北穂高岳・東稜 

       3106(長野)

涸沢からのつづき。

2009年9月19日 快晴

涸沢4:30〜東稜取り付き6:30〜稜線7:30(登攀開始)〜コル9:30(登攀終了)〜北穂高岳山頂10:20〜涸沢岳11:30〜(ザイテン)〜涸沢13:00(テント泊)

昨日に続き、風がなく穏やか。小屋から石畳の道を登る。南稜の梯子あたりから反対方向に北穂沢を横切る。ガラガラした岩屑を行く。取り付きらしいルンゼを登る。なんとなく踏み跡はあるが・・・。本当はもう一本右を行くべきだった・・・。
稜線に近づくにつれ足元がガラガラと崩れ、岩屑雪崩を起こす。全く誰も歩いてない岩を攀じ登ってやっと踏み跡を見つける。


足元の草が赤や黄色に染まって美しい。赤いのはミヤマダイコンソウかな?目の前に槍ヶ岳!なんて素晴らしい眺めなんでしょう。ここでハーネをつけ、岩に取り付く。確保は岩角で。

いざ東稜の岩登りスタート。
ロープがあっという間に50mいっぱい出て行く。声が通らないかと心配だったが良く聞こえた。ハイマツの中の岩は歩きやすい。何も考えずに靴は山靴のままだった。


5Pくらい行くとデコボコした岩に出た。たぶん東稜核心部ゴジラの背。
北穂高岳山頂が見えてきた。険しい奥穂高の峰、南稜上部の岩場や、南岳の大キレットも近づいてきた。
風はまったくない。前にも後ろにも人はいない。東稜の岩を一人占め!めちゃ贅沢
・・・。


核心部。
一旦降って壁を乗り越える。ここにはハーケンが数箇所ある。両側がきれ落ちたナイフリッジの岩を歩く。
恐怖感はまったくなく、楽しい岩歩き。


懸垂下降地点に到達。新しい残置シュリンゲ数本。それを使わせてもらって10mほど降る。コルへ。


ここでハーネスをはずす。青空と、槍ヶ岳に連なる北アルプスの山々が迎えてくれて無事終了。足元の草紅葉が美しい・・・。

振り返ると今登ってきた東稜全容が目に入る。見上げれば目の前に岩壁が立ちはだかっている。山頂への道はここからどうやって行くんだろう。岩を潜り抜けながら踏み跡を探しながら必死に登って行くと小屋が見えてきた。

なぜか、取り付きまでと岩登り終わってからのルートファインデイングの方が難しかった・・・。


テラスにいた人達に拍手で迎えられる。今から大キレットを越え、槍ヶ岳へと向かうという若者が写真を撮ってくれた。

山頂へ上がると360度の大展望。ドームも滝谷もくっきりはっきり。北アルプスの山々に見守られ、祝福された?岩登り、東稜は最高だった!この先は二回目、涸沢岳への岩稜歩き。
 
涸沢岳へつづく。

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