鎌ケ岳
    1161m
(三重)


2005年7月9日 雨

旧料金所P7:10〜地蔵岩〜朝陽台(8:40〜8:48)〜三角点入り口9:10〜天指岩〜武平峠9:45〜三ツ口谷源頭部〜(三ツ口谷)〜左又出合10:33〜三叉路からの降り口〜小滝(10:43〜11:00)(小休止)〜大滝〜小滝11:33〜ダム12:00〜P12:20



登山口すぐで二十人ほどの団体さん。みな足並みが揃って速いペース。ヘルメットも持って。山岳会遠征の為の足慣らしかな?
彼らは岩で休憩。
速く歩いて休憩を入れるよりゆっくり歩き続ける方が私は楽だけど・・・
地蔵岩を北から乗る感じで行くと一回で上がれた。膝も使ってしまったけど・・・
今日はガスって前尾根も何も見えない。でも辺りを流れるガスがしっとりひんやりして気持ち良い。
先ほどの団体さんが追い越して行った。
雨がポツポツ降ってきた。「大変。はやく降りなきゃ。滑りそう。」雨の岩歩きに慣れない私はあせる。いつも以上に緊張する。
その後は「雨で濡れていても乾いていても岩は同じ。」と呪文を唱えるように自分に言い聞かせて岩の上を歩く。
朝陽台はガスっている。辺りは何も見えない。やっと咲き出したアジサイだけが美しい。



峠道も霧の中。笹が青々して生き生きしておまけに濡れているけど思い切ってかき分けて行く。そんな所がそれから数箇所・・・
冬は雪壁を乗り越えて、夏は笹の壁?を乗り越えて行く峠道。
天指し岩に乗る。いつも降りるのが苦手。日本庭園みたいなところもガスって神秘的。雨は上がった。
展望台辺りで雨に濡れたみずみずしいヤシオの葉に見とれる。ナッツのような実もついている。
葉が出始めた春には葉は外に反っていた。実が付いた今では真ん中が窪んで受けさらのよう。そこに雨水を含んで美しい。
  
源頭部から三ツ口へ。ここは前回冬に来て二回目。雪のないときは初めて。
ガラガラした岩の間を歩き左に沢を横切る。しばらくして右に岩壁が現れ、その先に滝がある。そこが左俣。今は夏だから水が流れているが、冬はその谷が凍る。
五分ほどで三叉路からの道。
その下の小滝で立ったまま小休止。パンとさくらんぼで軽く食事。
見上げると岩を突き抜けて生えて来た様な木。根っこが岩の上にあり、岩に沿って幹が下に伸びそこでL字に曲がっている。見るからに力強く逞しい木。感動する。


ここ三ツ口の下りは険しく急だから慎重に降りる。水量が多く瀬音が大きく響く。真夏、川を歩くのもいいんじゃないかなと見下ろしながら行く。川沿いに踏み跡がある。
大滝の音も大きく水量も多い。迫力があり見ごたえがある。
この辺りからギボウシが次々と。葉も花も小さく可愛い。ヒメギボウシとでも名付けたいような・・・



堰堤の手前で御在所岳からガスが沸きあがり美しい。


シロモジの実が雨にうたれている。春にあんなに花をつけていたのに実が少ない。白いヤマアジサイも雨に生き生きしている。
葉の緑と滝の白さが対照的。渓流の美しさに目を奪われるのはやはりこの季節だから・・・


ダムの周囲の木々にはモリアオガエルの白い卵が。高いものは水面から三メートルほど上にある。
登山道に大きい木。モミの木かイチイ?みたいな葉。いつか沢谷で見た木に似ている。カヤの木?

山の家前で濃いピンクのネジバナ。
その後大降りになる。
先ほど三ツ口谷で見た雲は雨があがる兆候かと思ったのにそうではなかった。



下界なら雨の日は嫌だと思うのに山では何とも思わない。カッパも着ないで傘だけで雨にぬれてもへっちゃら。この季節は濡れてもそれほど冷えないし・・・
「今日は静かだし、こんな日は草木が生き生きして良いな。」なんて。
「雨の日のことは雨の日でなきゃわからないし・・・アルプスに行っても雨の日はあるし・・・」なんて思ってる。
そしていつも、予期しない自然の営みとの出会いが必ずあって、その度に感動をもらう。
雷や土砂降りなら大変だけど・・・
なぜかこんな雨の日はしっとりして心が落ち着く。




2005年7月10日 小雨のちくもり 

旧料金所P7:00〜(中道)〜朝陽台(8:50〜9:10)〜武平峠9:50〜鎌ケ岳10:45〜岳峠10:55〜(長石谷)〜長石谷登山口12:30〜P12:40

スカイラインはガスっている。駐車場までライトをつけて走る。
岩棚で振り返るとキララの辺りでガスが沸きあがってモノクロの世界。丸で墨絵を見てるよう。どんどんガスが動いて美しい。
朝陽台まで降られずに行く。昨日と同じようにガスって何も見えない。
天気予報は所により雷といっている。
ガスはかかったままだけど風が出てきた。こんな天気は回復する兆候とか?
そのまま武平峠に向かう。雨も降らないので鎌ケ岳へ。稜線は風がきつく吹き飛ばされそう。踏ん張って歩く。


鎌ケ岳山頂もガスの中。超気持いい岩は風がきつすぎて立ち上がるのをやめる。
長石谷に降りると全く風がない。さきほどの風がウソのよう。雨は降らないし・・・
うすむらさきの岩ギボウシは今が盛りと咲いている。
昨日の雨で谷に水が溢れ、あちこちの滝が美しい。いつもなら見過ごすような所も堂々とした滝になっている。
涼しくて雨にも降られず、緑の清流に魅せられて初夏の長石谷を満喫する。



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