氷道をゆっくり歩く。聞きなれない鳥の澄んださえずりが谷にこだまする。苔むした岩や木に「八ヶ岳」を感じながらいい気分・・・。


沢には雪融け水があふれている。雪が出て来て、前方青空に大同心を仰ぐ。
鉱泉前には人口氷ばくの残骸。昨日の雨でテントが少ない。二張り。雪をスコップで平らにしてテント設営。
餅二個で軽く食事。水や行動食、雨具などを小さい私のザックに入れて夫が背負う。私は空荷。アイゼンをつけて行者小屋に向う。
小屋前で「写真を撮って。」と若い女性。うらやましいようないいカメラ。キャノンの一眼レフ。こんなカメラで山を撮りたいな・・・。
彼女は「今日は上には行かずこのあたりを散策する。」と言う。雪にはあまり慣れていないようだ。この時、次の日硫黄岳山頂で会うとは思いもしなかった。


文三郎尾根。
右に阿弥陀岳、左後方に硫黄岳、横岳をのぞみながらの尾根歩き。雲ひとつない群青色の空に吸い込まれそう。
久しぶりの雪を楽しみながら登る。北八ケ岳蓼科山や穂高岳の峰も見下ろしながら・・・。中ほどで西壁主稜らしき尾根を見上げる。ネットの階段横の雪庇が道になっている。
バリエーションルート阿弥陀岳北稜を登る人が目に入る。山頂直下は岩場の直登だ。すごい。
中岳への分岐。
前方に白い峰、仙丈ケ岳、甲斐駒、北岳の南アルプスらしい。そこからは雪がなくガレを行く。山頂直下からやっと雪が出てきた。午後のこんな時間なので雪が柔らか。岩間から雪融け水の音が聞こえる。


春山赤岳山頂。
陽射しが暖か。穏やか。富士山も望めて360度のパノラマ。前回正月の冬の厳しさが身に沁みている体には「春山はこんなに暖かだったの?」とうれしくなる。
そして「なぜか雪が少ないと感じる・・・。だんだん感覚が鈍くなるのかな?」危険を危険と思わなくなり正しい判断ができなくなると思うと恐ろしい・・・。


天望荘への下り。この急斜面、たしか正月は凍っていて緊張した。今日は雪がグサグサ。
朝、赤岳鉱泉で会った人のようだけど・・・。「道に迷って遅くなった。赤岳に行くつもりが大同心へ行ってしまった。」とか。「雪道はいつもと違ってわからなくなる・・・。」と言っている。道迷い・・・。


天望荘。
小休止。熱いお茶を頂く。黒板に最低気温マイナス4度。最高気温14度と記されている。下界と変わらない暖かさ。


地蔵尾根分岐。そのまま休まず下る。鎖場は一歩一歩慎重に。
尾根途中でパトロール中の長野県警の方々。「今年は雪が多いので事故も多い。少し下の階段トラバースに気をつけて。」そこはやはり右がきれ落ちて危険だった。
下から来た年配の女性。「怖くて動けない。」と叫んでいる。戻って直登して行った。
我々もピッケルをしっかり山側に刺して慎重にトラバース。
乗越あたりで横岳を見上げる。目のいい(老眼?)夫が「大同心とその右のルンゼに人がいる。」と言っている。こんな時間にクライミング?「変だね。」(翌日道迷いの人だとわかる。)
遅いので乗越によらず鉱泉へ。
小屋で「地蔵尾根の雪はどう?」と聞かれて話す。東京の山岳会Hさんら三人組。6000mのネパールの山やホームグラウンド丹沢の話を聞かせていただく。今月末に御在所岳に登られるとか。
テント場に戻ると二十張りほどに増えていた。偶然にも近くにM田さん夫妻。少し話して明日硫黄岳から阿弥陀岳まで一緒に縦走する事にする。

お風呂を小屋で。石鹸は使えないが温まる。食事も小屋で。初日はステーキと蟹のスープなど相変わらず豪華。
汗を流せたので気持ちいい。夜用の服に着替えて寝袋にくるまる。冬と違ってとても暖か。風もなく静かで穏やかな赤岳鉱泉の春の夜・・・。

明日は硫黄と憧れの阿弥陀岳へ。


     トップメニューへ
inserted by FC2 system