御在所岳
    1212m
(三重)



2005年12月18日 雪

温泉最奥P8:30〜(中道)〜キレット10:00〜(本谷)〜P11:00

氷点下42度の寒気が上空に来て大雪。
朝、道路は除雪されておらず積もったまま。丸で冬のせせらぎ街道だった。雪もちらついている。駐車場に車は三台。さすがこんな日に山に来る人はいない。山に嵌ってる人だけ。見るとIさん等。やっぱり。
既にスカイラインで積雪30cm。「わーい超気持ちいい。」フワフワ粉雪。もうここではしゃぎまわる。登山口からは膝まである。勿論誰も行っていない。処女雪ラッセル。こんな綺麗な所歩いていいのかな?て思ってしまう。
ワカンもアイゼンもなしでフワフワ雪を歩く。喜々として・・・。雪が降り続いているので山頂は望めない。
フワフワ雪の下にある岩を確かめながら、しかもできるだけ一歩で乗るように意識して歩く。それでもスラブや足がかりのないところは滑り落ちたりする。「雪」と会話しているような錯覚に陥る。



地蔵岩。
風で吹き飛ばされるのか岩には雪がついていない。降りしきる雪の中に孤独なお地蔵さん・・・。
キレット下の立岩に降りるあたりに吹きだまり。積雪60cm以上?ここは確か去年もこうなっていた。風の向きで同じ形に積もるのだろう。四季を通じて山を見つめているので、ここにはこんな雪庇が出来るとわかるようになってきた。

キレット。
雪が多いので久しぶりにクサリ場を降りる。クライムダウンで。
雪はちょっと小康状態。山頂は相変わらず暗い。時間があればこのままラッセルしたい。雪大好きな私は、ずっと気持ちいいこの粉雪の中にいたい・・・。
でも午後用事があるのでここまでとする。


キレットから本谷へ。「うわーすごい。」雪が腰辺りまである。今日の下りは「雪泳ぎ。」初体験。
サラサラ雪の中を丸で水の中を歩くように進む。雪の中なのか水の中なのかどこにいるのかわからなくなる・・・。まるで夢の中のようで気持ちいい。
友人から聞いて、以前から雪を泳いでみたかった。最高!
歩くと自分の蹴り上げた雪が玉になって競争しているみたいにころころ転がって行く。それも道なりに。雪の玉運動会。丸で生きているみたいな雪玉が面白い。
登山道は雪に埋もれているがなんとなくそれとわかる。滑ったり潜ったり超楽しい。これこそ冬山の醍醐味!



本谷登山口近くになるとツバキの木が多くなる。葉に積もった雪で枝が重そう。時々、頭上の木々からその雪が音もなく落ちてくる。予告もなく静かにさーと雪を浴びせられる。なんてさわやかで清清しいの?
頭のてっぺんから足の先まで御在所岳の神様から禊れているようなとても神聖な気分。
それは今まで味わった事がない厳かなものだった。



新雪フワフワ雪ラッセルを楽しんで駐車場に戻ると車が雪に埋もれていた。この分だと山頂は1m以上あるだろう。本谷ラッセルのIさんらは頂上まで行けたかな?
さらに雪はしんしんと降り続き、降り積もる。




2005年12月24日 雪

温泉最奥P7:45〜(中道)〜地蔵岩10:30〜(中道)〜P11:15


22日の大雪がまだ続いているかのよう。降りられないと困るのでログハウスの少し下に駐車。
雪はスカイラインで積雪40cm。登山口から膝上まである。吹き溜まりでは腰辺りまで。気持ちいいさらさら雪。
昨日の祝日に数名入ったような踏み跡を辿るがすぐ消えた。(ひきかえしたみたい)最初にロープウエイが見える岩まですでに雪が多く岩も道も雪の下。そしていくつも雪庇が出来ている。こんなの初めて見る。その雪庇を乗り越えるのが至難の業。はまり込んでもがいてよけいにはまるの悪循環。方向転換して抜け出す。
このあたりでワカンをつける。気分的に少し楽だが雪の状態は同じ。たよりなく柔らかい。その上、又どんどん降ってきた。手がかじかんでカイロを握りしめる。
通いなれた中道なのに雪が多すぎて登山道がわからない。行く先の雪を見上げながらどこから行くといいか考えながら行ってみるがどこをいっても大してかわらず遅々として進まない。ラッセルを交代しながら行くが、一歩一歩に時間がかかる。
樹林帯の斜面道は今日は雪の斜面。足で削り取りながら行くと道になった。岩棚下も吹き溜まり。ここを抜け出すのも一苦労。ピッケルで雪をどけて膝で押して踏みながら進む。
やっと岩棚に到着。ここまで二時間あまり。岩の周りの雪が丸く削られて面白い。風が岩にぶつかって柔らかい雪を吹き飛ばすのだろうか?春に木の根が丸く雪融けするのに似ていた。
ロープウエイは動いているようだ。さらに地蔵岩までも雪の状態は変わらない。ふわふわのまま。二時間半かかってやっと地蔵岩に到着。達成感を味わいながらもラッセル疲れに座り込む。
この雪じゃ山頂に行くには五、六時間はかかるだろう。雪も降り止まないし車が降りれないと困るのでここまでにする。
あんなにラッセルに苦労した道も帰りはルンルン気分。道をはずれてわざわざ新雪を行く。子供のようにはしゃぎながら、フワフワ雪を駆け下りる。これがめちゃ楽しい。
「こんな日に山ではしゃいでいる人もいないよ・・・。」と我ながらあきれる。
おばれ岩まで戻ると登山者が一人。今日初めて人に会った。出会った人は後にも先にもこの人一人だけ。
車までの道路には新たに積雪15cm。下に駐車してよかった。
今日の中道は御在所岳粉雪独り占めラッセル。楽しい楽しい雪遊び。

                    トップメニューへ





 
     
inserted by FC2 system