御在所岳
    1212m
(三重)


2005年12月30日 くもり時々小雪

温泉最奥P9:00〜(本谷)〜朝陽台12:00〜(中道)〜P14:00

曇っている。小雪。駐車場に4・5台。
本谷に入ると雪が多い。まったく岩が見えない。一枚岩も凍りついている。昨日ラッセルされた方のトレースが雪の階段になっている。楽々立ったまま上がれる。



大黒滝。
氷はしっかりついているが雪の下。腰まである雪は滝の下へ行くにも大変。
雪を抜け出て滝の上に出る。滝上左のV字谷。ここも雪に埋もれてまったくの白い谷。こんな谷を見るの初めて。
大雪に埋もれた谷はとてもいつもの本谷とは思えない迫力。中ほどの倒木あたりからこの谷を詰める。今まで冬にこの谷を歩いたこともなく改めて今年の雪の多さに驚く。そのまますんなり三角岩の下に出る。
十二月はじめに苦労した岩場は分厚い雪に被われ岩場があることすらわからない。ただの雪の階段。くぐり岩も雪の下。ここから雪は固く締まって歩きやすい。



雪と樹氷と氷に見とれながら行く。トレースは緑の鉄塔へ右折せず直進している。本谷の突き当りまで行って左の大黒尾根上部に上がる。
見下ろす本谷は白いばかりの谷。美しい。
ここからは気持ちのいい尾根歩き。唐松岳かどこかアルプスの稜線を行くかと錯覚する。うっとりと樹氷に見とれて登って行く。



突然、スキー場からの音楽とそりすべりのチビっ子達の明るい声に我に返る。賑やかな冬の御在所岳山頂。
ギャラリーに行くとAさん、Kさん。「上から本谷来るの見てたよ。あの雪でよく来れたね。」
藤内沢を降りようと行って見るが雪はさらさらの粉雪。全く締まってない。雪崩の危険を考えてあきらめ中道を下りる。
富士見岩から美しい釈迦岳やハライドあたりに見とれる。尾根を下ってガレ横の斜面も駆け降りる。気持ちいい。


テラスであまりの美しさに立ち止まる。目の前の富士見尾根は氷の花が咲き乱れていた。




2005年12月31日 強風 小雪

温泉最奥P7:00〜(藤内沢)〜(裏道)〜国見峠11:00〜朝陽台11:30〜ギャラリー(11:40〜12:25)〜(本谷)〜P13:35

中道から裏道に抜ける道、誰も行ってない。左手中道の斜面から雪崩の跡(デブリ)が多い。
裏道に抜ける中ほどから足跡がある。多分先週のTさんの足跡だ。そこからその跡を行くととても楽。

藤内沢出合で夫はワカン。私はアイゼンをつける。中又の氷が蒼い。誰も行ってない。テストストンまでもが風がきつく吹き飛ばされそう。一壁取り付きまで行くのも至難の業。
いつか滑り落ちた藤内滝ツララ上辺りのさらさら雪が深くて足場も決まらない。こんな深い雪じゃとても上まで行けないし雪崩も起こりうるし・・・。
ここで裏道と間違えて藤内に来た人あり。我々の踏み跡をたどったらしい。戻って行った。
今日の藤内沢はあきらめよう。


気を取り直して、裏道まで戻ってここを登り始める。アイゼンをはずす。先ほどの人が上から降りてきた。「踏み跡がないから不安で・・・。」一緒に行くことにする。広島から遠路御在所岳へ見えたとか。ようこそようこそ。
昨夜の積雪が15センチほどあり、吹き溜まりではトレースがない。初めて裏道をラッセルする。どこか違う山のようでとてもいい気分。
左に雪のついた前尾根。さらに前壁を仰ぐ。このあたりから雪は深く腰までのラッセル。一人後から来た人と前に後になりながら進む。膝で雪を押して。
国見峠近くになると笹が埋もれて視界が開ける。広大な雪の原。去年初めて積雪時に来た時と同じだった。風が通り抜けるところだけ雪が固くなっていて嵌り込まない。峠を左に御在所岳に向うとやはりこれも去年と同じ大きい雪庇が出来ていた。
確かこのあたりで裏道からのラッセルの人と出会って道がつながった。先ほどの人が急に引き返す。この雪庇に恐れをなして?
誰でもビックリするよ。この雪を越えるかと思うと。ピッケルで雪をどけて乗り越える。
その後の道がちょっとわからなくなるがゆるく左にカーブして行くと掘割道に出た。
樹氷の彼方前方にレーダー。これを目指して樹氷林を行くといつもの笹はなく国見岳が大きく目に入る。真っ白。風の通り過ぎた風紋も美しい。
広島の人も「一人だったら帰っていたけどよかった。」と大喜び。
ここでT川さん。「裏道こんなに遠かったかなて思ったよ。風がきつかったから藤内はやめた。」とか。岩を極められた方でも裏道を登られるんだから我々が藤内沢をあきらめて正解だった。


ケルンからたおやかな峰イブネ、クラシが墨絵のよう。


帰りはT川さんと本谷を降りる。丸で八ヶ岳の文三郎尾根のように降りられる。膝に全体重を乗せてヘッピリ腰にならず背筋を伸ばして歩ける。
雪がさらさら。
今年は御在所岳がそのまま八ヶ岳だ。三角岩横の岩場もその下のV字谷もなんとそのまま真っ直ぐ降りる事が出来た。
大黒滝下は二本、木がある所を左から降りる。不動の滝下は右に回りこむ。一枚岩は左端の雪の階段を。
登山口までしっかりした雪だった。いつものベタベタ雪ではない。
本谷は岩が雪に消えて歩きやすい。どこか別の山の様。なんと1時間10分で降りた。夏よりうんと速い。

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