鎌ケ岳
1162m
(三重)


2005年2月13日 くもり  

温泉最奥P7:00〜(藤内沢)〜一壁〜奥又〜3ルンゼ〜朝陽台10:30〜望湖台〜カモシカセンター(11:30〜12:00)〜(峠道)〜鎌ケ岳(14:00〜14:30)〜(三ツ口谷)〜P15:40

朝、竜ヶ岳、釈迦ケ岳、御在所岳、鎌ケ岳の山頂だけに雲がかかっていた。朝日がオレンジ色で美しい。
雪が締まって楽しいだろうと藤内沢に行く。ウサギの耳辺りで岩の上を歩く。雪に嵌り込まないので気持ちいい。テストストン1回練習。
中又がちょっと凍っている。藤内沢の雪も固くまっすぐ進むと一壁に上がれた。
宇宙遊泳の左手から笠ケ岳、乗鞍岳、御嶽山、中央アルプス、八ケ岳、恵那山、富士山、南アルプスなど鮮やかに望める。


慎重に下りて藤内滝の氷柱から登る。氷は去年より小さい。コウモリ滝もまっすぐ登りマイナスの滝下へ出た。
そこから奥又のアイスクライミング滝の見える岩へ。この登りは初めて。傾斜が急だった。岩に上がるとアイスクライミングする人二人。滝のどこからか氷が融けて水の流れる様な音がした。こんな氷ではいつ剥がれるか怖い。
ここから藤内沢へ左淵の雪と氷の壁に沿って歩く。しまった雪が最高。アイゼンで蹴るとよく利いて気持いい。トラバースして沢に戻る。ヌルヌル岩には行かず直登する。傾斜のきつい雪面が凍ってガリガリ。嵌まり込まないし、ずり落ちない。
夏には絶対行けない鋸岩の右横にあがる。ここから奥又の綺麗な樹氷を眺める。ツツジの幹がまるで氷のパックしたみたいにピカピカに凍っている。
3ルンゼのアイスは去年より氷が小さい様だ。樹氷がきれい。中ほどのツツジの木の間を直登する。雪庇に乗って大岩前から右寄りに遊歩道へ上がる。
こんなガリガリ雪の藤内沢ははじめて。アイゼンもピッケルもしっかり刺さるので何の心配もなく直登できた。


遊歩道はきのうのままのすごい迫力の樹氷。曇っていて残念。
藤内沢を下りる予定だったが、カモシカセンター前でMさんとOさんに会って一緒に鎌ケ岳へ行く。
望湖台辺りでは笹は雪に埋もれてどこでも歩ける。それに三角点も御岳神社周辺、遊歩道もどこもかしこも見事な樹氷に覆われている。広々した尾根を歩いていると心も体も伸び伸びする。今まで冬にこの辺りに来た事がなかったので広大な御在所岳を知らなかったのだ。
峠道は掘割道でなく両サイドの尾根を行くと楽だった。
武平峠からの道には大きいこぶこぶの雪庇ができていた。この時期に鎌ケ岳に来たことがなかったのでこの雪庇には感動だった。
滋賀県側には何もなく三重県側だけにせり出している。この雪庇の上を歩く。面白い。道の横にできているのだから、絶対夏には歩けないところ。すごーい。
ガレ場の手前でルートをはずれている。なんか逆戻りする感じがしたがしばらくすると登山道に戻った。


山頂手前鎖場は雪が多かった。このほうが歩きやすい。エビノシッポがいっぱいついた山頂の岩に乗ると白い御在所岳が大きく目に入った。
鎌ケ岳の樹氷は鋭い。一方方向だけに伸びている。それは山頂の風のきつさを表わしていた。
南面に行くと、雪庇で鳥居が埋もれている。2mほどの雪庇はそのまま尾根になって続いている。雪に埋もれた鎌ケ岳山頂を見たかったので又感動。
東面は笹が雪に埋もれて絶壁。ここがガリガリに凍っているのでアイゼンをきかしジグザグに歩いてみる。夫はスキーの直滑降の様に前向きでまっすぐ降りた。それはできない。今度はこのきつい傾斜の雪面を登ってみる。気持ちいい。藤内沢の再現だった。
南に伸びる鎌尾根はそれは美しい樹氷に包まれていた。尾根を背景に2mの雪庇上からMさんが写真を撮ってくれた。


山頂からの景色を楽しんだ後、長石尾根を少し下りて振り返ると鎌ケ岳は真白き樹氷の山だった。
北に目をやれば白く輝く御在所岳。山頂だけに光が射して樹氷が浮かび上がって輝き、白い雨量レーダーも眩しい。
美しい冬の御在所岳に惚れ惚れして見入る。時々青空ものぞいた。長石尾根から草原を左に三ツ口谷へ下りる。誰も歩いていない川沿いの雪上を歩く。途中右折れした踏み跡を辿ると三ツ口大滝のすぐ横に出た。夏にはもう少し先で戻った感じがしたが・・・


滝は青く凍っていた。滝下では、しぶきの氷の粒が透き通ったビー玉の様にくっついて輝いている。
「わー綺麗。」自然はなんと美しい物を創造するのだろう。しばらくうっとりと見とれる。
藤内沢のしまった雪と氷。御在所岳山頂の見事な樹氷。鎌ケ岳の雪庇。三ツ口大滝の氷。
冬の醍醐味を凝縮した感じの綺麗な出会いばかりだった。
さらに帰りスカイラインを歩いていると、冬山を堪能した一日のフイナーレにふさわしく細かいあられが降ってきた。Oさんは冬のソナタ気分とはしゃいでいた。

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