国見岳
    1170m
(三重)


2012年3月3日 はれ

P7:00〜(中道)朝陽台8:50〜望湖台9:25〜(地獄谷)〜出合10:10〜国見峠11:10〜国見岳岩棚テラス(11:30〜12:15)〜石門12:25〜国見岳12:30〜国見尾根〜ダイレクト(界の道)〜小屋13:55〜(裏道)〜P14:30

朝、千草あたりで東の空が紫色に染まる。そしてオレンジ色の朝日。駐車場から仰ぐ御在所はなんだか白いけど霧氷?

風がきつく、吹き飛ばされそう。気温は高い。花粉症で体が重く、鼻水が止まらない。
新雪はない。固い岩のような雪をスケート気分で歩く。乾いた岩を捜して足を置く。


エルガーフエイスの岩。
抜けるような青空に岩壁がそそり立つ。雪のない前尾根丸岩似の乾いた岩に、左足で乗る。久しぶり。
岩稜帯に登ると雨氷!氷の樹氷がキラキラ。今にも壊れそうなガラス細工の、繊細な美しさにドキッとさせられる。クリスタルな世界に身を置く。なぜか高貴な身分になったような気分・・・
鎖場からはガチガチ氷。一歩踏み外せば、滑落するよ。絶対滑らない足場を捜し、慎重に確実に足を置く。

上のテラス。
怪我人の相方と私は、安全の為にアイゼンをつける。


ガレ手前、「注意すべりやすい」の案内板から直登。仰げば雨氷林、足元はざらざらしたざらめ雪。ルンルン気分で富士見岩へつなぐ。手すりには小さいエビノシッポ!


朝陽台。
ただ青と白の世界が広がっている。美しい!



そり広場。
人工の氷ばくが、もこもこもり返した。今日、白い御在所に会えると思っていなかったので感激!


望湖台。
階段上から何処でも歩き。雪尾根から登って行くと国見岳から釈迦岳など北の山や、雨乞岳、鎌ヶ岳が薄化粧でめちゃくちゃ綺麗。岩には、ちっちゃなエビノシッポが行儀よく並んでいる。


地獄谷へ。
記念碑の尾根まで行って、どこでも降り。はまり込む雪だ。今度こそ落ちないようにと、そっと置いてもごっそり膝まで。時には腰まで。落ちこむと、足を上げるのに一苦労。疲れる・・・

ほとんどT尾さんがトップで、ささっと。怪我人と足の短い人は役に立たないよ。途中でTさんはスパッツをつけた。

地獄谷の滝。
この滝壺にはまったら、心臓マヒ起こしそう。一歩一歩慎重に降る。その後も、皆、何度かはまり込んで困っている。この雪では時間がかかりそう。戻ろうかと提案されても返事がない。二人とも行く気満々!

やっとのことで国見峠からの沢と出会う。木々の根っこは丸く雪融けしている。シャクナゲの葉が艶々してきた。やっぱり春だ。

この先コクイ谷へはトレースがないから、無理と判断。帰れないと困るから、国見峠へ登り返すことにする。


クライミングハイのT尾さん、再びトップで沢沿いの雪をガンガン進む。岩や、木の株の近くは穴があいていて、特にはまり込む。峠からの雪融け水の音を聞きながら雪原を歩く。岩についたうす緑の苔が生き生きしている。

樹氷に覆われた望湖台からの尾根を見上げる。時々、木に巻かれたテープが現れ登山道とわかる。沢が三つに分かれた。右寄りに行くと、スキー場からのガレ道下の大岩に出た。


岩に乗って周囲の山を仰ぐ。
望湖台や御在所頂上、国見岳の樹氷が目に入る。綺麗。

岩登り講習会!
アイゼンワーク。小さなスタンスを見つけて登る。降りはクライムダウンで。その小さいスタンスに乗って降るのは難しい。左の小さなクラックでも練習。「アイゼンの歯をジャミングする?!」そんなことできるの?めちゃ難しい・・・


雪壁を登りつめると国見峠だった。
そこから左に折れて国見岳へ進む。掘割道脇の尾根を何処でも歩き。こんな所、何処でも歩いて迷わない?知らない間に登山道に戻っていた。

岩棚へ。
鎖場を登って国見岳のテラスへ。御在所藤内壁が目の前。見晴らしがいい。お日様ぽかぽかあったか。朝の風は治まった!アイゼンをはずす。

アルフアルンゼはどこ?と捜すと、壁の中ほどに氷が大きく残っていた。前壁のちょっと上。やはりP1に飛び出るようだ。白いスキー場や望湖台も一望。ここは特等席です。

凍った藤内壁は圧巻。

このテラスの陽だまりでランチなんて最高だ。ホットドリンクでホッと一息。スキー場を登山者が歩いているのが大きく見える。もう御在所のスキー場は終わったのかな?

石門。
乾いた岩を登る。白い御在所や雨乞岳を望む。降りて雪原を何処でも歩いて「左寄り」に行くと・・・


国見岳山頂。
ボンボンみたいにつながった雪庇の縁取りが、面白い。

霊仙から御池岳、藤原、竜ヶ岳と、ずらり白き峰々が春の陽に輝く。手前にきのこ岩、ハト峰なども。南には御在所。鎌ヶ岳の三角の山頂ものぞいている。見事なパノラマだ。名前通り、やっぱり国が見える素晴らしい山。


雪の国見尾根を降ろう。
陽あたりがいい所の柔らかい雪にはまりこむ。日陰のガチガチに凍った雪にはつるつる滑る。雪を良く見て滑落しないように足を置く。アイゼンが欲しい・・・

天狗岩は仰いだだけで通り過ぎた。

展望台。
藤内壁は手を伸ばせば手が届きそう。雪があるのでより立体的に見える。前尾根はどの岩にも陽があたって温かそう。


界の道。
国見ダイレクト。緩んだ残雪に滑らないように気をつける。しばらくして、土の道になった。途中の大岩を右に巻いて降りる。ここ、間違って直進しそう。その後のジグザグ道はヤシオ尾根に似ている。数回通ったことがある道なのに、頭に入っていない。そして岳連小屋の前に出た。

掛け直された頑丈そうな橋を渡って藤内小屋へ。


中道への登り返し。
カンアオイや、ショウジョウバカマの葉が艶々してきた。もうすぐ花の季節・・・

新雪にわかんはあまりきかない。が、今日のような雪こそ、わかん、 スノーシューがいいそうだ。

地獄谷のはまりこむ雪、国見尾根の固い残雪と、雪融けの御在所を存分に楽しみました。皆さん、ありがとうございました。

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