白山
      2702m
(石川・岐阜)


2007年10月21日 晴れ

20日夕自宅21:30発〜尾西(東海北陸道)〜荘川〜(R156・県道白山公園線)〜平瀬道登山口P24:00(車中泊)

天気は西高東低の冬型。気温が低く寒い。道路脇の温度計が3度と表示。もしかして山は雪かも・・・。
御母衣ダムからしばらくで大白川橋を左折。公園線に入る。手入れの行き届いた道路。道幅も結構ある。ジグザグとカーブが多い。大白川ダムの駐車場到着。
登山口前と下のダム近くの二箇所に広い駐車場がある。下のロッジ前に止める。すぐ傍のトイレはセンサーでライトが点灯するとても綺麗なもの。
なんかちらついている・・・。雪?星が瞬く・・・。

21日登山口P5:30〜室堂〜白山御前峰(10:40〜11:00)〜P13:40


クマがいそうなので今日は鈴をつける。動物をおどかさない様に鈴の音を響かせて歩こう。
いざ出発。暗いのでランプがたより。木の階段が続く。道幅は広くしっかりしている。枝道がないので初めてでもまったく迷わない。黄葉があたりを明るくしてくれる。
しばらくすると登山道脇に雪。紅葉した木々にも積もって美しい。雪のついた落ち葉が笹に落ちる音がする。
登山道にも新雪が多くなってきた。そこに落ち葉が降り積もっている。新雪と赤や黄色の落ち葉を一緒に蹴りながら歩く。これって秋と冬を同時に味わってるってこと?めちゃ贅沢・・・。

上を見ればブナの大木の紅葉が空を覆う。
稜線への手前でナナカマドの赤い実が目に飛び込んでくる・・・。鮮やかな赤。
ダケカンバの幹の白と黄葉も素晴らしい。


大倉山。
尾根に出ると青空が広がって「白山」が顔を出した。雪を纏ったその美しさに見とれる。なだらかで柔らかな山容は優しく女性的・・・。

大倉山避難小屋。
稜線上の雪道にキツネかな?動物の足跡。
別当出合から来た若者が平瀬道の紅葉を見に行くと降りて行った。
緑のハイマツにジグザグ道が見えはじめた。あの尾根を登るようだ。
左手に別山あたりの美しい峰を見上げる。


寒くてカッパ上下の中にもう一枚着込む。耳が冷たいので毛糸の帽子と手袋も。
風がとてもきつくなる。身を低くする。風に負けないように踏ん張る。手足がかじかむ・・・。体感温度はマイナス。実際もきっと氷点下だろう。
ここで一人、余りの風の強さにおそれをなし「あきらめます。」と引き返して行った。


疲労凍死はこんな時に起きるのだろう。秋山は一転して厳しい冬山に・・・。大丈夫かな・・・。
これ以上風がきつくなったら戻ろうと思っていた所に一人の若者。「山頂までは一時間もあれば十分。この少し先に賽の河原があってちょっと迷いやすいから一緒に行きましょう。戻るなんてもったいない・・・。」とガイドしてくれる。有難い。
白山が好きで毎週来ているそうだ。先週もその前も・・・。公園線は6月1日から開通なので、4月には平瀬から歩くとか。初雪は10月はじめ。二回目が17日。今日が三回目の雪・・・。


吹きだまりでは膝辺りまで潜る。ふかふか雪だ。天気は急変する様子はないようだし、ここにきて風も幾分和らいできた。少し安心する・・・。


犀の河原に出るとそれは見事な白銀の世界。ハイマツにはエビノシッポ。木々には樹氷!ナナカマドの赤い実も凍っている。
真っ青な空とたおやかな白い峰々。そこには俗世とかけ離れた別世界が広がっていた。
あまりの美しさにしばらく呆然として立ち止まる。
そして神秘的な雪と氷の世界に魅せられる・・・。


白山の神様はなんて素晴らしいプレゼントを用意して下さったのだろう。



行けども行けどもナナカマドの樹氷・・・。
赤い実の氷の花がキラキラ輝く・・・。

白山Uにつづく。
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