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雪庇が消え、祠が顔を出した普通の鎌ケ岳山頂。
起きだした笹に風を防いでもらってお茶にする。おにぎり、パン、紅茶、ブランデイ入りチョコ。こんな日はおにぎりもいい。
長石谷を降りよう。
遮るものが何もないこの岩からの展望は半年ぶりだ。キララや大地を見下ろしいい気分。岳峠への降り道にべたべた雪。
うっすら鎌尾根が見えてきた。幻想的だ。左に折れて長石谷へ。しばらくで目の前に白はげへの尾根。残雪と笹の緑がいかにも春の雰囲気。
足元にも雪が出てきた。硬い雪!と、よろこんでそのつもりで行くとはまり込んだりすべったりと裏切られる・・・。
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犬星滝。
少し陽が差しはじめ空が明るい。水量が多く水音がでかい。雪解け水だ。氷らしきものはどこにも見当たらない。凍った滝見たかったよ・・・。
人の気配で岩魚の動きが速い。やはり春。
川はゴーゴーと豪快な音をたてている。優しいせせらぎではなく激しい流れ。その音を聞いて流れを見ているとなぜか心が落ち着く。滝もあちこちにできている。どの滝も水が多くて楽しい・・・。
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河原へ降りるあたりの大石と滝に光が射し込んで綺麗。この石は温泉街の大石公園のよりでかい。長石谷はあまり変わらなかったと思っていると道が削られそこに流れができ河原へ降りられない。
そして長石谷登山口へ。
「なんとなく明るい。」って降りて行くと橋がない。下流に赤茶けた残骸・・・。鉄橋が壊れるほどの雨ってどんなだっただろう。豪雨の爪跡がここにもあった。
白い岩ときめ細かい白砂の浅瀬で靴を洗う。明るい光が降り注いで陽射しは五月のよう。
峠道の強風に冬を、長石谷の水には春を感じる山歩きでした。一日で二つの季節を味わえるなんて贅沢・・・。
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