鎌ケ岳
      1162m
(三重)


2006年2月25日 晴れ

温泉最奥P7:20〜地蔵岩〜朝陽台9:30〜望湖台10:05〜武平峠10:45〜鎌ケ岳(12:00〜12:50)〜(左俣)(三ツ口谷)〜三ツ口ダム14:00〜P14:20

中道、雪が一段と融けた。
くちばしで木をつくような鳥の声、キツツキかな?
おばれ岩の上、岩棚手前スラブ岩を歩く。誰も歩かない岩なのでザラザラしてフリクションが利いて気持ちいい。
これは冬の間忘れていた乾いた岩の感覚。これからは岩が乾くからいい。
岩棚少し上の岩は中ほどが削れて上がりにくくなったがそこを行く。
地蔵岩も乾いている。頭にも足を押し付けて二回。何ヶ月ぶりかで前尾根の二つ岩とかがみ岩?を望む。
最後一番下の左足、足が短いので苦労する。右下の岩にかけている右手に力が入りすぎ。ひじが曲がっている。これを伸ばす。この時の右足は乗るのでなくて岩に押し付ける。「引いて押す」感じかな?
あまり恐怖感がない。今までで今日が一番楽しく登れた地蔵岩。

凹各部は左から。氷もないので楽しい。手袋を落とした。
キレットの見える岩の隣り岩。何気なく乗ると目の前にコブシの蕾。ネコヤナギのような猫の尻尾のような。やはり春。もうじきコブシの季節。ちょっとピンぼけだけど・・・。
手前の岩からキレットの見える岩に飛び乗る。初めて。



テラス手前の踏み跡はいつもの様に進んでいる。
ここから固い残雪を歩く。以前は「滑るかな?」と怖かった岩のような雪。今は一回で一点に乗るように考えて歩くのが楽しくなっている。
大黒岩が見える右カーブ箇所。富士見尾根の岩には雪も樹氷も何もない。
鎖場下の岩場、雪がないので右手で岩角を持って左足をかけて上がる。久しぶり。その後の垂直岩もスラブ岩も。乾いた岩が気持ちいい。
上のクサリ場からしばらく固い雪。
富士見尾根下のルンゼ。固そうだが歩いてみると先週ほどではない。少し柔らかいザラメ雪。ガリガリに凍っていたら直登したいけど・・・。今日は躑躅林は行かず、そのままテラスへ。
ここでアイゼンをつけた人、付け方が悪くかかとが浮いている。直して山頂へ。あのままだと途中で外れたかも・・・。
この上に先週の「こおり樹氷」はなかった。
ガレ横から尾根まで直登。
富士見尾根から湯の山を見下ろす。おばれ岩が四角い岩に見える。やや左に地蔵岩も小さく。茶色い岩肌のキレット。よく見ると中道は岩続きの尾根道ルートだ。
雪融けが進んで黒っぽく見える藤原岳、御池岳の左(西方)に白き峰、霊仙山?
周囲の山は春霞のようで何となくぼんやりしている。冬のきりっとした空はもうない。
富士見岩から望む鎌ケ岳。雪融けが進んでいるが雪庇はまだあるようだ。三ツ口谷源頭部や左俣に白く残雪が目立つ。
朝陽台。
遊歩道途中から林を行く。雪が固くまったく嵌らない。こんな硬い雪いいな。藤内の雪はどうだろう。ケルン手前で固い雪を右へ降りて鋸岩に。沢からUさん等の声。氷に登って遊んでいるらしい。見下ろせば沢の雪も随分融けた。この岩から見る裏道の雪原とイブネが好き。
カモシカセンター前のそり遊び雪山に乗る。もう来週は融けてないかも・・・。遊歩道は残雪で道の中ほどだけが高くなっている。
望湖台へは階段の手前から左へ直登。雪庇尾根がまだあった。雪がどんどん融けて、今あるのは黒い雪。
雨乞岳も山頂から雪が融け始めた。イブネ、クラシの右に銚子ケ口。白い峰の間の黒い三角山。
記念碑手前を左に先週残雪が多かった尾根に出てここを駆け下る。


峠道。
笹が起きたり雪のトンネルがあったり、雪庇が残っていたりする。雪とともに崩れかけた登山道がひび割れている。
残雪と岩のミックス状態であっという間に天指し岩、峠谷を見下ろす岩。
ここまで降りると気温が高い。南斜面だから暖かいのか木の芽が赤く膨らんでいる。触るとまだ固い・・・。
春がそこまで来ている。接写が上手くできなかった。手前の木の芽がぼやけて後ろの木にピントがあって・・・。
峠手前の二段雪庇も鎌ケ岳への雪壁もまだあった。乗り越える。


岩峰から望む雨乞岳が綺麗。雪形がドーナッツのようで真ん中が三角のオニギリのようで・・・。
アルプスも白馬や武田菱、中央の島田娘など雪形がもうじき見られるようになるのだろうな・・・。
展望台手前の雪壁。ここもまだあった。雪は細かいザラメ。なんの苦労もなくあっけなく登ってしまいとても壁とはいえない状態。
展望台。
ここから望む御在所岳が青い。二週間前は白き峰だったのに・・・。
二メートル程もある波頭雪庇は残っていた。三ツ口源頭部の谷を見下ろす。硬い雪に土が被って茶色くなっているがまだまだしっかりした雪。この下の雪庇も残っているかも・・・。
鎌ケ岳山頂を仰ぐと雲が虹のよう。彩雲。綺麗。
ガレと御在所岳と雪庇に見とれる。
この前、山頂直前で左の尾根に上がったけど・・・。今まで気がつかなかったが二箇所ほど尾根に上がる道があった。

岩は乾いている。山頂直下右へ。手前の大岩、前どう行ったのかな?右手で岩上部の手がかりを探しても見つからず左へ回りこむ。乗れた。私の岩にも乗る。三ヶ月ぶりかな?手を広げ深呼吸するとこのまま大空に飛び立てそう。


鎌ケ岳山頂。雪に押しつぶされたのか祠が傾いている。
雪庇尾根がまだあった。もう消えてないと思っていた尾根を昇り降り。しっかり足跡を印す。その尾根前で日向ぼっこ。このまま昼寝でもしたいような暖かな春の陽射しがふり注ぐ山頂。気持ちいい。まるで春山。
下りは左俣。
はじめて降りるけど大丈夫かな?雪はしまっている。尾根を少し降りて三ツ口谷に向って下る。緩やかな斜面の後に、急な傾斜が現われる。一壁くらいある。剣岳八ツ峰はこんなだそうだけど・・・。
怖くて先ほどのように駆け下りれない。Oさん前のめりになる。ピッケルで止まった。私等は一歩一歩ゆっくりと。
下前方斜面に日が射して明るい。ここまで来ると傾斜は緩やか。十五分ほども駆け下りただろうか?


三ツ口谷手前で雪上訓練をしている人数人。滑落してピッケルで止まる練習。ピッケルは胸でなく腹に構える。

雪のブロックを積み上げた防風壁や雪斜面を上手く利用して作った雪洞もある。雪洞入り口の広さは一人入れるほど。中は右奥の方に広がっている。
天井の雪面が体の近くにあると冷蔵庫の中のようで寒い気がするけど・・・。体と雪面の間に空気があると暖かいそうだ。
アルプスなら緊張するけどここでなら大丈夫かな。ちょっと狭い雪洞で「入るだけ体験」をさせてもらった。


三ツ口谷を降りる。残雪の谷は足元がおぼつかない。不安定。しっかり足場を決めて一歩一歩慎重に。
やっと三ツ口大滝へ。滝に氷はなく、ただ雪解け水が流れ落ちるばかり。


小滝堰堤下斜面に雪原が残っていて駆け下りる。ダム湖の氷はすっかり融けて静かにエメラルドグリーンの水をたたえていた。
鎌ケ岳左俣は中ほどが御在所岳一壁のように急。ここだけがちょっと怖い。クライムダウンで降りたらよかったかな?
これからどんどん雪が締まっていくそうだ。何度か降りたら慣れるかな?藤内沢のように・・・。
今日の鈴鹿は風爽やか、気温も高くまるで春山。雪解けの御在所岳、鎌ケ岳を楽しんで帰途につく。

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