鎌ケ岳

        1162m (三重)
KAMAGATAKE

2008年3月22日 快晴

P7:00〜(中道)〜御在所〜鎌ケ岳〜しらはげ〜(長石谷)〜P15:15

暑くて額から汗が流れる。気温が高い。手袋を薄手に、帽子も日よけつきに替える。季節が急速に進んでいる感じ・・・。

雪どけ・・・。
雪が消えた。二週間前たっぷりあったあの雪はどこへ行ったのだろう。所々にあるのは残雪。春に降った雪は直ぐ融けるらしい。根雪になっていないから。
遅すぎた冬が、あっというまに終わってしまった。大雪の日がまるで夢の中の出来事のよう・・・。


地蔵岩。
久しぶり。何度登っても怖いけど気持いい。汗ばんだ体に風も心地いい。岩の下にはマンサクが咲き始めている。

キレットの見える岩。
凹角部にも雪は全くない。その上岩でボルダリング。コブシの下に行こうと取りつくも中ほどで滑り落ちる。岩は冷たくないしザラザラして気持ちいい。クラックには靴を楔のように入れて・・・。うまく出来ない。体ごと入るようなクラックでは入りすぎてしまうし・・・。
所々に残雪が現れると「わ、雪。」とはしゃいでしまう。「ザラメ雪。」砂糖でそんなのがあったけど・・・。春を感じるこの雪のざらざらっとした感触がいい。岩のように硬い雪もある。岩と時々現れる硬い雪とざらめ雪に、やっぱり山は「雪と岩」だなて思う。

鶯がもうちゃんと上手に鳴いていた。やはり春!
春霞にもやっとしている周囲の山々。山頂の白い御嶽山、乗鞍岳、中央。黒いばかりの恵那山。

富士見岩下の岩場。
鎖場あたりが崩れた。大岩がはるか下に落ちて、木もなぎ倒されている。この辺りの岩歩きが結構好きだったので変わってしまって少しがっかり・・・。
雪どけの季節は落石が多く危険。こうやって山は崩れて少しずつその姿を変えていくのだろう。

富士見岩。
白山が白い。淡いピンクにも見える。霊仙の左に美濃の山?も白い。
本谷を見下ろすと登山者が二人。残り少ない硬そうな雪を歩いている。



望湖台。
雨乞の雪はほとんど消えて、薄緑の笹が起き出している。
記念碑へタテヤマリンドウを捜すがまだ見当たらない。雪に埋もれていた柵が今日は普通にそこにあった。

武平峠。
二段の雪庇の残骸ザラメ雪がちょっとだけ残っていた。名残り雪で遊ぶ・・・。
ここで柏餅。飴。
小さくなった雪壁も二段ちゃんと登る。「せっかくあるんだから・・・。」
あちこちの残雪に遊んでもらって行く冬を惜しむ・・・。

展望台。
ヒオドシチョウ?がひらり。
鎌ケ岳左俣の雪は上方にちょっと残っているばかり。先週ははまり込んで大変だったとか。

源頭部。
雪庇も谷の雪も何にもない。二月に雪の源頭部へ駆け下りた斜面は岩ばかり・・・。

大岩へ。
手前の崩れやすいボロボロ岩に、足を乗せ手を掛けそっと登る。風が・・・。
でもそれはやわらかい春の風。冬を感じるものは何処にもない。

鎌ケ岳山頂。
祠の雪庇は?なんにもなーい。鳥居と傾いた祠が普通にあるだけ・・・。勿論二段の雪山も消えた。
やっぱり二週間前の大雪は夢だったのではないかと本気で思ってしまう。それほどの変わりよう・・・。

山頂には眩い陽射しがさんさんと降り注いでまるで初夏のよう・・・。見下ろすキララへの尾根道や馬の背尾根には緑が鮮やか。多分アシビ。
入道には少し残雪がみられるが・・・。水沢岳や鎌尾根も春の光に包まれている。キララは少し赤いような春色。それはきっと膨らんだ木の芽の枝先が赤いから。
植物も他の何もかもが、今、芽吹こうと生き生きしている。春色に輝き始めている。

遠く青山高原のまだ先の高見山から紀伊山地の山が遠望できる。亀山辺りには綺麗な三角形の山がシルエットで。少し霞んだような藍色の山並みに惹かれる・・・。

喉が乾いて冷たいみかんが美味しい。今日は暑くてアクエリアス500mlと280mlを飲んでしまったので水を分けていただく。これからは水を多めにそしてフルーツも持ってこよう


なにやら左手小指がひりひりする・・・。
どうやらボルダリング中に岩で引っかいたらしい。先生等はその時に手当て・・・。気付くのが遅すぎる私!


山頂直下の岩。
視界がぱっと広がって世界が変わるこの岩が好き。キララの植林が鮮やか緑のアップリケ。

岳峠。
長石谷のはまり込む雪に苦労したのも夢のよう。ここに雪なんて何にもない。
カズラ谷への降り道。夏に笹トンネルになる所は雪が深い。鎌尾根末端からの合流地点まで楽しく残雪を歩く。


しらはげ。
パッと視野が広がってキララが目に飛び込んで来た。この瞬間も好き。足元の砂が新雪のように雪崩れる・・・。
振り返れば、マンサクの黄色い枝先に青い鎌ケ岳。春らしい・・・。

長石谷へ。
雪どけで滝の水音が大きく聞こえてくる。


犬星滝手前、足元に白い小さい花・・・。バイカオウレン。春一番に咲くのはこの花だったの?赤い蕾が可愛い。
谷のどの滝も雪どけ水があふれている。


堰堤でショウジョウバカマの蕾を見つける。こちらはピンクの蕾。
やっぱり花咲く春もいい。
あまりにも短かすぎた雪の季節と、かけ足でやって来た春に急かされて少々戸惑い気味の私だった・・・。
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