赤岳

       2899 (長野)

2008年1月3日 晴れ。

2日美濃戸赤岳山荘P
中央道諏訪南で降り、八ヶ岳ズームラインから原村、美濃戸口へ。八ヶ岳美術館辺りで道路に雪。覚悟して進むが美濃戸口周辺では道に雪はほとんどない。そのまま赤岳山荘駐車場へ。車中泊。

3日赤岳山荘P8:00〜赤岳鉱泉(10:00〜11:00)(テント設営)〜(文三郎尾根)〜赤岳13:30〜天望荘(13:50〜14:30)〜(地蔵尾根)〜赤岳鉱泉テント16:00

駐車料金(3〜4日¥2000)
ザックの重さは夫24キロ。私12キロ。風がない。手もかじかまない。昨年のように暖かい。
でも林道にはちゃんと雪がある。堰堤まで来ると辺りが真っ白。こんな白い北沢ははじめて・・・。昨夜か今朝降ったばかりの新雪。


鉱泉に着くと青空に真白の大同心が目に飛び込んできた。
アイスキャンデイの傍で写真教室らしい団体さんがカメラを構えている。
風がなく気温もそう低くないのでテント設営も楽。マット下にレスキューシートも敷く。

テント(一人)¥1000 夕食¥2000
明日の天候がどうなるかわからないので少し遅いけど赤岳に行くことにする。


アイゼンをつけ行者小屋から文三郎尾根を登り始める。サクサク雪なので歩きやすい。ネットの階段はアイゼンの歯が絡みやすいので一歩一歩確かめるように。
真っ白の赤岳が頭の上に迫って来た。中岳、阿弥陀岳もこれ以上白くはなれないというほど白い。美しい。


中岳への分岐。
権現もくっきり。阿弥陀岳山頂に数人。こんな穏やかな日なら安心して山頂に立てるだろう。

赤岳直下。
紺碧の空に白い峰がドーンと。ここはどこ?こんなに白く迫力ある赤岳は私の記憶にない。とても八ヶ岳にいるとは思えなくてヨーロッパかカナダにでもいるような・・・。見たこともないようなでっかいエビノシッポが目の前に現れた。


赤岳山頂。
強風を覚悟して立つがほとんど無風。でも残念なことに辺りはガスッてきた。何も見えない。頂上小屋に行っても天望荘への降り口が分からないほど。外れた所にトレースがあるが・・・。しばらく降ると小屋が見えてホッとする。右手背後に富士山!
小屋前の風車にはとてつもなくでかいエビノシッポが穂高の方向に伸びている。それは昨日までの冬の嵐のすさまじさを物語っていた。

天望荘で休憩。
小屋の中はストーブが燃えてあたたか。冷えた体に血がめぐり始めた。甘いぜんざいであったまる。お替わりのおまけつき。年末から昨日二日まで悪天で今日やっと晴れたそうだ。
大きいカメラザックを背負った人が横岳へ向う。今から縦走?

我々は年代物のピッケルを持った人と一緒に地蔵尾根を降りる。尾根は雪が多いので足元が安定している。さくさく歩きやすい。見下ろす下界は真っ白。鳥になってガラス細工のような白銀の世界へ舞い降りる・・・。これは最高だ。
目の前には阿弥陀岳からの尾根が白く長く延びて眩しい。見上げれば横岳からの尾根も青空に白く聳える。そこには黒い岩など何もなくてあるのは白い岩の塊だけ・・・。余りの白さに何度も息を呑む。「お見事。」

鉄製手すりの急斜面で足がつったと言う人に出会う。何もできないけど「無理しないで。」と声をかける。さっくり雪をはしゃぎながら楽しく降っていると、ガイドにザイルで確保された女性登山者や数名の団体さんが喘ぎながら登ってきた。私だけ楽しいのが悪いような気になって静かに道を譲る。


その後の行者小屋への林歩きもめちゃ気分がいい。幹についたふわふわ雪は結晶を残したまま、ふんわり枝にまとわりついている。その白い木々の間の雪道を歩く。まるでおとぎの国にでも迷い込んだよう。ただ白いだけの世界・・・。
トレースを外れると腰くらいまでふかふか雪に埋もれる。軽―い軽い雪。

テントに戻って夜用に着替え、小屋へ食事に行く。
小屋のストーブで濡れた手袋や靴下などを乾かす。素泊まりの人が数名自炊していた。

夕食は6時から。
きりたんぽ。焼肉。サラダ。泊り客は80人以上。
6:40からのテレビ天気予報は「くもりのち晴れ」

7時過ぎにテントに戻る。風もなく穏やか。寒くない。ダウン上下にテントシューズ、毛糸の帽子、手袋、ネックウオーマーで寝袋にくるまる。

パラパラと細かい霰が降るような音・・・


阿弥陀岳につづく。
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