藤内沢(御在所岳)
     1212m
(三重)


2007年1月28日 晴れ

P7:00〜(藤内沢)〜ケルン10:00〜(裏道)〜前尾根(P1)10:30〜国見峠〜国見岳の岩場(11:00〜11:20)〜(国見尾根)〜天狗岩11:30〜岳不動分岐12:00〜岳不動12:20〜小屋〜(ボルダリング見学)〜(中道)〜P13:45


先日スキーで左足外側の筋肉が伸びた。たいしたことないと思うけど足と相談しながら歩く。  
中から裏道へ抜ける。朝冷え込んだらしく雪が硬い。小屋に着くとテーブルに細かい霰。
裏道はガチガチに凍っている。藤内沢出合でアイゼン。バットレスを見上げると中俣に今季初めて見る氷



前尾根へ行く人がいる。彼はそのまま藤内滝へ。
我々は一壁下の氷を見に行く。直登だから慎重に。アイゼンの置き方練習。谷側は雪面にフラットに置く。戻ってそのまま廊下岩へ。
前尾根フランケ下のツララも中くらい。下にでかい氷が落ちている。気温が高い為、できても直ぐ融けてしまうのだろう
見上げると奥叉の滝の氷が大きい。マイナスの滝下へ登ろうとするとここで既にクライミング中。氷がいつもの半分ほどしかないのでトップの人が困っている。
そのまま右の尾根から奥叉の滝へ直登する。急斜面だが雪が硬いのでアイゼンが効いて気持ちいい。先ほどの彼の足跡は立木右の岩に。我々は立木の左雪面から。
見学岩直前で一苦労。木につかまったりそれに足をかけたり・・・。
やっと奥叉の滝の見える岩に到着。今日の核心部その一だった。
「もしかして夫婦で山歩いている方?・・・。」と前尾根からの彼。偶然に去年同じ日に西穂高岳に行った。私のHPに自分の写真を見つけて驚いたとか。
ごめんなさい。勝手に写真を使わせていただいて・・・。不思議なご縁の方にお会いする。
奥叉の氷は随分大きいようだがクライミングできるほどではない。この岩から沢に戻る。左手でしっかりピッケルを使う。今日は雪が固くしまって先週よりずっと歩きやすい。


そのまま左斜面をトラバース。岩のように硬い雪。待ってました、こんな雪。暖冬の今年はこんな雪にならないと思っていた。
ヌルヌル岩までほとんど垂直雪斜面。アイゼンを蹴り込んで直登したり、さくさくと横に歩いたり超気持ちいい。
最上部で岩にがっちりした氷。滑落しそうでちょっと自信がなく踏み出せない。少しやり過ごして雪のついた氷面に乗る。アイゼンが氷にくい込むのを感じる。そのまま行き止まりまで登りつめる。今日の核心部その二もとてもいい気分。

三ルンゼアイスで、日向小屋のU田さん。「今年は前壁ルンゼのアイスがすごいよ。小屋のHPに毎日氷を載せているから見て。Mさんがやってるよ。」前壁のアイスクライミング・・・、やりたいけどちょっと怖い・・・。
ヘリが一機通り過ぎて滑落?とびっくりした。一回きりなので取材だったらしい。
上から誰かの呼び声。なんか聞いたことある・・・。右の大岩沿いに硬い雪を直登して遊歩道へ。「変な所から出てきた。」といわんばかりのSさん等三人がお出迎え。

その後、前尾根のP1へ。「あの氷がアルファルンゼかな?」などど北斜面を見降ろすがここから藤内壁の氷はまったくわからない。
目の前に白い藤内沢。大勢の人が次々と登って行くのが見える。ここでアイゼンをはずす。

裏道へ戻って、峠から国見の岩場へ。ロープ手前の右岩から。日当たりがいいのに雪はガリガリで岩のよう。夏のアルプスの雪渓みたい。
久しぶりの岩場。ここで小休止。迫力ある美しい白い御在所岳に見とれる。藤内壁、スキー場、望湖台と綺麗。風がなく暖かでまったくの別天地。
国見岳に向うと雪が多くなる。雪面に映る木の影に見とれる。この辺りは夏に歩くの好きだけど冬の今日もいい。
分岐から尾根道へ。硬い雪の誰も歩いてないところを歩く。いい気になっていると突然予告なしに腰まではまる。


天狗岩。
前壁ルンゼの氷が目の前に迫る。クライミングしている人も目に入る。氷を上りきるとヤグラのコルまで詰めて行く様だ。左方に奥叉の氷もはっきりわかる。
黒い岩と雪が春の光に眩しい。国見尾根から望む冬の御在所岳藤内壁。なんて美しいのでしょう。
手前の前尾根は陽光に満ちあふれ輝いている。
硬い氷のような雪なので、ここでまたアイゼンをつける。


岳不動への分岐からはさらに雪が多くなる。それもガチガチ。昨日Tさん等がはしゃいで駆け下りた跡がある。

ここの雪斜面を降りるのは二回目。結構傾斜がきつく長い。怖いと思うと力が入って腰が引ける。意識して腰を伸ばすようにして・・・。誰も歩いてない雪面に乗ってアイゼンを効かす。
このサクサク感がたまらなくいい。


中ほどに来て踵が入るようなのでアイゼンをはずして駆け降りる。気持ちいい。ここも今日の核心部だった。
岳不動手前では固いデコボコ雪。捻挫しないように。



藤内小屋下の岩でK田さんがボルダリング。
指先の力がすごい。岩の二箇所に指をかけてぶら下がる。長い右足を軽く上げてそのまま岩の上へ。オリンピックの体操競技でも見てるよう。華麗。
足の指先が冷たいと言っている。夏と同じで靴下ははいてない。クライミングシューズの張替えをネットで。先とかかとが傷むのでその部分だけ替えたとか。傷むほど岩に取り付くってすごい。
「靴がドンドン自分の足に馴染み愛着が出てくる。」まるで靴が体の一部。若さと繊細な神経とひたむきさでボルダリングするK田さん、とても見軽で楽しそう。
隣りには苔を落とす手作りブラシ。こちらはとてもユニーク。
藤内沢の氷と固い雪に冬の御在所岳を満喫して帰途につく。
日向小屋のページで氷の写真。三ルンゼのアイスを「三ルンゼジャンダルム」というらしい。

 トップメニューへ
inserted by FC2 system