御在所岳
    1212m
(三重)


2006年3月21日 くもり

温泉街最奥P〜(中道)〜朝陽台〜望湖台〜(中道)〜P

スカイラインはまだ通行止め。登山口でアシビの蕾が膨らんでいる。優雅にウグイスの声を聞きながら歩きはじめる。
なんとなく体が重い。十日ぶりだから。無理をしないでアクエリアスを飲みながらゆっくり行く。
八センチくらいの霜柱があちこちに。真冬のようにその霜柱をザックザック踏んで行く。
岩だな。
本谷の上部にはまだ雪が残っている。昨夜少し降ったらしく岩陰にも雪。風はあまりなく、周囲の山が何となく霞んでいる。
カケスの濁った声。翼を広げると白と青が目立って綺麗。目の前を飛び交う。
地蔵岩上。
十日ほど前、武平峠滋賀県側で相当咲いていたマンサク。中道ではやっと咲き始め。固い皮を突き破り今朝開いたばかりの花びら。周りの木々の芽も赤く膨らんで来た。春の息吹が聞こえる。
先週から唐松岳、八ヶ岳、谷川岳など山の遭難が相次いだが、御在所岳も随分冷え込んだようだ。あちこちにツララができている。



凹各部。
雪がなくなったので階段から取り付く。上部で右岩に右足をかけると楽だった。
キレットの見える岩。
立ち岩がくっきりと鮮明。コブシの蕾は寒かったからか二週間前と同じ状態。
私のラッセル初体験場所からは残雪が多い。ブリッジになって中が空洞。掘割道はまだ埋もれて硬い雪道。つま先で蹴りながら歩く。
ここからは思ってもいなかった氷道。クサリ場もその下もガチガチに凍っている。氷を避けてできるだけ岩に乗る。富士見尾根北側のルンゼも固そう。テラスの上からもさらに氷が続く。今日はまるでアイスクライミング。いつもの中道とは思えない。
「登りならまあ行けるかな。」とアイゼンなしで行く。山頂直下ガレ場は氷斜面。アイゼンがないので左から。一歩一歩慎重に岩を選んで進む。
ここで滑落して肩を骨折したり、アイゼンを引っ掛けてアキレス腱を痛めたりした方が何人もいる。こんな凍った日は特に慎重に。


富士見岩。
大黒尾根が薄化粧して綺麗。雪融けしたあたりはやはり薄緑に染まり始めている。
T松さん。「下りはやはりアイゼンをつけないと危ないよね。」と梯子の上でつけて慎重に降りて行った。
登山者も観光客も少ない朝陽台。気温三度。林を抜けてケルンへ。林の中の雪はガリガリに凍っている。固くてはまり込まない。宇宙人のように雪面をサクサク歩けて気持ちいい。
掲示板の知多の「うささん」。「裏道からうまく来れたかな?」と裏道を少しのぞいて見る。登山者は少ない。
誰もいない遊歩道を望湖台へ。歩道の雪は消えたが雪庇尾根がまだあった。東雨乞岳の笹原が一段と白い。三角オニギリ雪形もわずかだが残っている。記念碑あたりの笹はほとんど起きていた。



帰りはガレ直下の氷に危険を感じてアイゼンをつけて降りる。御嶽山の失敗を繰り返さないように(アイゼンの歯同士を引っ掛けて転んだ。)一歩一歩慎重に。絶対転倒しないように歩く。
富士見岩下で知多のO川さん。82歳でますますお元気。Tシャツに軽登山靴。軽装が若々しい。
膝と相談しながらゆっくり歩くとのこと。「歩かないと足やお尻の筋肉が落ちるから。」と三浦敬三さんみたい。前向きなその姿勢に頭が下がる。
テラスでアイゼンをはずし小休止。
湯の山の温泉街あたりでは梅や椿の花。よく見ればアシビも咲きはじめていた。

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