鎌ケ岳

        1162m (三重)

2009年9月12日 雨

P6:20〜(中道)〜朝陽台8:00〜望湖台8:40〜武平峠9:25〜鎌ケ岳10:15〜(長石谷)〜P12:10

天気予報は「朝から雨」駐車場には誰もいない。午後からひどくなるそうだから早く行動したい。今は小雨なので合羽でなく、傘をさして歩こう。
すぐ車が二台入ってきて、後ろはTさん。駐車する前に「バットレス、たいしたことなかったでしょう。」と外にいた夫に話している。ご心配をおかけしましたが無事行ってきました。

先週ハチに刺された腕はまだ腫れている。腕や足元に虫除けスプレーを吹きかけ出発。ガスッてなんにも見えない。見るものがないので話してばかり。

朝の早いTさんは、前日夕方から大騒ぎのジャンダルム防災ヘリ事故をまだ知らなかった。現役の頃、先輩から落ちる時は「長野県側に。」と教えられたそうだが、今回は救う側の事故。
そのため、NHK番組「金とく」「北アルプス縦走・後編」は一週延びることに。ジャンダルムがお預けになって、山にも田部井さんにも会えずがっかりしていた私。


おばれ岩上で、米躑躅が紅葉していた。小さい葉の一枚づつが黄や赤に染まっている。

今度は田部井さんの話。
現在70歳の田部井さんは、その時代に男性と同等の登山ができた女性登山家。「趣味悠々」と言う番組でその歩き方に驚いた。下半身の安定感が全く違うのだ。見て学ぶとはこのこと。一歩一歩が滑らかで、丁寧に体重移動をしている。若い頃、谷川岳一の倉沢へ通って鍛えられたそうだ。
人柄もいい。修羅場を何度も通り過ぎて、その道を極めた人はいばったりしない。優しい。高山に挑戦したのはママさんになってからというのもすごい。
同番組でもっと驚いたのは、ルーさんに、一日歩き終わっての足裏マッサージをするところ。それは自然と私もやっていた。冷え性の私は歩いている間はなんともないが止まると体調が悪くなる。何より先に足裏をほぐすと楽。女性でしかわからない体への細かい心配りがいい。
ご主人が子供の頃、体が弱かったらしい話も聞けばそれも納得。Tさんの口からはそんな話が次々出てくる。知らないことなんてないみたいに・・・。
景色がなくても「山にまつわるエトセトラみたいな・・・」話を聞きながら歩くと楽しい。

いつの間にかキレットが見える岩。コブシの実が真っ赤。今にもはじけそう。それは清楚な白い花からは想像できない色だった。隣りにマンサクの葉が黄葉している。
○○○○ラの花も実をつけたようだ。

上のテラス。
ヤシオも紅葉し、緑の実が目立つ。サラサドウダンの実は天をむいたまま膨らんでいる。

富士見岩。
何か新種の花?と思えばアザミ。蕾をいっぱいつけ始めた。鹿に食べられたような跡もある。鹿の口、大丈夫かな?ママコナはまだ咲いている。

朝陽台。
ガスっている。タデのようなイタドリの花が白い。

望湖台。
ひんやりしたガスが吹き上がってくる。涼しい。ここも何も見えない。

峠道。
どことなく色づいた躑躅の木々が、峠まで続いている。ちょっとガスが空いて行った。


峠で。
新米三重のコシヒカリおにぎり、ゆかりをまぶした梅入り一個。一息入れて登る。今日はそんなに苦しくない。胸も足も・・・。涼しいから?先週登ったから?

展望台。
淡いピンク色のホツツジが花をいっぱいつけていた。見下ろす三ツ口谷はヤシオなど躑躅が所々、うっすらワイン色。

鎌ケ岳山頂。
何も見えない。新米おにぎりゴマ昆布としぐれ。山を歩くと辛い物が食べたくなるのは、汗でNAを失ってしまうかららしい。
少し雨が降ってきたので傘をさす。今日のご褒美は栗きんとん。中津川が有名だけどこれは宮崎産。粗い粒も入って美味しい。あったかい紅茶でゆったりまったりする。

誰もいなかった山頂に人が来た。三ツ口を登ったが花はなかったそうだ。長石谷のダイモンジソウはどうかな?こんな日はヒルがいそうだから、スパッツをつけよう。

岳峠に降りると結構降ってきた。シラハゲには行かずそのまま谷へ。少し降りると一人若者が登って来た。午後から崩れそうなのにすごーい!



一番下の滝。
ダイモンジソウの葉はあるが、花は見つけられなかった。たしか先週藤内沢では咲いていたが・・・。

そのかわり、一輪ヤマジノホトトギスみっけ。あまりにも暗くて目が見えない。夜みたいだ。花かどうかもよくわからないけどたぶん・・・。適当にシャッターを押すと撮れていた。まったくヘッドランプがいるほど暗かった。

樹林帯なので、木に降る雨の音が頭上高くパラパラと聞こえるだけ。稜線のように体に直接降らないので体を冷やすこともなかった。
落ち葉が濡れて腐葉土みたいな所は止まらず急いで歩く。堰堤付近の水の流れは変わっていた。

登山口の河原に出ると明るくてホッとする。一気に降った雨で舗装道が川のよう。山の雨の怖さは剣岳で体験している。

車に戻る頃には小降りになった。Tさんが「ヒル・・・。」と言っている。スパッツをはずすと膝の辺りにでっかいのが一匹。夫にも・・・。全員、ヒルを連れ帰ったようだ。そのままにしておくと誰かにくっつくのでライターなどで処分・・・。長石谷には9月でもヒルがいる。

用事の為、湯の山街道を四日市に向かうと田んぼの畦が赤い?お彼岸にはまだ少し間があるけど彼岸花!季節は確実に移り変わり、里にも秋が来ていた。


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