硫黄岳横岳
        2760m  2829m
(長野)

IOUDAKE

2006年5月4日 快晴

赤岳からの続き。

鉱泉テント5:10〜硫黄岳7:00〜横岳8:30〜天望荘(10:20〜10:35)

三時半起床。朝食はパン、ワカメスープ。今回の食料は軽くする為パン、チョコ、飴だけ。四時過ぎには空が薄明るく、五時にはすっかり朝の光に包まれている赤岳鉱泉。
昨日と同じく夫がザック。私は空荷。アイゼンをつけてピッケルだけを持ちいざ出発。
硫黄岳に上り始めるとピンクに染まった阿弥陀岳。大同心からの日の出が眩しい。赤岩の頭への急登。急な雪斜面をハの字で登る。たしか今冬雪崩事故があったところ。
雪庇を越えると視界が広がる。そして硫黄岳から赤岳への美しい稜線が朝日に輝く。
孤独な御嶽山。白山と乗鞍は重なっている。焼岳。穂高岳大キレットも目に入る。美しい。
硫黄岳の山頂に雪は全くない。風もない。ここでアイゼンをはずす。



ケルンの間に登山者が浮かぶ。そのシルエットがいい。近付いて来ると昨日行者小屋で写真を撮りあった彼女だった。
「どうしてここにいるの?」「知らないおじさんについて行ったら道に迷った。赤岳に行く予定が道なき道を行って横岳と硫黄の間の稜線に出た。仕方がないので硫黄の小屋で泊った。怖かった・・・。」
そういえば夫が昨日夕方大同心ルンゼを行く人を見たと言ってたけど彼女だったかも?「でも無事でよかったね。」
やはり山の事故一番目は「道迷い」なんだろう。
爆裂火口を横目にケルン沿いにガラガラした岩道を行く。ここに雪がないのが不思議。硫黄岳山荘でこれからの登りに備えて軽くチョコを齧る。



右下に大同心を眺める。横岳と阿弥陀岳の間には南アルプスが望める。横岳山頂から下ってくる人が危なっかしく見える。
いよいよ今日の核心部その一。横岳手前クサリ場カニノヨコバイ。六年ほど前怖くて身動きできなかったところ。それに続いて雪に埋もれた梯子。
M田さんらは何の問題もなく通過。横岳への登りも楽々・・・。私も今日は楽しくルンルン気分で・・・。少しは逞しくなったかな?


赤岳と阿弥陀岳の間に南アルプス。文三郎尾根や地蔵尾根もはっきり分かる。
大権現、杣添尾根の三叉峰。雪が少なくて階段があらわ。岩と雪とのミックス状態。アイゼンを引っ掛けないように歩く。
その後の石尊峰、鉾岳、日ノ岳などの岩場クサリ場をどこがどこか良く分からずに通過。
このあたりで雪斜面を大きく右にトラバース。ここが本日の核心部その二。山側にピッケルをしっかり刺して慎重に。(あとで知った滑落事故はこのあたりらしい。)


梯子や岩場をいくつも通過した後、二十三夜峰の大きい岩を左から巻いて赤岳地蔵尾根へ。横岳を振り返り、あの険しい岩場を歩いて来たのだなと満足感に浸る。
そして心はすでに今から行く阿弥陀岳のことでいっぱいになっている。

阿弥陀岳に続く。

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