鎌ケ岳  
      1162m
(三重)


2006年12月24日 晴れ

P7:00〜(本谷)〜朝陽台〜武平峠10:30〜鎌ケ岳(11:20〜11:35)〜鎌尾根末端11:55〜かずら谷分岐〜しらはげ12:10〜キララ分岐〜長石谷分岐12:05〜犬星の滝12:33〜小滝12:45〜三ツ口三叉路13:18〜ダム13:35〜P14:00

残雪の時期から歩いていない本谷。約十ヶ月ぶり。
一枚岩。岩がヌルヌルしているので怖くて登れない。大黒滝下の馬の背岩。上のガバを持って上がることはわかっているが怖くて岩に乗れない。
滝下真ん中、ここはガバがどこにあったのかも忘れている。半年前に出来た事が全て出来ない。振り出しに戻っている。元の怖がりの自分に・・・。
休んでいて体重が増えたから。体が固くなって心も硬くなった。落ち込む・・・。



大黒滝で白い鉄塔を仰ぎ、鷹見岩も見上げる。
滝上のくぐり岩下。右の岩場から。ここは行けた。
上部の小さいスタンスに足を掛けるところもできた。まあ今日はこの程度でしょう。
朝陽台で、ロープウエーで来た83歳のSさん。「去年はアルプスに行かなかったの?体力があるうちに裏剣に行かないかん。三ノ窓降りて池の平から仙人池へ降りて・・・。薬師から鷲羽の○○乗越に出て・・・。(アルプスの)一号線はほとんど歩いたがこの頃乗越などの名前が直ぐ出てこん。最後は60歳台に行ったが・・・。」
Sさんは若かりし頃、山を歩き回ってアルプスを知り尽くしている。私が生まれる前の御在所岳を知っている生き字引のような方。
今も毎週御在所岳に通って山への情熱は健在。背筋がしゃんとして足元しっかり。使い込まれた年代物のピッケルがその頃を彷彿させてくれる。「心臓が弱って・・・。」と言っている。
御在所岳の一号線しか歩けない私なのに、今の体力なら行けると言ってくれる。山の大ベテランから剣岳の話を聞いてさらに叱咤激励?されて鎌ケ岳へ向う。


展望台から先日知った弥一ケ岳を見下ろす。



三ツ口源頭部から高齢の方が大勢登ってきた。F山岳会。ここから人が登ってくるのを見たのは初めて。落石とか多そうで危険だと思っていた・・・。


山頂から南に見える鎌尾根の廊下に行ってそのまま馬の背尾根を降りる。
犬星の滝から長石尾根への道を夫は一回しか歩いてないので復習することにする。私は数回・・・。
しらはげの岩へ。
この岩はなんて気持ちがいいんでしょう。前日初めて乗った岩の隙間から見る御在所岳。そういえばここは中道の尾根から見えるあのガレ場だと気付く。


夫は雪のようなザレを下まで降りてしまって辺りにいない。キララへの分岐を過ぎてしばらく降りるとそこにいた。
長石谷へ。
谷手前、白い花崗岩の砂が美しい広場。犬星滝下右から。一人だとすぐには上がり口がわからない。釜跡があった。ここから。
ジグザグ登って滝の上へ。そのまま山道を行って本流に降りる。沢が広くなって右手に小滝。左をまいて滝上に。すぐ沢を渡って右尾根にとここまで順調。
ここから迷ってしまう。
テープが所々にあるが、踏み跡には落ち葉が多くはっきり道がわからない。夫は「そのまま上がれば長石尾根のどこかにつきあたる。」と言っている。その通りだけど・・・。
方向音痴で野性的な感がまったく働かない私・・・。ついて行った時は「顕著な踏み跡」と納得した。数回歩いているのに自分で歩くとわからない・・・。
やっと尾根に出て左折、三ツ口の三叉路に戻る。ここで先ほど鎌ケ岳の山頂にいた人(よくお会いする神戸出身の方)と出会う。そのまま尾根を降りるらしい。
いつかの様に滑らないように滝上を慎重に降りる。
すると前方に若者二人。「御在所岳に行くつもりがこんな所に降りてしまった。」と言っている。鎌ケ岳山頂からの降り口を間違えたらしい。「ここから武平峠は近い?」「今から御在所岳へ行くの?ちょっと時間がかかるよ。」と話す。
「次回にしようか。」と言っている。間違えたことやうまくいかなかったことはよく覚えている。きっと彼らも三ツ口谷のこの道忘れないでしょう。


ダムに降りると漣が美しい。綺麗で引き込まれそう。しばらくたたずむ。
山には今この時だけの美しい出会いがある。私はいつもそれにハッとさせられる。
今日はこのさざなみが最終章。
私にとって山にいられる「今この時」が全て・・・。


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