御在所岳
     1212m
(三重)


2006年7月2日 晴れのちくもり一時雷雨

旧料金所P5:00〜(中道)〜朝陽台〜武平峠〜鎌ケ岳〜(三ツ口谷)〜P10:20

今日も中道でササユリ探し。なかなかいいのに出会えない。
岩棚。
朝が早いので斜光を受けたキララ峰から入道岳、そして鎌ケ岳が美しい。雲もいい。光と影と雲が山をより立体的に見せてくれる。そしてなぜか山にも空にも透明感がある。清々しい夏山御在所岳の朝。
またまた美しい雲海を見おろしながらの贅沢な山歩きとなる。今日も最高。



朝日が射してぽっかり雲が御在所岳に。美しくて見とれる。
地蔵岩上本谷側に濃いピンクのササユリ。ちょっと足元が危ない岩を越えて見に行く。花びらが何者かに食べられていた。


下界ではダイナミックな雲のショーが次々に繰り広げられている。雲の上にいるってなんていい気分なんでしょう。

富士見岩の階段。
まだ咲いていない。朝陽台直前二輪の蕾も固い。峠道のも・・・。天指し岩あたりで薄いピンクの蕾。この子は色が「小百合」の代表のような淡さ。可憐。
鎌ケ岳の露岩。
岩が崩れて太ももを直撃。ひりひりする。「持った時にこの岩は大丈夫かどうか即判断せよ。」という夫。野性的な感がまったくない私・・・。
日陰尾根への降り口で今日最高のササユリ。今朝咲いたばかりのよう。甘い香りと優しい色に心奪われる。


馬の背岩で左俣からエゾハルゼミの大合唱。喧しいほど。とても力強く若々しい声は望湖台のセミ以上。鎌ケ岳のエゾハルゼミは左俣に多いことを知る。
ガレ場にオトギリソウ。
「弟切草」の伝説を知ってちょっと見るのが怖くなった花。
大岩、前から乗って左から。雲沸きあがる御在所岳本谷が目の前。そしてもう一つの岩へ。
鎌ケ岳山頂。
人っ子一人いない。入道岳手前宮妻峡の雲が綺麗で見とれる。綿向山の彼方には遠く滋賀県の町が目に入る。今まで見た事なかったけど・・・。



山頂の岩に山吹色のイワキンバイ。ミヤマキンバイに似ている。その鮮やかな「黄色」に夏を感じる。
そしてその「黄色」は残雪の中に咲くハクサンイチゲやシナノキンバイなどの北アルプスのお花畑を思い起こさせてくれる。もうニッコウキスゲなどは咲き始めただろうか?今年は雪融けが遅いので花も遅いとか・・・。
鎌ケ岳は山容もアルプス的だけど、ガレ場や谷などの植生もアルプス的。
なぜここにアルプスの花が咲くのだろう?不思議。そんなこと地質学や植物の歴史などを勉強しないとわからないだろうな。御在所岳は勿論、身近にこんな良い山があって幸せ。
尾根から三ツ口谷へ。
降り始めてすぐにつんとしたササユリの蕾一輪。雪の日のあの厳しい登りを思い出しながら歩く。季節が違うと全く別の山。
草原から谷へ。
落ち葉が濡れているので滑落しないように慎重に。
大滝直前の下降で曲がった木に顎をぶつける。今日は足と顔に軽い打僕。集中力に欠けたのかな?それだけで済んでよかったけど・・・。
水量の多い大滝を仰ぐ。


ダム直前で箱庭作りをしているT冨さん等。平らな二つ岩のテーブルが出現していた。
一番下の滝で雨がぽつぽつ。遠くでゴロゴロ。雷?木陰でカッパを着る夫。私は傘を出す。
ダム湖の淵にはモリアオガエルの卵がいくつも。水の中ではすでに蛙が泳いでいる。


ダム湖下では白い小さいツルアリドウシ。岩に蔓を伸ばし沢山の花をつけている。花びらの先がピンクのもあって可愛い。
小さいのでよけいにそう思うのだろうが、精一杯生きているその姿がなんともいとおしい。
スカイラインに出る手前で私もカッパ上衣を着る。
中道登山口辺りで土砂降り。雷も近い。アスファルト道は川のよう。今、峠道など稜線を歩いている人は怖いだろうな。
忘れていた夏山の恐怖「雷」。ふと、頭上の雷鳴におののいた数年前の記憶がよみがえって身震いする。
こんな時アルプスだったらどう行動するだろう。ハイマツに入るか低い所に逃げるか・・・。パニックになるよ。
私の心配をよそに、雨はあがって御在所岳上空には青空が広がっていった。


     トップメニューへ
inserted by FC2 system