涸沢 

         2309m (長野)

2011年5月2日 晴れ

16時自宅・尾西〜郡上〜高山〜沢渡20:00(車中泊)

阿房トンネルは無料。夜空に星が綺麗。天の川がはっきり見える。沢渡は空が澄んでいる。

2011年5月3日 晴れのちくもり 小雪

沢渡P6:00〜上高地6:30〜明神〜徳沢〜横尾(9:30〜9:45)〜本谷橋11:30〜涸沢13:30

相乗りする人を捜している人に誘ってもらう。四人でタクシーに乗車。一人¥1000 バスより安い。

6:30上高地着。
白い穂高の峰に迎えられる。今回はロープやハーネスがないので、その分ザックが軽くて楽。行動食、ミニパン、餅、ゼリー、飴、ういろうなど。


遊歩道わきには除雪された雪が、高いところでは私の胸のあたりまで積まれている。雪があるので草花の芽が出ていない。ハシリドコロは葉さえない。

明神。
フキノトウがやっと小さな芽を出した。

徳沢。
ニリンソウは影も形もない。徳沢園前には雪が高く積まれている。川に水が流れていない。

新村橋で前穂の峰を仰ぐ。

横尾。
手前で梓川沿いを歩くが、ここにも雪が高く積まれている。橋手前の広場は雪野原。こんな横尾初めて!

春山穂高初挑戦、今朝の相乗りさんが「やー」て声をかけてくれる。半袖。若いってすごい!


蒼い清い水がとうとうと流れている。清流梓川を見下ろして橋を渡る。もう登山道にはしっかり雪がある。屏風を仰ぎながら雪道を歩く。



本谷橋でたいていの人が小休止。カッパ上下を着こんでアイゼンをつける。毛糸の帽子、バンダナを顔に巻く。ここからは完全に冬の世界。


雪面に赤い矢印がある。

雪の下は水が流れている!スノーブリッジ。落ちないように、そっと静かに渡る。

目の前に横尾本谷からの雪崩!はんぱじゃない。ものすごいスケール。冷蔵庫以上の岩のような雪の塊が雪野原にごろごろ。こんな所、歩いて行くの?怖いけど、前の人が行くのでついて行く。



その後も氷河のように押し寄せている流れに、ごつごつした雪を見ながら進む。こんなのが押し寄せてきたら、腰が抜けて、パニックになって身動きできないだろう。震災の津波のようだ。こわっ!

今年は谷沿いにトレースがある。雪が多い時がそうなのかな?たしか二年前と三年前は高まいたけど、積雪が少なかったのだろうか?

深い呼吸を心がける。すうてすうてはいて・・・

奥穂高岳や涸沢が見えて来た。相乗りさんが高山病なのか?足がふらふらになっている。大丈夫?
三叉路に来て、北穂沢の雪崩にビックリ!デブリが扇形に広がって小屋横まで来ている。

あずき沢からもテント場近くまで雪崩れている。いつもならさらっとした雪だけど、ここまで来ても雪に水分が多い。鈴鹿みたいな重い雪。きっと春に降った雪だからだろう。あえぎあえぎ、涸沢ヒュッテに辿りつく。



ちょっと様子が違う。おでんの売店が白いテントだ。おまけに雪は屋根よりはるか上まである。

四月末に売店などが雪崩で流されたとか。準備ができていないので今年はテント設置料はいらないそうだ。積雪が多いので気をつけるように注意される。

テントの周りに雪ブロックを積んでいる人が多い。涸沢小屋寄りにテントを張る。雪崩がこないという保証はどこにもないけど・・・
北穂沢を登る人が数人。あの雪崩を超えて行っている。それは勇気がいるよ・・・

小雪が舞ってきた。
人はどんどん登って来る。雪の中でのテント設営は大変だろう。テントの数は200以上に膨れ上がっている。



天候がすっきりしない。夜用に着替えて、ストレッチ体操、足裏マッサージ。氷点下なので外は寒い。おでんをテントの中で頂く。有難い。温まって、元気になった!濡れた靴下などもテント内に靴ひもをはって乾かすことができた。

夕食、アルフア米五目ごはん、ソーセージ、梅干し、ミニトマト、紅茶。
呼吸困難になってない。頭痛もない。ネックウオーマーで喉を保護したから?深い呼吸を心がけたから?ゆっくり歩いたから?慣れ?春山涸沢は今回で四回目だし・・・体調がいいと全てが楽。

テントにパラパラと音がする。あられのようだ。雪が降るから寒い。マットの下に災害用レスキューシートも敷く。持っているものを全部着てダウン上下にカッパ。寝袋にくるまる。天候が悪いとやることがない。明日の準備をして早めに休む。明朝、三時起床予定。

ところが夜半、11時頃から風が吹き荒れる。ピューピューという風の音と、バタバタと言うテントの音に目が覚め、眠れない。すごい強風だ。寒いし、テントごと飛ばされないか心配だ・・・

時々、ガスストーブをつけると、中はウソみたいに温かくなった。有難い!天候はイマイチだから、無理はしないでおこう。嵐のような涸沢の風音を聞きながら、横になるだけ。とても眠るどころではない。

明日はあずき沢を登る予定だが・・・

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