トラバース斜面。
思ったより足は疲れている。朝から約8時間歩いたからフラフラ。ヘナヘナと今にも座り込みそう。慎重に慎重に。
「奥穂へ行っても良かったかな・・・。」と夫。でもこの足で滑落しては大変だ。無理はしないほうが・・・。
振り返れば奥穂山頂と前穂、吊尾根が背後に大きい。掘り起こされた小屋もはるか下になった。
涸沢岳。
岩場の端に行くと雪庇だった。「こわーっ。」
朝の強風はまったくない。穏やかな山頂だ。槍と北穂の峰を眼下に望む。北穂高山頂とはまた少し趣が違う・・・。
よく見れば稜線上を何人もの人がこちらに向っている。めちゃ危ない所。今日みたいな日、きっと縦走には最高だよね。風がないし、天候が崩れる心配もないし・・・。
年配の方二人到着。今朝横尾を出て東稜からこの涸沢岳へ。さらにまだ今から横尾に降りるという。超人!
また単独で今から西穂へ降りるという人もいる。エキスパートと言うか、穂高を知り尽くした人だけに出来ることだろうそんなこと・・・。「縦走路、数箇所危ない所があった。ここから先も何箇所かあるよ。」と明るく楽しそうに言った。
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