コクイ谷
    
(滋賀)


2006年5月28日 晴れ

武平峠P11:30〜武平峠11:40〜天指し岩12:00〜望湖台12:30〜(地獄谷)〜なめ滝13:00〜(上水晶谷)〜ふた筋の滝13:25〜二つ岩上水晶雨乞岳分岐13:35〜コクイ谷出合14:00〜(コクイ谷)〜黒谷出合14:40〜沢谷出合14:50〜窯跡の平(15:04〜15:20)〜沢谷峠〜P16:00


鳥居道キャンプ場少し上でジャケツイバラの黄色い花。
朝、用事があってお昼前に武平峠に到着。トンネルを越えて右、滋賀県側に一台のみ駐車スペースあり。反対側は満車。
22日にコクイ谷でヤマシャクヤクを見たという情報に引かれ、行ってみることにする。
11:30出発。
トンネルを越えて峠手前でギンリョウソウ。ここを降りたことはあっても登るのは初めて。どこか始めての山のような気分。
峠道、今日は春霞。イワカガミが鮮やかな色。東屋あたりのタテヤマリンドウもしっかり花びらを広げている。薄紫のを見つける。記念碑へ。薄青色のリンドウの絨毯は続く。




望湖台。
冬に雪庇尾根ができる林も今は萌黄色。

地獄谷へ。
山頂直下のイワカガミはまだ蕾。クサソテツが谷を薄緑色に染めている。木々の新緑が淡い色。まだまだ早春と言った風情の地獄谷。
昨日の雨で谷には水が溢れている。ナメ滝も今日は堂々として迫力がある。谷の至るところに薄いピンクのイワカガミ。あちこちに群生している。シャクナゲも。種の付いたエンレイソウの葉も見かける。



谷分岐からは左手に美しい上水晶谷を眺める。新緑と玄武岩の青さが良く似合う。二、三箇所右に上がって広いダイラを歩く。確か冬に何処でも歩きができたところ。私が迷いやすいと思うところだ。
二筋の滝の水量も多い。
二つ岩。
ここで草餅を一個。上水晶谷の新緑と苔の緑、それに水の緑がとてもいい。この季節にこの谷へ来るのは初めて。何度来ても落ち着く素敵な空間。Tさんのおかげでここを歩ける様になって幸せ。


左にコクイ谷へ。
花穂が二本のフタリシズカやトリカブトの葉が多い。植生も雰囲気もどことなく何となく藤原岳に似ている。

Oさん情報のヤマシャクヤクはこの辺だろう。まだ咲いているかな?目をこらして歩く。
赤いヤマ躑躅が緑に映え、右手下に愛知川が見えてきた。轟々とすごい水音。
左手山の斜面に「葉がよく似ている・・・。」と近づくとやはりヤマシャクヤクだった。ところが花は終わって種が三つ付いているだけ。
あたりも皆、葉ばかり。花期が短い?残念・・・。
コクイ谷出合に近づくと昨日の雨に打たれ散る寸前の一輪。たしか冬にとてもいい感じに思ったところ。
調べるとヤマシャクヤクの花期は3〜4日とわかった。秋には気品がある花とは似ても似つかぬ真っ赤な実をつけるとか。それも楽しみ。
コクイ谷出合。
柔らかな緑に包まれた愛知川。根の平から来た人一人。綿向山から縦走して来たという五人グループはスパッツが泥んこ。今から御在所岳へ向うと言う。車を登山口と降り口二箇所に置いてあるそうだ。それなら縦走可能。
ここで山アジサイのような花。



コクイ谷の水量が多すぎていつものように石を飛んで行けない。山道から行って時々川に戻る。ドボンと淵にはまったりしながら又山道に戻る。
この山道、何となく一度歩いたような?初めて朝明から雨乞岳へ行った帰り、根の平まで歩いたのはこの道だった。登山道らしくない道の高所から綺麗な谷を見下ろした。その谷がコクイ谷だったのだ。
コクイ谷を遡行した時、一度歩いているはずなのに谷の記憶があまりなくて不思議だったが・・・。
今思えばその頃は人について行くのが精一杯。余裕もなく勿論地図も頭にない。谷を歩けることすら知らなかった。

いつも水のない所に滝ができている。冬に「涙」の氷で遊んだ淵を嵌りながら渡る。
黒谷出合。
丁度谷にシャクナゲが咲いている。淡いピンク。
沢谷出合。
水が多いので滝に迫力がある。このあたりもシャクナゲが多い。近づくと昨日の雨で花びらがうたれ傷ついている。
窯跡の平。
出合からここまで一時間ちょっと。パン、飴、チョコ。
ギンリョウソウがいっぱい。左に折れて武平峠へ。



沢谷峠。
ここからは御在所岳の尾根をトラバースして行くのだ。左手に御在所岳。右側は切れ落ちた谷。
雨乞岳への尾根道には踏み跡がある。シャクナゲが多いらしいから大勢の人が入ったようだ。
何度も左へトラバース。ここからは積雪時、どこを高巻いたか、どう歩いたか考えながら歩く。
最後に植林された尾根への登り。冬はここがよくわからなかった。
赤いヤマツツジが美しい。これで数回歩いたので今日はそれほど遠く感じなかった。何度も歩くと慣れてこの道もしっかり覚えられるかな?
予定通り四時に武平峠到着。日が長いこの時期だからこんな事が出来た。ほとんど休憩なくせかせかと歩き続けた四時間半だった。
駐車場にもまだ沢山の車。


スカイライン沿いにはピンクのタニウツギ。ヤマツツジも。冬に凍っていてよく見上げた西多古地の滝も今日はすごい水量。
コクイ谷は春の始まりと言う感じで淡い緑。なのに中道登山口辺りの尾根は濃い緑。それはすでに夏色だった。

2006年5月27日 雨

旧料金所P8:40〜(中道)〜富士見岩〜P11:30

朝目覚めると雨だれの音。こんなんじゃやはりシロヤシオはダメだなと一旦はあきらめもう一眠り。次に目覚めるとなんか粉糠雨。やはり咲いているかも・・・。シロヤシオ一輪だけでもと出かける。
八ヶ岳でお会いしたH川さんらは今日国見岳の予定。悪天候なのでと昨日欠席メールしたのに・・・。


駐車場には車が三台。こんな雨の日に山に来る人はよほど・・・。Tさんの車。たしか雨は嫌いと言って見えたが・・・。
結構降っているので傘をさしてスタート。
中道登山口でアケビの花に似たつる性の植物。花はエゴノキに似ている。花びらは白く赤い模様がある。
白いガンピの新芽。
おばれ岩あたりでツクバネウツギ。ほとんどが蕾。二つ三つ咲き出している。赤いガクが綺麗。
ヤマツツジの蕾が雨の中に浮かぶ。アブラ躑躅の小さい蕾には水玉がいっぱい。栂の新芽も少し先が白い。
シロヤシオはどうかな。下のテラスでやっと数枚見つける。でも雨でぐったりしてる。
少し上でシャクナゲ。雨にけむっているが微かなピンクがそれとわかる。
そのあたりから少しずつシロヤシオが出てきた。晴れていても目立たないのに今日はなおさら。非情の雨に散った花びらが登山道に数枚・・・。富士見岩直下に沢山あるはずと思って期待して行くがまだだった。
富士見尾根の岩場。
風がひどくなってきた。吹き飛ばされそう。まるで台風のようで立っていられない。ここで咲いていないなら上のテラスも山頂もまだだろう。今日はやはりあきらめてここまでとしよう。


ミズナラのような木だけどこれは何?丸で芍薬の蕾みたい。
地蔵岩に戻ると登りでは気づかなかったけどベニドウダン。花数は少ない。渋い赤の蕾は雨粒に包まれている。
登山口でタニウツギの蕾。濃いピンク。隣りには白いツクバネウツギが沢山花をつけている。


登山者はキレット上でお会いしたMさんたった一人。
雨はやむ気配もなく降り続いている。

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