御在所 

       1212 (三重)

2011年1月16日 小雪 強風

P8:15〜(中道)〜朝陽台〜ギャラリー(11:45〜12:15)〜(中道)〜P13:15

自宅で積雪30cm。今も降り続いている。
私「今日は大雪だからやめよう」相方「こんな日だからこそ、行かなくては」押し問答の末、出掛ける。いつものパターンで、押されるのは私と決まっている。

いなべに来ても道は真っ白。雪道。どこまでが道で、何処からが田んぼなのかわからない。突然、道路の真ん中に、雪に埋もれた車が停まっていてびっくりする。

菰野町に入るとちょっと雪が少なくなった。まるで正月のせせらぎ街道だ。行き先は穂高?

寿亭で降りて来たT尾さん、「車が埋もれて出られないと思った」再び上へ。

駐車は数台。
歩き始める。わー、すごーい、ふっかふっか雪。スカイラインでもう膝まである。あっても何にもないみたい。雪があることを感じない。空気みたいにかるーい軽い雪。
わかんをつけた相方が先頭で。でもふかふか雪だからトレースにならない。踏んでも固くならない。ふわふわ浮いてくる。
乾燥した雪、水分が少ない雪、八ヶ岳みたいな雪。
今日の御在所は八ヶ岳?

上まで行けるかな?「まずはおばれ岩まで」
時々、私が先頭。

ここは中道なのに、峠道のような雪庇がうねうねと現れる。通いなれた道がわからなくなるほどの雪。

立って歩こうと意識するが、足元が固まらないので立てない。何度もおっとっととなって滑る。「慌てない」で立つ努力を続ける。足でスタンスとなる岩などを探りながら。

足も手も冷える。足用カイロを入れている足が、温かさを何も感じない。手はグーにしてカイロを握ったまま。

今度は「地蔵岩まで」



滑りながら岩棚へ。強風に寒くてさっさと通過。

地蔵岩。
てっぺん岩に雪があるかも・・・期待は外れ。何もない。風に飛ばされるようだ。うっすら白い大地が目に入る。

立岩あたり。
腰までの雪庇、気持ちいい。

今日の雪は、わかんを引き上げるのが大変そうだ。この辺りからずっとT尾さんがリード。「足が決まれば歩きやすい」
景色がないので、ただひたすら雪を感じながら歩く。今日の雪はキュッキュというばかり。ボクボクとはならない。
北谷側からの風が冷たくて耳が凍傷になりそう。痛い。毛糸の帽子の上から押さえながら行く。顔も痛い、ネックウワーマーで覆う。今日は目出帽がいるよ。


その上、足元の粉雪が舞いあがる。息ができないほど顔に吹きつける。前が見えない。まったく八ヶ岳の硫黄岳みたい。

キレットは何年ぶりかで?本谷側から滑り降りる。
不思議なことに、岩影では全く風があたらなかった。

凹角部は埋もれていた。
「今度はエルガーフエイスまで」
次々目標を達成していくT尾さん。後から一人追い上げて来た。この先もラッセルを譲りたくないという思いが伝わってきた。そしてとうとう最後まで独占したようだ。


朝陽台。
ブルーシートを広げている人がいる。久しぶりにギャラリーへ行こう。

ロープウエイ山頂駅。
一の谷から登った団体さん。ハーネスにATCをつけている。本格的冬山登山訓練!降りは中道だそうだ。

掲示板に気温マイナス11・8度。風速11mから13m。
やっぱり今日の気象条件は八ヶ岳並み。私の御在所体験で多分一番低い。
ギャラリーで味噌汁、パン、どん兵衛、紅茶。
あったかいものがおなかに届くと、そこから体のすみずみまでじわーっとあったかさが沁み渡って行った。生き返る・・・


窓越しに外を見るが、大黒岩が微かに見える程度。無謀はやめよう。
明日まで荒れるようだから、おとなしく今来た道を降ろう。
富士見岩直下の雪が気持ちいい。ガレも降りたいが、前にとても静かな山岳会さんがいるので・・・がまん。

富士見岩。
我々はトレースを外して降る。ふかふか雪は朝とちっとも変らない。

途中で山岳会さんを追いこして、心身ともに一気に解放される。そこからも何処から現れるかわからないT尾さん。あちこちから出没。はしゃぎまくり。

小さい私は雪泳ぎ。雪が深すぎて足が折りたたまれてはまり込む。出られない。一人だったら大変だ。雪に溺れる。御在所で遭難!それはできない。


凹角部はすべり台。シュー。

キレット。
行きはパスした北谷側。降りは岩を攻めよう。
ピッケルをしっかりかけて、目地に雪が詰まった岩壁をよじ登る。
気分は剣!



その後もまだまだ岩と雪を歩く。登山道は朝と全く変わらない。
気がつけばカバーもどこか雪の中に置いてきた。


駐車場に戻ると、車は埋もれていなかった。ここの雪も朝のまま。そして車に氷柱!車も凍るほどの寒さだったようだ。

中道で追い上げた彼が「すごいパワーですね」T尾さんのラッセルをベタほめ。

「いい雪上訓練だった」「え?ほとんど雪と遊んでいたよ」

朝、途中で引き返していたら今日の雪には会えなかった。やっぱり今が全て。冬まっただ中の大雪御在所、中道雪泳ぎラッセル訓練?でした。



はちゃんと降れるかな?
一の谷茶屋の急坂から内蔵助までをT尾さんがリード。慎重な運転。

冷え切った体を温泉で温める。それで普通にいつものように回復したように思ったが、夜、体が冷えて眠れない。なぜ?

いつか正月の八ヶ岳で雪が降った日、昼間でもテントで凍えた。夜は眠るどころではなかった。あの時と同じだ。きっと、その強烈な寒さが、私の体には相当こたえたのだろう。冷蔵庫の中に、何時間も閉じ込められたようなものだから・・・

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