御在所

        1212m (三重)
GOZAISYO

2008年2月17日 雪

P7:00〜(中道)〜御在所10:00〜望湖台11:00〜(峠道)〜武平峠12:30〜(スカイライン)〜P14:00

昨日は用事の為、朝陽台まで。Oさんのメールで峠道の大雪を知る。添付の写真では肩までの雪!「鎌ケ岳へ行っていたら日が暮れていただろう。」とある。
今日は「ぜひその雪に会いたい!」とでかける。
グリーンホテル辺りから既に道が白い。まだ7時前だけど除雪車が出動していた。駐車場へ一台のタイヤ跡。

雪は降り続いている。登山口で新雪10cm以上。
昨日のトレースはすっかり消えていた。
今日も新雪ラッセル。美しい雪庇、風紋があちこちにできている。そしてそれを壊して乗り越える。雪と雪のついた岩を楽しむ・・・。


岩棚から大地を見下ろせば菰野の町も薄く雪化粧して綺麗。雪煙が舞い上がる。


ちびっ子広場。
スキー客もそり遊びちびっ子も多い。元気に雪まみれになっている子等がほほえましい。
休憩所で温まり、旧カモシカセンターでわかんをつける。ひもの結び方にも慣れた。

望湖台へ。
武平峠道から人が来た。「道が分からなくて戻ってきた。裏道から登ったのでそのまま戻る。」と言っている。駐車場で我々より先に来ていた人だった。確かに雪があると道に迷う・・・。

望湖台の新雪は50cm。おそらく積雪は1mを越えている。雪庇尾根ができ始めていた。でも柔らか過ぎて沈み込み歩けない。
降りに挑戦して見ると、腰以上はまり込み身動きできない。中ほどで切り上げる。柔らかすぎる雪に記念碑までのどこでも歩きもあきらめる。

あずまやへの斜面。
上は硬くて踵で歩けたが、下へ行くほど柔らかくはまりこむ。

  
柵から右折し広場へ。
広場手前の柵はほとんど埋もれ10cmほど顔をだしているだけだった。そこからは先週歩いた時とはまったく違う。
登山道は雪に埋もれて白い尾根があるばかり。「ここはどこ?」知らない山に迷い込んだ気分・・・。
雪に埋もれた尾根道を進む。時々腰まで、胸まで、頭まで潜る。わかんの足を引き上げるのが大変だ。ちょっとやそっとでは足が上がらない。

所々の岩場に出てホッとするのもつかの間、又、どこか分からなくなるほどの雪に埋もれる。
何となく掘割道だろうなと思う道を進むと自分の背を越すような雪にはまりこんで雪にもがくことになる。四苦八苦してそこの雪から脱出する。とても御在所にいるとは思えない大雪。必死の雪泳ぎ。


とてつもなく大きい壁のような雪庇が、突然頭の上に現れる。ある時は、固まりのまま目の前に落ちてきて驚く。自然はなんて面白いものを作りだすんだろう。
そのエネルギーはすごい!風と雪の共同芸術作品に感動する。

この雪壁を越えるの?ドキッとしながら進むと不意に目の前に見慣れた岩が現れて「あ、ここだったのか・・・。」とホッとしたりする。

薄暗い冬空に、前方が望めるようになって、鎌ケ岳への登りの雪庇も目に入る。こちらもでかい・・・。

なぜか雪庇が現れるとそちらへ進もうとする。多分それでは登山道から外れることになって、端に行き過ぎると踏み抜くのだろう。

雪の大波はつぎつぎ押し寄せる。波際?に近づかないように右の笹原寄りに風紋を越える。多分ここは初夏にササユリが咲く笹原・・・。わかんの足を高く大きく上げて一歩進む。めちゃくちゃ大また。まるでスローモーション。

突然そこだけ雪がなく岩肌が出ていた。ガレ場だ。わかんどうし踏んで転倒。左腕を岩で強打。雪なら痛くないのに・・・。
原因は、雪にはしゃぎすぎて、どこもかしこも雪という先入観で注意力に欠けていたこと。
それと目の前の出来事にとっさに対応できないこと。体の反応が遅すぎるのを自覚しよう。次に痛い目にあわないために・・・。



圧巻は峠直前の雪山。いつか見た二段山。「武平峠の風はなんてすごい物を作るんだろう。」と感動しながら、数メートルある雪山を乗り越して滑り降りる。
「ふーっ。」やれやれやっと峠にたどりついた。背を越すような雪泳ぎに死にそうだったよ・・・。

さらに目の前には人を寄せつけないような雪壁が立ちはだかっていた。鎌ケ岳への踏み跡はない。この雪じゃ何時間かかることやら・・・。誰も行けないよ。

数回はずれた夫のスノーシュー。しっかり結んだからか一度も外れなかった私の芦峅寺わかん。こんな雪にはやっぱり「わかん」かな?

後からずっと我々のトレースを辿ってきた三人。「いやーすごかったね。」とスカイラインへ降りて行った。真っ赤に雪焼けして・・・。


スカイライン道にはガードレールまで雪があり、西多古地の滝も凍っていた。表道登山口の鳥居は雪に埋もれ、三ツ口ダムも雪と氷の世界だ。

厳寒の御在所、峠道の大雪に出会えてよかった。きっと今日が今季一番厳しい冬の御在所。そして多分一年に一度あるかないかの大雪だったのだろう。この日の御在所を私は忘れない!

翌日筋肉痛!腕や胸、肩など上半身のあちこちとすね。やっぱり雪泳ぎは全身運動!
毎週歩いていてもまだまだ使わない筋肉があることを知る・・・。

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