宮指路岳 

       946(三重)
KUSIRODAKE

2010年11月27日 時雨のちはれ

石大神前P6:50〜(滝ケ谷・日本松尾根)〜入道岳8:20〜奥宮8:40〜(イワクラ尾根)〜イワクラ9:10〜三叉路9:40〜宮指路岳10:50〜三体仏11:10〜東海展望(11:20〜12:00)〜屏風岩13:00〜P13:30
 
小岐須左回り、入道から宮指路岳への二回目。
池ヶ谷っていきなり崖っぷちを登って行ったような気がする。長休みの後なので滑落しないかな?色々考えていたら昨夜は眠れなかった・・・

星が綺麗。朝6時、千草あたりから東の空がオレンジ色に染まる。そこから薄いブルー。鈴鹿山脈にかけてはまっ黒。三色の空に見とれながら、ルンルン気分で石大神到着。雲も山も茜色。


ここから先は谷が深くて運転が怖い。大石橋まで乗せてもらおうと思ったら、今日の小岐須左回りは「滝ケ谷から」一安心ながら、ここも初めてだけど・・・

トイレすぐ横の登山口から出発。道幅が広い歩きやすい道を谷沿いに進む。椿岩への取りつき案内板を見つける。石灰岩だから滑りやすいそうだがいつか行きたい・・・

雨で登山道がえぐられ、枝沢が深い。何度も高まいたりする。倒木にとうせんぼされて、ぐるっとひと回り。同じ所に・・・もう一度倒木に戻ると道が見つかった。秋は落ち葉で道が隠れていたりする。
途中、池ケ谷への道をわける。

案内板が出てきた。そのまま沢をつめて直進しそうだが・・・沢を離れて、左岸の鎖場を登る。ヘアピンカーブ。方向音痴の私は今来た方向に戻っている感じがする。

尾根をトラバースして行くと二本松ルートにぶつかった。ふかふか落ち葉絨毯が気持ちよかった・・・
入道山頂までは急登。背が高いアシビ林が続く。避難小屋が新しい。真っ赤な花が咲いているように見えるアシビの蕾。時々季節を間違えて咲いた白い花も・・・
細かいものが降ってきた。霧雨。あたりはガスってきた。何も見えない。カッパを着こむ。



入道ケ岳山頂。
風がきつい。寒い。立っていられない。二か月休んでいる間にすっかり季節が進んで「入道は冬だった・・・」山頂は風の通り道。

奥宮へ。
天照大神の話を神妙に聞く。イワクラは神が降りる神聖な所らしい。いつも気軽に乗っているけど・・・鈴鹿山脈側の空は暗いのに、伊勢湾は明るく光って神々しい。

イワクラ尾根。
降ったあとの登りはどうして苦しいのだろう。アップダウンにフーフー言いながら尾根を歩く私。足元が暑くてズボンの裾をたくしあげたりする。
それにひきかえ、Tさんは、不平も言わず、涼しい顔で滑らかに歩いている。休まずに、肩で息をすることもなく淡々と歩き続けている。

私とどこが違うのだろうか?と考える。力が抜けているし、体重移動が速い。動きにムラがない。なるほど、ゆっくり歩き続けるという山の常識そのままだ。

イワクラに虹!きっと今、神様が降りてるんだ。今日は遠くから見るだけにする・・・



三叉路。
ここから宮指路岳を目指す。手袋を冬用に。木々に葉がないので明るい。大石谷の岩場が見えて来た。左手後方に入道ケ岳も。今登ってきたらしき山並みを振りかえって、あんな所からよく来れたよと我ながら感心する。

その後はルートフアインデイングが難しい。道は落ち葉で隠れたり、何処でも歩けるような広い斜面だったり・・・後ろから数回修正されて左寄りに進む。

やっと宮指路岳の特徴ある三角形の山の端が見えてきた。ほっ。

小岐須峠。
カワラコバから来た人二人。小峠に対して、以前はこちらが主流だったそうで、名前も大峠。


宮指路岳岩峰到着。
この頃、ブログなどで鈴鹿のマッターホルンと紹介されている鎌ヶ岳。その尖った山容が格好いい。迷いながら歩いてきた長い稜線も素晴らしい。野洲川のダムも迫ってくる。

馬乗り岩で仙ヶ岳からの風を感じる。目の前には荒々しい犬返しの剣。御在所に似た雰囲気で気分は最高だ。標識あたりは、数年前と同じ「狐の襟まき」芝生!



三体仏から東海展望。
ここでも神様の岩に乗る横着な私!
野登を前にざらざらした岩場でランチタイム。岩や遠くの山ばかりに見とれていたが、すぐそばにあのネコヤナギのようなコブシの蕾。春までそうやって過ごすんだね。
お日様ぽかぽかあったか。味噌汁もあったか。これからの季節はあったかイコール幸せ。


降りはヤケギ谷の落ち葉道で残り少ない秋を独り占め。下の滝まで降りてくると鮮やかな紅葉が目に飛び込んで来た。


大石橋からの林道はため息が出るほど美しい。山が陽光に赤や黄色にきらきら輝いている。まるでパレットから絵具が飛び出したみたい!
色づいた木々と蒼い空とその光が、私に降り注ぐ・・・厳かで、畏れおおいような感覚。晩秋の小岐須渓谷の空は、さながら教会のステンドグラス!お見事・・・

今年の秋山を知らない私にとって、余りにも強烈な今日のフイナーレ。最初で最後の秋色に包みこまれた心地よさに浸ります。皆さん、ありがとうございました。

なんとその感動の余韻は数日つづきました。

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