毛勝山  
          2414m
(富山)

KEGACHIYAMA

2007年5月20日 くもりのち小雪。

19日 自宅10:00〜関ケ原〜(名神、北陸道)〜魚津〜片貝第四発電所〜東又第五発電所〜僧ケ岳登山口P2:30(仮眠)

20日 P5:30発〜(東又谷、阿部本谷、毛勝谷)〜9:30(撤退)〜P11:30〜登山口巡り(馬場島)〜アルプスの湯(上市町湯神子温泉)〜魚津〜関ケ原〜自宅18:30

毛勝三山の毛勝山。



魚津から片貝川に沿って片貝第四発電所から東又第五発電所へ。僧ケ岳登山口から右折。橋を渡って、東又谷の新しい堰堤手前に駐車場スペース。毛勝三山からの雪解け水がすごい。仮眠。
20日小雨。
堰堤から橋を渡った所の駐車場に移動。カッパ上下。スパッツ。厳冬期用二重の手袋。
20人ほどのグループが先行する。しばらく川沿いに林道を登る。フキノトウが芽を出したばかり。
堰堤を歩いて川に降りると滝があらわれた。谷には残雪が黒い。辺りはガスっている。岩のように硬い黒い雪を歩く。最初の谷を左折、阿部本谷へ。右は宗次郎谷。
別れには雪の城砦が出来ていた。そこを乗り越して阿部本谷へ入る。先行グループはここでハーネスをつけた。ツアー登山らしくガイドが三人。最前列、最後列、サイド。15人程の登山者は静か。雑談が一言もない。



谷を歩き出してしばらくして右岸から落石。「危ない。」と前を行く夫が叫んでいる。左頭上から電子レンジくらいの岩が静かに落ちてきた。雪があるからあまり音がしないのだ。私めがけてくる。逃げようとしても動転して素早く動けない。途中で岩角に当たって少し左によけた。おかげで命拾い。小さな岩でもあたったら大けがになるだろう。このくらいの岩なら一トン負荷がかかるとか・・・。
雪融けの時期は、凍った雪が解けて岩との隙間が大きくあいて落石が多い。ここでビビってしまった。
次の右岸でアイゼンをつける。この辺りから谷には雪崩れ跡がいくつも。そして新雪がある。新雪雪崩れ跡も。昨夜寒かったので山は雪だったようだ。たしか乗鞍岳も除雪してから1m積もったと新聞に出ていたが・・・。
小雪か小雨かが降り続いている。谷は急登になってきた。ジグザグ蛇行して歩く。再び谷が分かれる。左俣は毛勝谷。このあたりから谷上流から氷の塊やかけらが落ちてくる。前には誰もいないのに・・・。新雪、雪崩れの危険性がある。
私は手足が凍ってきた。手、足カイロを持っていないので。かじかんだ手を手袋の中で動かしてみるが凍ったまま。ジャケットも厳冬用ではないので寒いし・・・。
測ってないけどマイナス7・8度あるのでは・・・。
今日の毛勝三山はまったくの冬山。五月でも天候次第で山は冬。山を甘く見てはいけない。
ツアー登山ガイドが雪崩れの危険を回避するように言っている。雪の状態の説明をし始めた。
我々もこれだけ氷や雪の塊が落ちてきては危険と判断して降りることにする。また、天気の良い日に来ればいいので。



毛勝山目ざして約4時間半。毛勝谷8合目で勇気ある撤退。谷は深いし、雪の量が半端じゃない。さすが剣岳に続く毛勝三山と畏れる。
降り始めても谷はガスったまま。悪天のため、登山者も少ない。我々の後に6〜7人。そのうちスキーヤーが三人。
下ってみて結構急登だったことに気付く。
落石現場まで戻るとその後も岩がたくさん崩れ落ちたらしい。あたりは落石だらけ。雪斜面には岩の転がり落ちた跡がくっきり。
ここでケガでもしてたら大変だった。何事もなくすんだけど・・・。
私めがけて落ちた岩を前に、雪山は雪崩と落石に注意しなければならないことを改めて思い知る。
谷に開いたシュルンドには水が溢れている。落ちたら凍死するので滑らないように慎重に歩く。


東又第五発電所には避難所のような小屋があった。片貝川の雪融け水はただ蒼く美しい。


この後、早月尾根から剣岳への登山道入り口「馬場島」を下見に。魚津から約40分ほど早月川ぞいに遡る。
この川も蒼く澄んで綺麗。剣岳からの水だから。民家の周囲は防風林で囲われている。豪雪の冬は大変だろうが雪融けのこの季節はとても美しい。絵になる。富山は山も水も空気も綺麗。日本の原風景が今まだここにはあった。「山里の春」とでも名づけたい様な情景が・・・。
下見を終えて、やっと温泉を見つける。上市町の湯神子温泉「アルプスの湯」¥600
冷えた体が温まりほっとする。

北陸道は空いていて、渋滞もなく順調。
次回は天候のいい時に挑戦したい春の毛勝山・・・。

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