御在所岳
     1212m
(三重)


2006年12月3日 (日) くもり時々小雪

温泉最奥駐車場P10:30〜(中道)〜朝陽台12:10〜望湖台〜武平峠13:30〜駐車場P14:15

いなべで藤原岳や竜ヶ岳が真っ白。
「裏山も白い。」養老山脈は頂上付近だけ冠雪。
鈴鹿山脈は500mから上が薄化粧。山頂は望めない。
御在所や鎌ケ岳はそう白くなく北から雪が降って来たのがわかる。
竜ヶ岳は麓あたりまで白い。
スカイラインは通行止めかも・・・と温泉街から上がる。
余りいい天候ではないのにスカイラインの駐車場に車が多い。



約半年ぶりの御在所岳。冷たい大気に冬を感じて歩き出す。
今年は紅葉にお目にかかることもなく過ぎた。夏からいきなり冬・・・。
見上げれば富士見岩あたりから山頂まで白い。樹氷?御在所岳はいつのまにか真冬だ!
今日は足慣らし。焦らずに行こう。きっと今までのように歩けないだろうから。
やはり足が思うように上がらない。鉛のように重い、身体も重い。息が切れる。話す元気もなく、写真を撮る余裕もない。ただひたすらもくもくと歩く。夫も山離れしている間に太ってしまったのでとても苦しそう。息づかいが荒い。

休んでいた時も平地を歩いていたのに・・・。山は斜面だから平坦な下界を歩くのとは違って負荷が大きい。大変な運動量なのだと改めて思い知る。


ロープウエイの見える岩で一人。「クサリ場で氷が出てきたので、まあいいかと帰ってきた。」と言っている。
登山道が凍っているの?


おばれ岩から所々道の脇に雪が出てきた。キレット下からはあたりが白いほどになる。雪の量が変わってきた。
足も体も相変わらず重いけど、バランスは割合うまく取れる。
おばれ岩上でH町のIさん。久しぶり。いつも走っているのに今日は普通?に歩いている。
「ちょっとやせた?」「腰痛がひどくて、今年は医者通い。まったくアルプスに行けなかった。御在所は来てたけど・・・。」座るとか平地を歩くのがつらく山の斜面はなんともないとか・・・。
「先に行って。」と言うか言わぬ間に消えてしまった。足が速いので本当に腰が痛いの?と信じられない。



富士見岩まで来ると樹氷。木々が白く輝いて神聖な感じ。鎌ケ岳山頂も綺麗。いよいよクサリ場。足を踏み降ろそうとすると岩が氷でガチガチ。これはアイゼンがいるよ・・・。
氷がついてない岩や木の根を捜して乗る。太いクサリが一本増えていた。
ここでほとんどの人が立ち止まりどうしようかと思案している。

その後の下りが又危険。ガリガリに凍った氷上を慎重に。テラスからは、こわごわ下りてくる人が目に入る。一つ間違えば藤内小屋あたりまで滑落するよ・・・。
しばし美しい富士見岩の樹氷にうっとり見とれる。

夏に後尾根から中道に出たロープあたりで前の数名が悪戦苦闘。氷に怯えて足を踏み出せないようだ。やっと進む事ができた。その中の一人がしばらく上がったところからざざっと数メートル滑り落ちた。
こんな人が自分の上に落ちてきたら一緒に藤内まで行くんじゃないかしら?とびっくりする。「ゆっくり来てください。」横から先に行かせてもらう。
その後も滑るので雪と土を蹴りながら進む。

富士見岩展望台。
階段もガリガリに凍ってる。柵にはちっちゃなエビノシッポができていた。 遠く鎌ケ岳とそれに続く鎌尾根の薄化粧が美しい。
遊歩道の樹氷。まだ小さい樹氷だけど白い木々が綺麗。朝陽台の岩に乗る。久しぶり。


階段を降りていくとI藤さん。偶然。
一緒にギャラリーで軽く食事。紅茶。パン。チョコ。
武平峠から降りることにする。
望湖台へ行く手前、ケルンあたりがまたまた凍っている。おっとっとと転びそうになる。
夫は新しい靴なので平気。吸い付くように歩いている。私の靴裏が磨り減っている証拠。
転ぶのは嫌なので道横の草に乗って歩く。高齢の人が沢山登って来た表道を通過。
遊歩道では鎌ケ岳から御岳神社の樹氷が見事。久しぶりに見る白い尾根。余りに綺麗なのでしばらく立ち止る。
望湖台に上がると上水晶の尾根がうっすらと雪化粧。その先に微かに白い雨乞岳。岩には小さいエビノシッポがいっぱい。すっかり雪景色の山頂だ。
来たくても来れなかった御在所岳・・・。御在所岳の神様にガマンのご褒美をもらった気分。
はてな?稜線の向こうが明るく光っている。琵琶湖!銚子ケ口の右手も。はっきり湖面とわかる。
滋賀県には明るい光がさんさんと注いでいる・・・。ちょっと神秘的



記念碑から見下ろすと綺麗な樹氷のあずまや周辺。初めてこの雪景色を見降ろした時感動した・・・。
振り返ると望湖台と三角点が雪の中に浮かぶ。
遊歩道を進んでいくと伊勢湾が明るく輝いている。海には日の光が満ち溢れている。こちら御在所岳は暗い樹氷林。その明暗の対称が面白い。


武平峠へ降りる稜線で小雪がちらついてきた。鎌ケ岳西面の樹氷に見とれ、冷たい雨乞岳からの風を感じる。
この風を受けてさっそうと歩く・・・。つもりが下りは少し怖い。ずっと下りを歩いてないので動作が鈍い。さっと足が出せない。判断が遅い。怪我をしないように慎重に一歩一歩降りる。
半年間、下界からいつも見上げていたこの稜線。久しぶりに今歩いているよ。やっぱり岩場の稜線歩きが一番好き。
峠には鎌ケ岳から降りてきた人十数人。満員なのでそのまま降りる。
スカイラインでなく昔からの登山道を。
この道、余り通ったことがない。多分数回。表道の鳥居と出合うまでがとてもいい感じでどこか竜ヶ岳の滝周辺の道にも似ていた。スカイラインがない時はこの道だけを使っていたんだろうが今は余り通らないようだ。
見慣れた表道の鳥居が見えた。ここまでがとても気に入った。スカイラインから捨てられるゴミがなければもっといいけど・・・。


本谷から登ったというO川さんが中道を降りて来た。あの凍って怖かった道を来たの?・・・。それもスニーカーのような靴で・・・。
83歳のその意欲、体力、行動力すべて尊敬する。その飄々として気取らない姿勢も素敵。御在所岳に通う人の中で最高齢かも・・・。
武平峠から約45分で車に到着。旧登山道だけを使って。
約半年ぶりに御在所だけをぐるっと一周。足慣らしには丁度良かった。すぐには前のように歩けないけど、焦らずに・・・。怪我をしてはなんにもならないから。
山を歩ける幸せと心地よい疲労感に包まれる。足が体が心が喜んでいます。
翌朝、筋肉痛・・・。

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