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鎌ケ岳山頂。
大岩、乾いて気持ちいい。ここにもリョウブの甘い香りが立ち込めている。アブなどの虫が多い。
ササにも岩にもトンボがいっぱいで、顔にぶつかりそう。胴体が少し赤くなったのもいる。イワツバメ、アゲハも。
南に行くと鎌尾根がガスで隠れて谷が真っ白になったり、滋賀県側が空いたりする。ふと一瞬、廊下のような岩場に白い花が浮かびあがって見えた。花は木を縁取っているようについて大木のようだ。美しい。リョウブではなさそうだし・・・。何の花だろう?
霧が立ちこめて暑くない。緑あふれる夏の鎌ケ岳・・・。
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尾根から降りる。数週間前にホオの花を見たところはと探しながら行くとわからず通り過ぎた。突然白い花が目に飛び込んできた。ノリウツギではないし・・・。
帰ってから調べると花びらと思ったのはがくで「コンロンカ」と言う花らしい。鎌山頂から鎌尾根に見えたのもこの花かもしれない。ほんの一瞬の新しい出会い・・・。
時々ひんやりした谷風に吹かれる。哀愁を帯びたヒグラシの鳴き声が静かな森の中に響く。心研ぎ澄まされる贅沢な時間・・・。
風が通らないむっとする暑い場所では鳴き止んだり、雨が降り出して気温が下るとまた鳴いたりする。
適温以外は気分が悪くて静かにしているのか、自分にあった気温のところまで飛んでいくのか?寿命が短いんだからのんびりしていられないよね。
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美しい苔にみとれながら日本庭園から鞍部へ。さらに三ツ口へ。小滝でひょろひょろしたひ弱なシモツケソウ発見。この標高でもこの花は咲くようだ。
ダムへ降りる頃、ざーっと通り雨。傘をさして歩く。
モリアオガエルの卵がない。おたまじゃくしはもう孵ったらしい。イモリが下の水中で待ち構えていた。せっかく生まれてもあっという間にイモリのおなかの中?自然界で生き延びるのは至難の業・・・。
今日はあちこちでリョウブに魅せられた。あまり目立たないが、強く逞しい花と知った。
山の家前で、エゴノキにさくらんぼのような実がついていた。柔らかな薄緑色。そして中道のオニヤンマがすいすい。私の右手はすっかり回復していた。
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