御在所 

       1212 (三重)

2011年1月29日 はれ 無風

P7:00〜(本谷)〜くぐり岩11:15〜(本谷)〜山の家(12:00〜12:30)〜P12:40

朝、粉雪被った白い御在所を見つめながら温泉最奥駐車場へ向かう。青空が広がった。今日の中道からの御在所はさぞ綺麗だろう。

用事で早く帰らなければならないが、中道から本谷なら行動できるよ。

でも二人は本谷をラッセルしたいらしい。この雪は5、6時間かかると思うけど、張り切っている二人について行きましょう。

谷に降りて山頂を仰ぐ。青空に新雪纏った黒い岩肌が堂々と聳えている。綺麗。まるで八ヶ岳横岳みたい。



雪は先週よりずっと増えて、本谷を覆ってしまった。もう登山口から真っ白の本谷風景、初めて見る。多分私の御在所体験でベストスリーに入る大雪だ。

新雪に覆われたトレースは少し雪面が凹んでいる。そのへこみに乗るとはまり込まないで歩けるが、はずすとどこまでも落ちる。不動の滝まで左岸をラッセル。



この先は無雪期でも急なので特に危ない。アイゼンなしで林を登る。雪が多いので雪面の端っこに行くと踏み抜いて落ちる。できるだけ山側寄りに足を置くようにする。急斜面も滑落しないように足を置く。保険の為、木の枝などもしっかり持つ。

再び、谷に降りるとより深いラッセルとなる。背の高いT尾さんが腰あたりまである。小さい私は埋もれるよ・・・

一枚岩までも深いのではまりこまないように。ほとんどT尾さんリード。


一枚岩。
左手、岩についた雪はしまっている。右、クラック沿いの雪は柔らかなので滑る。できるだけ左寄りに登った。

この上はさらに雪が深くなる。谷をはずれて、左岸の樹林から進む。


大黒滝下から左に折れる所は、吹きだまって深い。早く通過したいけど、重い雪だし、なんともしようがない。埋もれながら、必死に雪をかいて踏んで、バンドのような岩へ辿りつく。

この岩は中ほどから、ピッケル使って、キックステップで。アイゼンが欲しかった!滝下からまっすぐ登って、左に巻いて元の道に戻る。

滝の上に出るまでも吹きだまり。めちゃくちゃ深い。木の枝から落ちた雪がころころ転がってくる。雪崩かとドキッとする。数年前の大雪には、O須さんがショベルでラッセルしてくれたけど・・・
体重が重い人ははまり込んで思うように進めない。交代する。20キロの差は大きい。それほどはまり込まずに進めた。

くぐり岩直下の谷は雪に埋もれていた。取りつきにまたまた困っている男性軍。再び軽い人が先頭で。岩の傍はシュルンドにはまる。膝と足をフルに使う。雪の中に足が落ちていったら、そのつぼ足の穴に足で横から雪を入れて、踏むと固まる。それでやっと一歩進める。

頭の上まで雪面が来た。その雪をピッケルで崩すのは怖い。雪崩れてきやしないかとハラハラ、ドキドキする。どうにか谷の真ん中あたりまで進んだ。

ここは、陽があたるので雪がべたべたしてきた。重い雪。後ろから単独さん。上部で彼と並行する。彼が岩の間に1mほど落ちてビックリ!抜け出すのに一苦労。その後は彼がトップ。

いよいよ上部の氷だ。今日は雪が多いので、足元が固く高くなって普通に登れた。その後も雪が深くて、くぐり岩下までもちっとも進まない。

くぐり岩。
雪に埋もれて、岩壁クラックはもうわからない。まっすぐ普通に進む。

やはり、ここから雪質が変わって、ふかふか雪になった。今からが一番いいのだけど・・・

後から10人ほどやってきた。「替わりますよ」ラッセルやりたそうな人が声をかけて来る。

もう時間がない。今日はここまで。11:15 本谷ラッセル訓練終了。
ラッセル車のT尾さんのおかげでここまで来れました。ありがとうございました。


青と白の世界を見上げる。今日も美しい御在所に会えてよかった!軽くパン、餅。日陰だから、動いていないと寒い。手がジンジンしてきた。


さあ降りよう。眩い白い谷を駆け下ろう。気持ちいい雪。

くぐり岩はクライムダウンで。皆の足が雪の階段を作ったようだ。十人も歩くとこうなるね。

先程苦労した谷も踏み固まった。あっという間に降りる。滝下、バンド岩は前向きで滑り降りる。一枚岩も滑る。

不動滝あたりは一歩一歩慎重に。その後は自分等のつけたトレースをそのまま左岸沿いに歩く。

後から来た人たちは忠実に我々のトレースを辿っていた。少しも外れていない。「単独さんも冒険していない。こんな日はラッセル訓練しなきゃ」前向き志向のお二人さん。なるほど、折角大雪があるんだからね。でもそんなこと自信がないとなかなかできない。はまりこんだら出られないし・・・トレースを歩くのは楽だからね。


陽あたりのいい、山の家に帰りついた。
雪を踏んでここで今日のランチ。お待ちかねのCラーメン。

本谷往復の人、中道から一の谷新道を降りた人、中道から本谷に降りた人等が通り過ぎていく。

今年は、記録的な大雪の為、三週続けていい雪体験。今日も楽しませてもらいました。(毎日、雪と戦っている雪国の人には申し訳ないです・・・)

御在所の雪遊び、まだまだ続きそう。

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