御在所岳
      1212m(三重)

2005年8月21日 くもりのち雨  中道

登山口あたりで小さいハギの花が秋を告げている。
キレットから望む山頂付近、ガスが沸きあがって流れて美しい。
菰野菊は終わりかけ。ミヤマママコナの小さい花がまだ頑張って咲いている。
朝陽台はガスに包まれている。ここでポツポツ雨。その後土砂降り。
「この雨じゃ。」とそのまま中道を降りる。さっき登ってきた登山道はあっという間に川のよう。
濁流?が滝のように流れている。沢下りの気分で歩くが・・・。ちょっと怖い。通り雨だったけど・・・。

よく登山道が崩れ山から降りられない集中豪雨ニュースがあるがそれと同じだった。

去年鎌ケ岳で雷の怖い体験をした。そして今日、御在所岳中道で豪雨。

「自然はいつも同じではなく、ひとたび天候が変わるときばをむく。」事を改めて思い知らされた。




2005年8月27日 くもりのち晴れ  中道

朝、麓では山から降りたアキアカネがスイスイ。
昨日の風で落ちたミズナラのドングリが登山道のあちこちに。
尾根からは刈り取り前の田んぼが黄金色に染まって美しいパッチワーク模様。
セミの声はもうない。アサギマダラもいない。
夏は終わった・・・。

風が違う。とても爽やか。これは確かに秋の風。
アサギマダラに詳しいK町のIさんと望湖台へ。
特等席の岩の上で、涼やかな秋風を全身で感じる。超気持ちいい!
それにしても風で季節の移ろいを知るなんてとても趣がある。
ホツツジが咲き、ススキがあちこちになびいて、山はすっかり秋。

登山口あたりで振り返ると、御在所岳は久しぶりの青空に映え、眩しいほどの緑に輝いていた。




2005年9月3日 晴れ  裏道

夏に逆戻りの御在所岳。気温が高い。蒸し暑い。
藤内小屋から前尾根、籐内壁を仰ぐ。さらに富士見岩やとりで岩も見上げることができた。
そのまま小屋で青空作品展のお手伝い?見てるだけだけど・・・。

北谷よんの橋付近でシャワークライミングする若者、子供達の歓声が響き渡る。
そばにヤマボウシのひときわ大きい赤い実。
たしか初夏、がくが白い花のよう見えて美しかった。秋に、こんな綺麗な実をつけるとは!

竹とんぼのようなウリハダカエデの実も薄茶色になっている。ブーメランのように飛ぶらしい。一度どんな飛び方なのか見てみたい!

菰野山岳会ログハウス上の鉄橋あたりで、せっかちな木が一枚だけ紅葉。
植物だけがしっかり秋を演出している御在所岳だった。





2005年9月18日 晴れ

裏道登山口7:00〜小屋(7:35〜8:10)〜一壁〜前尾根P7P6〜登山口15:00

一壁3ルート。夫が先。私は後。昨日の雨で岩がヌルヌルしている。
もともと高い所大好き人間の夫はサッサとあがった。シャモニで借りたクライミングシューズで。初めてなのに・・・。

もともと高所恐怖症の私。二回目だけどやはり怖い。自分のクライミングシューズでは初めて。足が震える。岩が滑るので体が強ばって足の動きも悪い。
今日は有料講習じゃないから誰も何も教えてくれない。甘えていられない。自分で考えなきゃ。
動けなくなったら足を少し上げることを考えよう。岩をよく見る。オーバーハング気味の所、確か以前左の岩に移ったけど・・・。

その手前で動けない。
一度右へ行ったのかな?と思っていると「少し右に出るように。」と隣ルートの若者が教えてくれる。
「ありがとう。」でもなかなか動けない。足を変えたりしてやっと少し右に出てから左に戻った。
そこからは手がかりがあってスムーズに行けた。支点に出て落ちないように壁を左に進む。ザイルを持ってトップの人が来るまで待つ。
意識してないけど、有料講習だとやはりこちらにも甘えがあるようだ。何とかしてくれるだろうと。
それではやはり自分のものにならないと反省。もっと真剣に取り組まないと・・・。
自分自身の意識の問題だろうが・・・。

Hさん知り合いのO山岳会の人達。
年齢はさまざまなのに家族のようにしかも真剣に岩に向っていた。
その後、前尾根下のテストストンで上がり降り練習。Hさんが見えたので前尾根へ。
P7のまんなかに木のあるところで基本練習。

八の字結び。
落ちた時の練習。下の木の根にスリンゲを掛けて自分の確保。
初めてルベルソというものを使うのでその使い方。ルベルソを持った手は絶対離さない。離すと落ちる。よくわかってない。
ルベルソをハーネスに掛ける。向きを間違えないように。ザイルを下に引くと止まるなど・・・。

さて本番。
「命預けるよ。」と言われ登っていかれた。
ドキッとした。「怖い。」如何に真剣にやらなければならないか意識させる為に言われたのだろうが・・・。
「怖がり」がよけい緊張する。
一番右のクラックから。上がり右に進んで木のあるリッジを行く。支点に着くと自分の確保。
丸い岩も取り付くのがなかなか。数回してやっと。
チムニー少し下、前Iさんがアブミを掛けてくれたところは何もなし。さらに狭い隙間を這ってチムニーの下へ。そこで自己確保。
その後チムニー。
こんなに狭かった?始め忘れていてできなかった。ハーネスについているものがじゃまになる気がした。後ろに手をやって腰を浮かすと少しずつ上がれた。
腕の力も必要だったんだ。
隙間の広さが上に行くと変わるので足を前後において右上の方にずれながらあがる。後ろ足をお尻ぐらいに高くあげる。低いとズズッとずりおちる。
やはり息が続かない。フーフーいって上がる。

前回は周りが気になった。藤内沢に落ちたらとか思うと動けなかった。体が強ばった。恐怖感ばかりで集中できなかったのだろう。
今日は周りの物は何も目に入らなかった。目の前の岩だけだった。頭の中はこの岩をどうやって登るのかということだけでいっぱいだった。
前回より集中できたという事かな?

二回より三回とやはり積み重ねが大事なようだ。それと体で覚えてしまうまで(いつになるかわからないけど・・・。)(まして、この年齢では物覚えが悪いし・・・。)続けて練習しなければダメだなとつくづくそう感じた。




2005年10月2日 くもり 

前尾根

裏道登山口あたりにアケボノソウが咲いていた。昨日の雨で小屋前のテストストンも濡れている。九時頃までこのあたりで確保練習など。
その後前尾根へ。こちらはクラブや山岳会の人が多い。一壁には人が少ないようだ。満員なので前尾根下テストストンでザイルワーク。
ルベルソを使う。

ルベルソの使い方とザイルの出し方。
ループに安全環付カラビナとルベルソをつける。ルベルソは字が読めるようにかける。安全環付カラビナに通す。(安全環付カラビナとルベルソは離さない。セットで。)
落とすといけないのでルベルソだけで手に持ったりしない。そういう癖をつける。
ザイルを出すのはすぐできるが引くのが難しい。それに腕の力がないので疲れてくる。続かない。もっと腕も鍛えなきゃ。
上の人が落ちた時、腰の辺りにザイルを引く。これも力がないのでふらふらする。

テストストンで見てると確保器もいろいろ。掌のような形のを持っている女性もいる。

P7の一番下の岩は濡れている。滑る。慎重にあがる。トップの人が確保していた支点につくと安全な場所に移動。ザイルを下に落ちないように足元に積んで置いて行く。トップはビレイをはずし次の岩に挙がって行く。一人は下で確保する。
その後、岩間の木のリッジを行く。リッジ一番上は左端を。ヌンチャクのまんなかをもって。その上はバンドのようなところを右に沿って進む。岩間左に木がありその上にまん丸岩。その岩にボルトがある。(支点。)自己確保する為そのボルトにチェーンをかける。

今日は昨日の雨で岩がぬれていたし、何時雨が降り出すかなという天気だった。雨が降り出すと即中止になる。クライミングシューズはとても滑りやすいらしい。
小屋あたりまで降りてきたら雨がポツポツあたってきた。良かった岩にいる時でなくて。

ルベルソの使い方などいろいろ聞いたけど難しい。なかなか覚えられそうにないな。何度もやるとできるのかな?

脳も体も柔軟性がないんだから焦っても仕方ないよ。気長に少しずつ覚えることにしよう。

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