御在所

        1212m (三重)
GOZAISYO

2009年7月25日 くもりのちはれところにより雨

P6:20〜(中道)〜望湖台9:00〜武平峠〜鎌ケ岳10:50〜(尾根から三ツ口)〜P

二日前のオッチョコチョイミスで右肘を打撲。今日はリハビリ。裏道登山口で夫を降ろし私は中道へ。入口付近に何台も止まっていて驚かされるが正面が空いていた。
しばらく朝霧まとった夏の御在所にみとれる。

歩き始めると額から汗が流れる。風がなく蒸し暑い。
オオバノトンボソウ。オタマジャクシが飛んでいるような緑の花は目立たない。右手をかばいながら行く。



稲穂のようなノギランの花、こちらも地味な花・・・。ケアクシバの小さいピンクの花。くるりひっくり返った花びらが可愛い。

梯子階段、濡れて滑りそうで・・・。今日は足だけでは登れない。
コブシの実がちょっと赤実を帯びている。大きさは花と同じくらいで6cmほど。ブドウみたいに垂れ下がって、その数はすぐにでも数えられるほどだ。

時々、ナツツバキの白い花びらが足元に。

富士見岩の尾根、リョウブが多い。ここのキンレイカも蕾をつけはじめた。
上のテラスはガスっている。辺りにはリョウブの甘い香りがたちこめている・・・。
富士見岩に出る手前で突然の青空!
岩に上がるとはやくもホツツジが咲いていた。本谷にかけてはシモツケソウ。その近くの薄紫の花は?菰野菊!

朝陽台はリョウブとノリウツギばかりが白い。雨に濡れた遊歩道のリョウブ林を歩く。エゾハルセミ、ヒグラシも鳴いている。

旧カモシカセンター前。パッと青空が広がった。秋空のような筋雲が綺麗だ。何日ぶりかで見る青い空に感動する。これこそ夏空!今年はまだ梅雨明けしていないので暗い空ばかり見ている。心の中までパッと明るくなり爽やか気分。



望湖台。
美しい緑の雨乞岳。朝明の谷から沸きあがる雲が綿菓子のように真白。上水晶の尾根は山が白く見えるほどのリョウブ。ここにこんなにリョウブがあったんだ。ひんやりした谷風が心地いい。あんなに蒸し暑かった中道歩きがウソ見たい。あずまや近くではヤシオの新芽が紅葉のように?赤い。

天指し岩。
三重県側のガスが尾根にぶつかってぐるぐる巻きあがる。滋賀県側は明るい。湧き上がる雲は夏の風情。涼やかな風を感じて歩く峠道。


武平峠。
霧の中に突入した。冬は北風が通るのに夏は全く通らない暑い峠。

展望台。
グミのような赤い実。ミズナラには小さいドングリがついている。振り返る御在所はガスって見えない。荒々しい三ツ口のガレ場を望む。左俣上部に白いのはリョウブ、中ほどのは馬酔木の新芽。鎌山頂に光が射して青空が広がった。緑に包まれた鎌ケ岳。
こことよく似た風景が志賀高原にあるそうだが・・・。山の風景が記憶の中にある人は幸せだな・・・。

オトギリソウの小さい花が一輪だけ咲いていた。日射しがないからか?花が少ない。ミヤマママコナの小さい花やキンレイカも見つける。

鎌ケ岳山頂。
大岩、乾いて気持ちいい。ここにもリョウブの甘い香りが立ち込めている。アブなどの虫が多い。
ササにも岩にもトンボがいっぱいで、顔にぶつかりそう。胴体が少し赤くなったのもいる。イワツバメ、アゲハも。

南に行くと鎌尾根がガスで隠れて谷が真っ白になったり、滋賀県側が空いたりする。ふと一瞬、廊下のような岩場に白い花が浮かびあがって見えた。花は木を縁取っているようについて大木のようだ。美しい。リョウブではなさそうだし・・・。何の花だろう?
霧が立ちこめて暑くない。緑あふれる夏の鎌ケ岳・・・。



尾根から降りる。数週間前にホオの花を見たところはと探しながら行くとわからず通り過ぎた。突然白い花が目に飛び込んできた。ノリウツギではないし・・・。
帰ってから調べると花びらと思ったのはがくで「コンロンカ」と言う花らしい。鎌山頂から鎌尾根に見えたのもこの花かもしれない。ほんの一瞬の新しい出会い・・・。

時々ひんやりした谷風に吹かれる。哀愁を帯びたヒグラシの鳴き声が静かな森の中に響く。心研ぎ澄まされる贅沢な時間・・・。
風が通らないむっとする暑い場所では鳴き止んだり、雨が降り出して気温が下るとまた鳴いたりする。
適温以外は気分が悪くて静かにしているのか、自分にあった気温のところまで飛んでいくのか?寿命が短いんだからのんびりしていられないよね。



美しい苔にみとれながら日本庭園から鞍部へ。さらに三ツ口へ。小滝でひょろひょろしたひ弱なシモツケソウ発見。この標高でもこの花は咲くようだ。

ダムへ降りる頃、ざーっと通り雨。傘をさして歩く。
モリアオガエルの卵がない。おたまじゃくしはもう孵ったらしい。イモリが下の水中で待ち構えていた。せっかく生まれてもあっという間にイモリのおなかの中?自然界で生き延びるのは至難の業・・・。

今日はあちこちでリョウブに魅せられた。あまり目立たないが、強く逞しい花と知った。
山の家前で、エゴノキにさくらんぼのような実がついていた。柔らかな薄緑色。そして中道のオニヤンマがすいすい。私の右手はすっかり回復していた。

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