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ドロミテEドライチンネAからのつづき。
2014年6月22日 はれ
ドライチンネ(トレチーメ)クライミング。
ホテル5:20発〜(現地ガイドさんの車)オーロンツオ小屋6:15(2320m)〜取り付き@6:50〜ドライチンネ頂上10:00〜取り付きA13:00〜小屋14:00〜ミズリナ湖15:40〜セストのホテル
さて降りはどうかな?H谷さんの話では登りより降りが難しいそうだが・・・
ガイドさんが後方で確保している場合は、前向きのクライムダウン。ここは、普段の御在所本谷や中道、峠道の降りの要領だった。
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懸垂下降。
数十メートルを数回。一番長いのは60mほど降ったような気がする。命をハネスさんに預けて岩を蹴り降る。ここは思い切って手を離した方がよかった。背中を反して、ロープにすべてを預ける。
ルートが違うと「ライト」とか「レフト」と声がかかり、すぐ修正できた。
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先行のガイドさん。
岩の穴にシュリンゲを通してセルフを取っていたのには驚き!岩が堅いので、彼はいつもそうしているのだろう。
女性は何度も泣きそうになって・・・「がんばれ!」
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こんな岩壁、どうやって降りたのかな?何度も見上げる。
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下部では登り同様に雪渓が出てきた。中ほどからルートが変わったようだ。
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ハネスさんは、ピッケルを雪に埋めて確保してくれる。体を後ろに反らし、二人同時に後ろ向きで下降。私は、一度雪の穴に落ちたがお構いなしに降り続ける。
私たちの安全確認ができると、彼は足スキーで滑ってきた。まるで板をはいているみたいに。
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ドライチンネ登攀終了。
小屋に近い岩場でハネスさんと握手。未熟な私たちを無事登らせてくれて「ありがとうございました」
ここでも彼は「ドリンク」と言って、残り少ないジュースを差し出してくれた。心遣いが本当に細やか。彼に出会えたことに感謝しながら頂く。お陰で緊張しすぎたカラカラの喉が潤った。「ほっ」と一息ついて、胸をなでおろす。
彼はロープを次に使えるようにほぐしてザックに片づける。結局、登攀道具はロープとカラビナだけ。懸垂で下降器を使った。いたってシンプル。そして確実で素早い行動も見事。さすがドロミテの国際ガイドさん。職人技だ。
その後は、小屋へのトラバース道を歩く。
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眼下の登山道を歩く人が、蟻のように見えてきた。
ドライチンネの岩と雪を独り占めした達成感や高揚感やらが体の隅々までヒタヒタと沁み渡っていく。感無量。大満足。皆、足取りが軽い!
オーロンツオ小屋着。
ハネスさんの手を見せてもらう。堅くて傷だらけ。ドライチンネやドロミテの山を知り尽くした人の手。その手は、どんな勲章より輝いていた。
フエラータ体験の三人が戻って、ガイドさんの車でミズリナ湖へ。
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ミズリナ湖。
緑の湖面の彼方にドライチンネ!本当に、さっき、あの頂にいたのかな。夢みたい・・・
なんだか、疲れがどっと押し寄せてきた。この日は睡眠導入剤なしで爆酔。
ドロミテGにつづく。
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