御在所(本谷〜藤内沢) 

       1212 (三重)

2011年1月23日くもり一時はれ

P7:00〜(本谷)〜しぜん学校9:50〜(藤内沢)10:15〜出合11:20〜(裏道・バイパス)〜P12:55

本谷の雪はどんなだろう。数日前に行ったT尾さんからのメール「しまっていい雪だった」

登山口からトレースを辿る。不動滝下からも夏道を普通に。滑落しないように木の根などをしっかり持つ。

一枚岩。
雪に埋もれている。登り始めの左足、一歩が置けない。ピッケルで支えてもらって乗る。立つ。足が決まったので、一枚岩上の締まった雪を歩く。気持ちいい。

谷をつめて、大黒滝下へ。バンドのような岩壁は、ピッケル使って、真中を登る。


滝は完全に凍っていた。滝上の岩場を慎重に歩く。

この上の谷は雪に埋もれているが水が流れている。ここで落ちたら凍るよ。少し左岸を登って途中から谷に入る。数年前、たしか三角岩手前の氷が難しかった。

アイスクライミングにならない。爪で決められない。ピッケルで支えてもらって、右岩にちょっと体を預ける。チムニーみたいに。スラブは柔らかい雪でここも決まらない。クラックに右足を入れてどうにか登った。T尾さんは安全ルートの右岸を高巻いた。



くぐり岩。
相方は無雪期のクラックを探りながら、雪壁を攀じ登る。私はトレース通りの岩壁沿い。



この岩を超えると雪が変った。景色も変わった。新雪さらさら雪。ふかふか雪。膝上まである。ふわふわと足にまとわりつく雪の心地よさ。

なんとなくトレースだろうと思える雪のくぼみに足を置く。そうするとはまりこまない。

この辺りの樹氷はトゲトゲだった。痛そう・・・

山頂直下は谷を一番上までつめて、大黒尾根に出た。


何年ぶりだろう?雪のある時でないとここは歩けない。山頂駅目指してラッセル。深いサクサクした雪を腰まではまり込んでルートを探りながら進む。トレースは消えていた。


チビッ子広場。
空は真っ暗。人工の氷ばくを見おろして、歓声が聞こえる方へと降って行く。着いたよ。蒼い氷ばくとでかい樹氷が迎えてくれた。やったー!
ございしょしぜん学校で小休止。

天気が悪いし・・・雪崩のことを考えると、早い時間に藤内沢を降りたほうがいい。望湖台はパスしよう。

保険の為、大岩のゲートでアイゼンをつける。
ここは気温が低い。作業の間に、アイゼンのベルトも手袋もガチガチに凍った。



降り始めると、雪が少なく岩が出ている。風で飛ばされたのかな?今年はロープが張られている。ちょっと右にずれているようなそのトレースを降って行くと三ルンゼのコルに出た。今からクライミングする人数名。

ここからも雪が飛ばされ岩がごつごつ出て危ない。

ヌルヌル岩からは、ただ白くて美しいなだらかな雪斜面。雪質もさくさくして最高だ。上部の雪がきっとここに溜まったのだろう。雪崩がよく起きる場所だ。

T尾さん、勢いよくシューと滑り降りる。めちゃ滑らか雪。ヤグラあたりで二人登ってきた。すぐ下は岩が露出しているだけで、凍ってはいなかった。

奥又へ。
トラバースは雪が少ない。足場を崩さないように一歩一歩そっと足を置く。谷を見おろせば何人もの人が登って行く。

奥又の滝に氷はなかった。小さい。数年前、水の流れが変わったとか聞いた。もうここにでっかい氷は張り付かないのだろうか。

白い前尾根に見惚れる・・・


マイナスの滝へはクライムダウンで降りよう。一歩一歩下をよく見て、上半身をできるだけ雪面から離して降る。足場がずーっと落ちたりするとひやっとする。

前尾根フランケ下から、「シリセードしないように」と聞き覚えのある声。H山岳会、Mおかさん!

落としていないけど、歩いているだけでも雪が落ちてそれがどんどん大きくなるようだ。人に当たったら危険だ。静かに足を運びながらも急斜面降りを楽しむ。気持ちいい・・・

10数名のほとんどが女性。「アイスクライミングできる人は手前の氷を登って!そうでない人は雪面を登る!」

我々はコオモリ滝あたりをクライムダウンで降りる。その後は滑り降りてフランケ下の大きいツララへ着いた。


少し先で、左に折れて藤内滝へのツララへと降りる。


クライムダウンで降りてから、ツララを抱きかかえ慎重に滝下へ。

テストストンは雪に埋もれていた。ここからもシリセード二回。数人登ってきたので、雪を落とさないようにそっと歩く。

北谷まで降りると、そこはただ白いばかり。今朝降った雪が木の枝について花が咲いたみたい。ここはどこ?と思ってしまうほどの白い谷間。美しい。



裏道を少し降ってランチタイムにする。雪を踏んで、白い雪壁レストランを作る。大きく着いた中又の氷を見上げながらの休憩。ここはなんて素敵な空間なんでしょう!

T尾さん、定番のCラーメン。オニギリ、スープ、アンパン、紅茶。時々小雪が舞っている。いい気分。裏道を登り降りする人等がのぞき込んでいった。

その後、思ってもいなかったけど、ウサギの耳からは何処でも歩き。だだっぴろい雪野原だ。夏のガラガラした河原はそこにはなかった。白い平原をぴょんぴょん駆け回る。調子に乗っていると、時々、深くはまる。こけたり、一回転したりめちゃ楽しい雪遊び。本谷、藤内沢についで、北谷の雪も一人占め。今日は欲張り!

バイパスから中道に戻る。
いつもなら結構きつく感じる登りだけど、雪道だからか?ハイな気分で楽しく登り返す。
時々膝が痛いことがあったので、最近踏み台昇降をやっている。段差のある敷居に乗ったり降りたりするだけで、膝や腹筋などが鍛えられているのかな?

今日は一日中、御在所のさくさく雪と遊べてめちゃハッピーでした。贅沢なことに、朝から晩まで雪だけを歩いたのです。そしてその雪は車に帰りつくまでサクサクの最高雪でした。おまけは雪に磨かれた靴。ピッカピッカ!

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