御在所 

      1212m (三重)
2012年8月11日 くもりときどきはれ 一時雨

P6:50〜(中道)〜朝陽台〜望湖台9:20〜記念碑〜(西尾根)〜二つ岩10:25〜コクイ谷出合(10:45〜)(コクイ谷)沢谷出合11:45〜釜跡の平〜沢谷峠12:15〜いっぷく峠12:24〜(スカイライン)〜雨乞岳登山口13:00〜(武平トンネル)〜三ツ口ダム跡13:25〜P13:40

歩きはじめると、汗が額からポタポタ落ちる。めちゃ湿度が高い。

コモノギク。
タンポポと同じ合弁花とか。紫色の花びらは何枚かが繋がったらしい。よく見ると、筋がある。三枚かな?


遊歩道。
アサギマダラ!南の方へヒラヒラ。方向と言い、夏の終わりだし、この子は帰る途中なんだろう。

望湖台。
体に感じる風は滋賀県から吹いて来る。上空は南風。蒸し暑いのはこの風のせいだ。

コクイ谷へ。
西尾根から?!夏の西尾根なんて、草木が生い茂って見通しが悪そう。迷いそう・・・



記念碑からスタート。
右手後方に、望湖台を仰ぐ。雨乞岳がドンと見える広場までは順調だった。テープも目に入った。その後、緩やかに右寄りに行くべきところを、まっすぐ降ってしまった。赤い杭はあるがペナントがない。崖っぷちのようだ。

右前方に小高いピークが目に入る。おかしい?と、Tさん。国見岳が見えるなら、もっと遠いはず。目の前のそのピークのある尾根へ行くべきだったのだ。

わかる所まで戻ろう、赤い杭を二つほど駆けのぼる。先程はささっと降りたのに、間違えた所を登るのは、めちゃキツイ。しまったという思いでパニックになっているし・・・

わかる所まで戻って、辺りをよく見ると、ペナントのテープが目に入った。この辺りから、右寄りに進むべきだった。なぜか無意識に、左に行ってしまう。黒谷側には、支尾根がいくつもある。反対に地獄谷には支尾根はない。見覚えのある道に出た。この崖沿いを降るべきだったのに、なぜ左に振ってしまったのだろう?と考え込む・・・

もし、見通しが悪くて、ピークが見えなかったら、どうなっていたんだろう。間違えたまま出る所へ出るしかないってこと?ロープもないし・・・


「道迷い」について考える。動き回らないで、早めにビバークする方がいいそうだ。

コンパスと地図を持っていても、今の位置がわからなければ意味がない、遭難する。わかる所まで戻るというのが基本だろうが、それまでにパニックに陥って戻れなかったら?

この冬の藤原岳遭難死もきっとそうだろう。雪で景色がない上、トレースも消えて、動き回った・・・

我々は、元の道に戻ることができた。ホッ!一輪だけ、白いホトトギスが咲いていた。鈴鹿では今季初めて。


ペナントのテープを追って降る。まっすぐ二つ岩近くへ降りた。今日も、I田さんと降りた青○の尾根ではない・・・


上水晶の二つ岩。
戻って岩を見に行く。いつみても綺麗!

コクイ谷出合。
手前に橋がない。流された?出合の川の様子も違う。今春、千種街道を歩いた時、岩を飛べなくて、橋に戻ったのだ。その橋も岩も流され、浅瀬になっている。今までなかったのに、コクイ谷側に、淵ができた。大雨で川はこんなに様子が変わるのだ。

綺麗だけど狐につままれたみたい・・・


パンとフルーツを食べ終わった頃、ポツポツ雨が降ってきた。傘をさして、ささっとカッパ上衣を着る。そのまま歩きだす。足元には冷たい谷水、空からは雨。涼しい・・・
これもシャワークライミング?通り雨だったらしく、空が明るくなってきた。

黒谷出合から、沢谷出合。
草臥れて、足が上がらない。数回躓きそうになる。無意識に、捻挫した左足をかばっている。


釜跡の平。
小休止。いただいたフランスパンを齧る。しばらく歩くと足元に、7,8cmの赤いグロテスクな実?!きっとホオノキだろう。デッカイ花だもの・・・

ヒグラシは鳴いていない。ジーとなくセミだけが数匹。なんか、鳴いていいのか様子を窺うような鳴き方。アブラゼミでもないし・・・勝手に、「ジーゼミ」と名付ける。

沢谷峠。
ヒルを警戒して、右折れする。

いっぷく峠。
この先の激降りに備えて、ベンチのように、木の枝に腰かける。これは楽ちん、いい気分。

今日は前尾根用の固い靴、爪先に余裕がなく狭いので足が痛くなってきた。スニーカーのTさんも痛いと言っている。運動靴も、足が動いて、指が靴の前の方に行くようだ。やっぱり靴は大事だ・・・



激降り。
今度は右足を捻挫しそうになる。こんなところで怪我なんぞできない!
スカイラインに出る手前の沢で小休止。川下から涼やかな風が吹いて来る。今この時、何物にもかえられない贅沢。極上の風。超気持ちいい・・・

武平トンネル。
トンネルの中も風が吹き抜けて、涼しい!
待ってました、涼やかなカナカナカナ・・・ここで、やっと、ヒグラシの大合唱を聞くことができた。26度になったのかな?

表道。
直径20cmほどの大きい葉をつけた桐の木。雨が降ったら、「傘にでもなりそう」と思いながら、仰ぎみて、橋を潜る。

三ツ口谷ダム湖跡。
ヤマブキのような鮮やかな黄色にハッとする。ミヤマダイコンソウ?でも此処御在所は、深山ではないし・・・後でY先生が「ダイコンソウ」と教えて下さった。ありがとうございました。


スカイライン道。
遠くで、雷がゴロゴロ。御在所が暗い。山頂に向かってガスが登って行く。鎌ヶ岳もガスっている。もう、中腹あたりまで降っているかも・・・急ごう。山の家で、ささっと靴を洗って・・・

車に戻ると、雨がポツポツあたってきた。御在所の神様は、ちゃんと待っていて下さったのです。なんて優しいんでしょう!

温泉。
露天へ向かう頃、土砂降り。傘をさして、雨と豪快な雨音に包まれて、ゆったりのんびり。極楽ごくらく・・・

地獄谷でなく、西尾根。コクイ谷も素早く動いて、いっぷく峠から降る。すべて時間を短縮して、大正解。

道迷いも貴重な体験でした。

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