御在所岳
    1212m
(三重)


2006年1月4日 くもり

温泉最奥P7:30〜(中道)〜朝陽台10:00〜望湖台(11:00〜11:30)〜(本谷)〜P13:00


今朝、登山口では新たに積雪20cm。昨日のトレースは消えて何もない。



中道を行く。さらさらの新雪を蹴って。誰も行ってないただ白いだけの雪を歩く。ふわふわの白いじゅうたん。「私、こんな綺麗な所歩いていいのかな。」て思う。
膝で押すほどでもないので楽だし、超気持ちいい。
キレット。右へ行って雪のついた岩場を降りる。ピッケルを使いながら。ここから雪の量が急に多くなる。吹き溜まりでは腰以上。でも軽い雪だから楽しい。雪が多くて凹各部はそのまま直登。
富士見岩下の岩場、雪化粧が美しい。クサリ場もテラス手前も雪に埋もれている。テラスからはさらに多くなる。さらさら雪ラッセルだ。


樹氷が幹にまでついて木全体が真っ白。こんなに美しい氷の花は初めて。
誰もいない何もない白い世界。それは神々しいばかりに美しすぎて。誰もそこに足を踏み入れてはいけないように厳かで。神だけがそこにいるようで。夢の中のようで。吸い込まれるようにその白い世界に足を踏み入れる。
厳かに樹氷のトンネルをくぐる。それは今ここにいなければ味わうことのできない世界。神秘的。
「やっほー。」突然子どもの声。ふと我にかえり現実に引き戻される。
そのまま望湖台へ向う。あの尾根はどんなだろう。はやる気持ちを抑えられない。
遊歩道からの樹氷も綺麗。


あった。あの尾根。一年ぶり。望湖台から裾を広げた白い雪庇。神は(自然は)なんと美しいものを創造するのだろう。身震いするほど心を揺さぶられる。感動せずにはいられない。私は今日この美しい世界に出会えてなんて幸せなんだろう。
そして風だけが通りすぎてただ白いばかりのその尾根を歩く。気分は最高。



立ち去りがたい思いを胸に本谷を降りる。大黒尾根から望む本谷、大黒岩が綺麗。
雪は腰以上。ここの新雪はどれだけあるのだろう。サラサラ粉雪を歩く。本谷雪泳ぎ。行けども行けども雪の海。


うねうねとした雪の波がどこまでも続く白い綺麗な本谷。まるで不思議の国にでも迷い込んだかのような錯覚を覚える。
今日、最高に美しい御在所岳と出会った。これ以上美しい御在所岳を私は知らない。

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