一壁

        1212m (三重)
GOZAISYO
2010年8月28日 くもりのちはれ

裏道P7:00〜(裏道)〜一壁(8:30〜14:00)〜(裏道)〜P15:00

登山道のあちこちにドングリが落ちている。緑の実が枝ごと。御在所に秋が来た・・・

藤内小屋に着く頃、空が暗くなってきた。ガスもたちこめている。パラパラと雨が降ってきたのでしばらく雨宿り。
本降りにはならないようで、若い人が多い某山岳会さんは歩き始めた。我々もスタートしよう。ガスって、数メートル先を行くガイドさんも微かに見えるだけ。御在所でもこんな濃い霧あるんだ、アルプスみたい・・・

登山道は濡れている。一ルンゼの岩もぬるっとしている。滑落しないように右岸上流側の岩から慎重に登る。

一壁着。
スタートは三ルートから。
まだ霧が濃い。途中で雨が降りませんようにと祈りながらリード。下部の岩はぬるぬる。やはり岩は乾いている方がいい。でも実際、ホンちゃんではこんな状態が多いのだろう。

それではしっかり練習しなくては。終了点について自己ビレイする。壁の下を見ても何にも見えない。前尾根もなく、私だけが雲の上の人。あたりは白一色。コールは届くかな?セカンドさんの姿が、最上部の支点でやっと見えた。

二回目。
再びリード。上部の右岩、足を大きく出す所が気に入っている。ここは楽しい。



いつの間にか霧が消えた。
モンキーフエースの裏側を黙々と一人で登る人発見。前尾根にも人が来た。人口ルートで縄梯子に乗る人、アブミ練習はサーカスみたいに揺れてとても大変そう。

左ルート。
苦手はハング越えして右上する所。小さいスタンスを拾って、思いきり膝を伸ばして立つ。すると左上のガバに手が届いた。膝が伸びたら道が開けた。上のレイバックは好きだから楽しい。

二回目。
同じ所、足に乗りこんで立つ。体がよく動いた。

朝方の天気がうそのよう。終了点から伊勢湾を望む。空気中の埃や湿気が飛ばされてスッキリ快晴。美しい。
蒼い空と青い海が澄みきっている。いつのまにか大地には、大豆の緑色と色づいた稲穂の黄色絨毯が敷き詰められていた。

お昼にしよう。
梅干しオニギリ、バナナ、巨峰。
ガイドさんが壁を右から左へと大きく動いていった。下が右ルートみたいで上が左ルートみたい?聞けば「左トラバース」
以前あったルートだが、交差して危ないので左と右に分かれたらしい。
右の下部は行けるし、左の上は好きだからやれるかな?「左トラバース」壁を横切るので、いつか空いている時にやろう。人の動きをよく見よう、そして真似しよう。

岩の隙間にホツツジ!淡いピンクの可愛らしい花に魅せられる・・・カメラが欲しい。

右ルート。
右上する所、小さい岩穴に指をジャミングできそうだけど・・・
スリップしやすい終了点近く、ぐーんと右足に乗りこんで立つと左上のガバに届く。最後は左に出る。

二回目。
はじめて右ルートを楽しいと思った。
元気があったら、ダイレクトに挑戦したかったが、もう腕が疲れてきた。ダイレクト二回目は次のお楽しみ。



今年でモンブラン六回目とかのガイドツアーさんはすらっと背が高い。手足が長いのでどこでも届く。体が岩から離れて、動きがとても滑らか。ヨーロッパアルプスの山を登るには岩登りが必須?

某山岳会さん等はまだ練習。終了点から壁下へ降りる道にロープを張って通せんぼ。ルートをはずれて登る練習?岩が崩れそうで怖い・・・



蒼い海と空を眺めながら北谷を降る。いい気分。小屋の椅子にドングリが転がっていた。冷たいお茶をいただきながら、秋を感じる。めちゃ贅沢。

夏が終わってしまうよ・・・今日も御在所の岩に遊んでもらえてよかった!

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