北穂高岳
    
3106m(長野、岐阜)

KITAHODAKADAKE

涸沢からのつづき。

2008年5月4日 快晴

テント4:00〜(北穂沢)〜北穂高岳(7:00〜7:30)〜(北穂沢)〜涸沢9:30〜(ザイテン)〜白出のコル(12:30〜13:00)〜涸沢岳(13:30〜14:00)〜穂高岳山荘14:30(泊)



朝食。餅、味噌汁。

パン、水など食料を入れた私のザックを夫が背負う。アイゼンにピッケル。ヘッドランプをつけいざ出発。
寒くない。ほとんど風もない。雪はしまって歩きやすい。昨日のトレースがそのまま使える。今年の北穂沢は雪が多く、はまり込むようなシュルンドはない。空が明るくなってきた。
モルゲンロートに染まる白い峰々が美しい。前穂高北尾根の後方には微かに富士山も望める。

テントがゴマ粒みたい・・・。


前の二パーテイが東稜の三峰?から取り付いた。稜線手前の直登は四つんばい。急登なのでいっこうに進まないようだ。

どんどん高度が上がってゴジラの背が目の高さになった。最初のパーテイがその岩場に現れた。一度降りて登り返している。
今年のゴジラの頭は雪庇が張り出し雪も多い。前を向いて普通に歩いている。去年はたしか懸垂下降していたが・・・。つり尾根も普通だ。雪が多いほうが楽?


北穂高岳山頂。
松浪岩が目の前に大きく現れた。吹き飛ばされそうな強風だ!アルプス3000mの稜線の風を全身で感じる。足を踏ん張って前かがみで重心を低くし頂上へ。「やったー。」

360度の大パノラマ。目の前には槍ヶ岳への白い稜線、真白の笠ケ岳、黒いばかりの滝谷ドーム、奥穂、ジャンダルム、前穂高北尾根、常念岳、はるか彼方に鹿島槍もくっきり。お見事、北アルプスの山々!

これ以上の好天は望めないほどの天候と見事な眺望。穂高の神様からのビッグなプレゼントにただただ感謝、感激。

白い世界に酔いしれる・・・。



小屋に降りるとゴジラの背から先ほどの先行パーテイが到着。ガイドツアーのようだ。吊り尾根まで風がなかったがそこから強風。ずっとコンテで来て安全菅カラビナを一回使っただけ。支点はピッケルで。雪がしまって稜線は歩きやすかったそうだ。やはり朝の早い時間がいいとか。
今から涸沢岳へ。「ここからのほうが厳しいので・・・。」と出かけて行った。次回は是非我々も挑戦したい、東稜からの縦走。

小屋でテイータイム。
「これ以上美しい峰はないよ。」と極上の白い世界を飽かずに眺める。めちゃくちゃ贅沢!何時までもいたいけど、雪が緩まないうちに降りることにする。


目の前にドームの黒い岩が圧巻。こんな岩壁をクライミングできる人がいるなんて・・・。尊敬する・・・。

インゼル付近がほとんど垂直なので登ってくる人に雪を落とさないように気をつけよう。トレースも崩さないように。勿論自分も滑落しないように・・・。

涸沢から登ってくる人が黒い豆粒のようにつながっている。我々はトレースをはずれて沢を横切る。



東稜よりに、光溢れる眩いばかりの涸沢めがけて駆け下る。時々シリセード、グリセード。めちゃ楽しい北穂沢!
下部へ行くほど雪が緩んでべたべたしてきた。楽しいことはあっという間。二時間で降りてしまった・・・。


テントに戻り、今度はザイテンを白出のコルへ。

涸沢岳へつづく。

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