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2004年8月12日 夫と二人
自宅21:00〜(中央道)〜(長野自動車道)〜豊科(R147)(R148)〜13日1:30栂池(仮眠)
8月13日
栂池パノラマウェイ(ゴンドラ)6:30〜(ロープウェイ)7:00〜栂池自然園登山口7:15〜天狗原8:30〜白馬乗鞍岳〜白馬大池10:20〜船越ノ頭11:20〜小蓮華山〜白馬岳山頂14:20〜村営頂上宿舎テント場15:00
始発のゴンドラに乗る。乗り場で登山届けを出す。ゴンドラとロープウェイ片道1720円 手回り品300円
ロープウェイから鹿島槍ケ岳、五竜岳、唐松岳、天狗ノ頭、白馬鑓ケ岳、杓子岳、白馬岳など北アルプスの山々が肩を並べているのが望めた。 |
栂池ヒュッテ横からの登山口。天狗原はちょっと尾瀬に似て広々とした湿原。しばらく木道を歩きながらイワショウブ、ワタスゲらしい花などを足元に眺めながらハイキング気分。
ハイマツの中を行くと大きなケルンが見えてきて白馬乗鞍岳山頂。そこを右に安山岩のゴロゴロした道を行くと赤い屋根の山荘と白馬大池が目に入った。あまりにもきれいなので足が歩くことをやめてしまって、しばし緑の透き通った美しい池と山並みに身も心も奪われた。
我にかえって、小屋を見下ろしながら池に沿って降りていく。山荘辺りはチングルマなどの花が多かった。池の前に数張りのテント。ここでのキャンプは最高と思われた。
そこからはハイマツ帯のガレの雷鳥坂を登る。右に蓮華温泉の道を分ける。前方に小蓮華山をのぞみながら船越の頭辺りから振りかえると白馬大池はガスがわきあがって神秘的だった。さらに緑の山肌に今歩いて来た登山道が白く浮かんでその美しさを引き立てていた。
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左手に猿倉からの大雪渓登山者の姿をかすかに見下ろし、右手に雪倉岳、朝日岳の緑美しい峰を眺めながら行く。なんと素晴らしい景観の中にこの身を置いているのだろう。深い感動と、山頂へとはやる心を抑えきれなかった。
白馬三山もガスの切れ間から顔を出し、鹿島槍ケ岳の右に遠く槍ケ岳、穂高岳も望めるようになった。
小蓮華山からは迫力ある白馬岳が目の前だった。いつも写真で見るのは唐松岳の方からだが、反対から見る断崖絶壁の白馬岳は黒々として剣岳の様な逞しい山容だった。
さらに雪倉岳の方面、白馬大池、白馬三山に続く山並みの展望が最高に素晴らしかった。改めてアルプスの雄大さに感動し、立ち去りがたい思いのまま小蓮華山を後にして白馬岳に向う。
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新潟、富山、長野の三国境を超えると前に岩がごつごつした旭岳が迫って、さらに右前方遠くに剣岳が現れた。
足元には白いトウヤクリンドウや、チシマギキョウが一面に咲いていた。少し枯れたコマクサが2株だけ残っていてはじめて見ることができた。ウルップソウの枯れたのもあった。
あっけなく左側長野県側が切れ落ちた白馬岳山頂に着いた。山頂は思ったより狭く、崖を覗くと大雪渓や猿倉が真下に見えた。
左側の崖に余り近寄らないように行くと白馬山荘の向こうに杓子岳、鑓ケ岳があらわれた。これでずっと憧れていた白馬三山がそろったのだ。
登山道がなだらかな山肌にくっきり浮かび、迫力ある白馬岳を引き立てている。それは登山意欲をかきたてるように続いている。「ここまでおいで。」と山が呼んでいるようだ・・・
ここはまぎれもない白馬岳。あの道を明日は歩くのだ。心が躍る。テント場は村営宿舎のそばの風当たりが強いゴロゴロした岩場だった。
8月14日
白馬テント場5:30〜杓子岳〜鑓ケ岳7:30〜白馬鑓温泉(9:30〜10:20)〜猿倉13:30〜猿倉バス停(白馬行)13:35〜白馬駅バス停(栂池高原行)14:15〜栂池温泉(15:00〜16:00)〜(R148・R147・R19)〜自宅23:30
バス代 猿倉〜白馬 980円 白馬〜栂池 540円
駐車料金 一日300円(栂池高原) |
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昨夜から大変風がきつく、テントが吹き飛ばされそうだった。朝になってもおさまらず今日の天気が危ぶまれる。昨日の天気からは想像も出来ない。
天狗山荘から来た人は一人。杓子岳の手前でガスって来て何も見えずさらに明日15日は雷雨とのことで、山頂で会った人は皆白馬鑓温泉に下りると言った。雨も降ってきたし、我々も縦走は断念して下りることにする。
杓子岳の山頂から鑓ヶ岳に行くルートも左が崖で落ちたら大変だった。鑓ケ岳山頂で気温は5度。手がかじかんで体感温度はもっと低い。
川崎の人と不帰の剣の案内板まで戻り、鑓温泉への道を探す。幸いすぐ見つかり左に下りる。ここにきたら風がやや弱まったが、雨が強くなってきた。
温泉は山腹途中で大きな雪渓の上だった。硫黄のにおいが強く白濁のいかにも源泉そのものだった。
この辺りからお花畑がきれいだった。ミヤマキンポウゲ、ミヤマシシウド、ウメバチソウ、ルリトラノオ、クルマユリ、シモツケソウ、サラシナショウマ、カワラナデシコ、ミヤマトリカブトなどどの花も色鮮やかだった。
下のほうではミズバショウの大きい葉が目立った。
雪渓の上の鎖場が一箇所危険だった。川を3回ほど渡る。
鑓温泉すぐ下あたりでO大学の山岳部の見るからに山ははじめてという若者20人ほどが、うちわと地図片手に大きなザックで上がってきた。3点確保ができない状態だ。案の定すべり落ちる者がいて見ていて危なっかしい。この年代から山を体験できるとはうらやましいかぎり。
猿倉荘前からバスで栂池に戻り栂池温泉で汗を流す。となりの信州そば「ふるさと」の手打ちそばがおいしかった。
帰りは高速ではなく、8月はじめに雪倉岳に行ったNさんのように19号線で帰る。途中中仙道の宿場辺りで打上花火があがっていた。
縦走を取りやめたため鑓温泉や花火と思いがけない出会いがあったが、この次は是非白馬岳から先の唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳を歩いてみたい。
又変わりやすい山の天気に「天国と地獄」を見る思いだった。真夏でも一度くずれると氷点下近くまで気温が下がるのには驚かされ貴重な体験となった。
山を甘く見てはならないとつくづく思った。 |
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