御在所岳
1212m(三重)


2004年12月25日  快晴 無風 

温泉最奥P7:00〜(中道)〜朝陽台〜望湖台10:00〜(峠道)〜武平峠10:30〜鎌ケ岳〜(三ツ口)〜三ツ口ダム12:30〜P14:00

朝、千草あたりからふんわりした粉雪に覆われた美しい釈迦岳に見とれる。御在所岳北面は黒っぽく見えた。
薄い雲が釈迦岳、御在所岳、竜ケ岳にかかっている。スカイラインは通行止め。
温泉最奥駐車場から見る御在所岳は白い峰を淡いピンクに染めていた。初めて見るモルゲンロートだ。きれい。「色が変わりますよ。」とTさん。見とれている時間がないので急いで写真を撮る。
つかの間の大自然のショーなのだ。この瞬間に間に合ってよかった。今日はクリスマス。ここ御在所岳はホワイトクリスマス。



ロープウエイが見える岩まで来ると、パウダーシュガーをふりかけたような白い御在所岳が輝いている。
キレツトではスタンスに雪があるので気をつける。なるべく大きいスタンスに乗る。雪があるとグレードが上がるとか。いつもなら何でもない所が変わるから。
富士見岩下で兎の足跡発見。上に後足跡が二つ、下に前足跡が二つ。後ろ足が前に来るとはとても面白い。その上の樹木が白い。真っ白の樹氷だ!



きっと山頂公園もすごいよ。融けないうちに早く行こう!
鎖場手前からどの木も樹氷の花。青空に真白く輝いている。その絶妙のコントラストがいい。山頂全体が白一色の全くの別世界。
富士見岩に上がると大黒岩も雪の綿帽子。こんなきれいな樹氷を見て歩けるなんて思ってもいなかったので最高の気分。
朝陽台で白いコンペイトウのような樹氷の粒々にふれてみる。硬い。大岩辺りで誰も歩いていない所を歩き回る。
待ちに待った雪!またまた超気持ちいい。遊歩道も今日は樹氷並木。


ケルンからは圧雪車で踏まれた道を行く。スキー場も真っ白。鎌尾根や御岳神社辺りが見える遊歩道も一面樹氷。
そこで写真を撮っているとシャラシャラというあの音を聞いた。樹氷が融けて笹に落ちる音。去年望湖台で初めて聞いて感動した音だった。



望湖台手前で雪面がキラキラ光る。まるで夜空に光る星の様。よく見るとそれは雪の結晶だった。四角い結晶が朝日の斜光に輝いている。雪面は眩いばかりに光る大自然の宝石箱だった。
またウサギの足跡発見。
望湖台では雨乞岳が白く薄化粧。手前の雑木も全部樹氷。あまりの美しさに声も出ない。樹木だけでなく岩にもエビノシッポがついている。風が動いているのがその形でわかるとか。不思議なことにみんな同じ方向ではないのだ。


記念碑の前を行くと、また雪の上に動物の足跡。
遊歩道に出ると雪面に波のような模様が出来ていた。風の通りすぎた跡で風紋というらしい。なんと詩情ゆたかな響きの言葉だろう。
望湖台を振り返れば薄緑の笹と白い雪のコントラストが紺碧の空に映えて美しい。
誰も歩いてない雪道を鎌ケ岳へと歩く。気温は2度。雪をかぶった笹にもぐったり乗ったりした。こうして風にも雪にも柔軟に対応して自己主張もしながら生きる笹に自分もかくあるべきだと思った。雪が積もった笹にしなやかな強さを感じた。
時々首筋に雪が落ちて来てゾクとした。手袋で雪をはらいながらいくと手がかじかんできた。
展望台で振り返ると御在所岳雨乞岳が粉雪に覆われ神秘的な美しさ。
だんだん雪が多くなって頂上手前の鎖場は雪に埋もれていた。雪がない時苦労するザレ場も雪があると楽々登れる。
山頂では綿菓子のような真綿のような雲が太陽を覆って少し寒かった。歩き出す頃にこの柔らかな雲は消えていた。



下りはガレまで前の登山道を、その後三ツ口源頭部から降りる。雨乞岳も御在所岳も樹氷が融けはじめていた。
山頂から下りる時初めてピッケルを使う。源頭部からはどこからでも下りる事が出来、雪が深くて面白い。すべったついでにコロコロ転がって雪遊び。雪大好き! 
降りて行くと右に長石尾根の草原が見えた。もうしばらく行くと左股が現れ、さらに三叉路からの下り口もわかった。
下から御在所岳を仰ぐとすっかり樹氷が消えて朝の美しさはどこにも見あたらなかった。
自然が創造する樹氷のはかない命?に思いを寄せる・・・
美しいモルゲンロートに染まる御在所岳。霧氷に輝いた周囲の山々。初めて、冬の御在所岳の本当の美しさを知った気がした。今日も大自然から感動をいっぱいもらい、山に感謝しつつ帰途についた。

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