一壁

        1212m (三重)
GOZAISYO

2009年8月8日 快晴

裏道P6:30〜(裏道)〜一壁(8:00〜15:00)〜(裏道)〜P16:40

私のレベルで北岳へ行けるのかなと考えていたら昨夜は眠れなかった。体が重くて歩けない。寝不足は良くないよ。
北谷から仰ぐ藤内壁は青空にきりっと聳えて凛々しい。今夜、御在所でキャンプする「伊吹さん」夫婦がテントを設営している。



一壁入口にママコナが咲いていた。壁はちょっと濡れている。3ルート下のほうはヌルヌル。すぐ壁に寄っていくので離れるように意識する。
今日はセカンドが二人なので同時に登る。くっつくように登ってくる下の人の手を踏みそう。二回練習。乾いていそうな壁右のルートへ移動。

右ルートを一人で練習中の若者さん。あまりにも身のこなしがしなやかで滑らかなので「外国へでも行くのですか?」と聞いたら「ヨセミテへ。」ちょっと雰囲気が違うなって思ったよ。

若い人のペア。ダイレクトの途中、ハングあたりから「ラク!」持った岩が剥がれて数メートル下へ。何処にもぶつからず上手く落ちた。落ちる時も考えて怪我をしないように落ちなければいけないということ?

休んでいると「ヒルがいる!」見れば結構大きい。裏道で誰かの靴にくっついてきたのかな?一壁下の岩はこんなに乾いているのに。



右ルート。
取り付きが難しい。ハング下の草を目指し、その後右上する。後半でガバに左手が届かず止まってしまう。足を上げるにもなかなか上がらない。途中で止まると怖くて壁にしがみついてしまう。
反則だけど、ボルトに右足を乗せてどうにか上へ。ジグザグすすんで終了点。

夫は、私が苦労したガバにすぐ手が届くので問題なく通過。早い。体の小さい人は苦労する・・・。

終了点から降りる為、左に進むにはアンカーにカラビナをかけてロープをくぐらす。横に伸びる感じだ。安全な場所で自己確保を取ったらロープを手繰る。二人とも移動したらここでロープを首に振り分けて巻き取りコンパクトにする。

隣りにH山岳会数名が来た。その中にMとさん。北岳バットレスが雨で中止。途中のサービスエリアでテント泊し、そのまま御在所へ移動。ツルムを登って懸垂で降り、その後この一壁へ来たそうだ。

Mと先生はトップで何処でもスイスイ。フリーと両方やっているので忙しくまだバットレスへ行っていないそうだ。「今回是非行きたかったのに・・・。」「お盆に行く。」というと、「大丈夫行けるよ。」と励ましの言葉。Mと先生と比べたら技術も他の何もかも雲泥の差の私。本当にこんなレベルで行けるの?不安でやはり今夜も眠れないかも・・・。

壁下へ降りる。
バットレスには先ほどのヨセミテさん。柔らかな身のこなしで軽快に登っている。懸垂して又登るとあっという間に藤内側へ懸垂下降。まったく力みがない。自然体!


私は腕に力が入っていつも肘を曲げている。上手い人は腕が伸びて上体が岩から離れている。

左ルート。
ハング越が核心。ハング下に長いシュリンゲがかけられている。それを持って上がり、左にトラバース。クラックを右へ、レイバックで。左に進んでから再び右上する所もレイバック。なかなか体を外に出せない。

今日の仕上げに夫は右ルートから懸垂下降。二本のロープを繋いで、つなぎ目が外にくるようにセット。プルジックがねじれていたせいか、流れが滑らかでなかったそうだ。

3ルート。
トップを行く夫はカラビナを反対に掛けた。岩側は丸くカーブした方をかけること。

宇宙遊泳をやっている二人はアブミをブランコみたいに揺らして楽しそう。その後バットレスへ。

H山岳会はリーダーの男性が熱心。細かい動きを下から指導している。Mと先生ら女性群はほとんど休まず練習している。まるで何かにとり付かれたように・・・。

「伊吹さん」夫婦は女性がより元気。「何処でも行けるよ。」「ジェットコースターや高い所が大好き。右ルート左ルートよりダイレクトが好き。」なんとも頼もしい!
「トップをやると真剣になるのでうまくなる。ここで練習したら前尾根が早くなった。」たしかブログにもそう書いてあった。
「どんなんかわからんのやけどマーブルとかへ行ってきます。」人懐っこい関西弁が可愛い。どんどん突き進む感じでほんと恐れいる。


今日の一壁は人口密度が高かった。
帰り多度山に入道雲がモクモク。やっと夏空。これで明日からは暑くなるだろう。




2009年8月9日 雨

P6:00〜(中道)〜朝陽台〜(中道)〜P

前尾根の予定が・・・。昨日の青空はどこへ行ったのだろう。朝から雨だ。全く予想外・・・。
裏道Pから中道へ移動。傘をさして歩こう。北谷テラス上でコモノギクがあちこちに。

岩棚。
K山さんが降りてきた。5時40分に上り始めた時は降っていなかったそうだ。

富士見岩手前。
はじめて見る、○○○○ラの花。ネムノキの花のようなつき方でうす緑。まったく目立たない。春にあんなに葉を取られたのにちゃんと花をつけている。なんて健気なんだろう・・・。ここでも一人降りて行った。

誰もいない朝陽台。
雨でぐっしょり濡れてしまったので体が冷えてきた。合羽上下を着る。濡れていた体は、風があたらないだけで暖かくなってきた。風が体温を奪うってこういうことなんだ。おにぎり、パン、バナナ。

午後の用事のため、さっさと降りる。今の今まで今日の登山者は我々を入れて5人だったが、キレットを過ぎるとどんどん人が登ってきた。遠方から「はじめて」という人もいる。雨でも御在所は大人気!


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