前尾根

        1212m (三重)

2008年7月5日 はれ時々くもり

P7:15〜(前尾根P5〜P3)〜ヤグラのコル10:30〜望湖台11:00〜武平峠〜P13:30

いつもの駐車場から蒼滝トンネル駐車場へ。今日はカラビナを持ってもらったけど先生の首は大丈夫かな?

裏道。
湿度が高く蒸し暑い。額から汗が流れ、髪までべたべた。藤内小屋を休まず通過。

水場。
冷たい水に手をいれる。国見岳の伏流水?一瞬汗が引いてすっとする。登山道の岩は濡れてぬるぬるしている。昨日そんなに降ったのかな?

ウサギの耳。
どーんと青空が広がった。今日の前尾根は暑そう。

テストストン。
相変わらず左端で練習。先生はいつも靴の底が水平になっている。上がりも下がりもしない。「他の所も・・・。」トラバースもやろうとするができない。次のホールドに乗れない・・・。ザックをしょってテストストンを登り前尾根へ。土や落ち葉が水をたっぷり含んだ道を行く。

P7通過。
先行の人たちが独占。多分岩はぬるぬる・・・。巻き道は濡れている。

P6通過。
女性を含む若者三人が本を片手に勉強中。初めてなのでルートを調べているのかな?
P5への登りがきつい。又汗が噴出す。


P5。
やっと枯れ木にたどり着く。今から岩を登るというのに既に汗だく。
ここで冷たい茨餅。ハーネスをつけようとすると「なしで・・・。」 それはフリーと言うこと?絶対落ちないように行かねば・・・。
「鎌ケ岳と同じだから。」ここも日陰の岩はぬるぬる。なぜだろう前回より体が重い。終了点について重い訳がわかった。ロープは腰ではなく、まだ自分の背中だった。重いザックを背負って岩登りなんてめちゃくちゃきつい。体力がいる。

P5のボルトはピカピカで新しい。御在所クライミングスクールのMさんが整備されているから。ホンちゃんのはリングが伸びたりひどいのもあるけど傍にいくつもあるので大丈夫だとか。でもどれが使えるのか見る目が無くては・・・。

P4。
そのまま取り付き地点までフリーで。なんにもつながっていない!絶対落ちてはいけない。何だろうこの緊張感。ただつながっていないというだけで気持の上でこんなに違うのだろうか。
準備をしてスタート。ここの岩はP5よりは乾いていた。終了点少し手前でセカンドフォローの練習。自己ビレイ。ボルト二本のうち一本は新しい。カラビナ、シュリンゲ、安全環つきカラビナにグリップビレイ。自己ビレイしたロープに余ってくる分を振り分けて掛けてみる。足元がごたごたせず片付いていい。

つるべ方式で行くと・・・。入れ替わって先生がトップに。私はセカンドとなり先生をグリップビレイで確保する。トップの先生は一箇所カラビナをかけ支点を作り終了点へ。私が登って終了点からさらに下の岩場まで進む。つるべ方式は速い。さっさと行動できる。

名無し。
先生は北谷側のクラックを歩いて広場へ。



P3。
前回はどこを行ったのかな?ガバは見つかったが直ぐには取り付けない。ジャミングした岩も少し上だった。ジャミング二回目。チムニー下へ。

クラックに入り過ぎないようにクラック右岩へ右足。後ろ岩へ背中のザックを押し付けるといつの間にか支点箇所を通り過ぎるほど上に来ていた。カラビナをかけ丸岩へ。今日はちょっと膝を使ってしまった。一歩進んで二歩戻っている・・・。
でも足を前後に開いて自分が楔になるチムニーは今日も楽しい。岩に体をあずける感じで・・・。

終了点で一休み。
今日はここまで手袋をつけたままだった。小さな進歩!
見下ろす前尾根は霧に包まれている。P4に登ってきた人が見えなくなったりする。流れる霧がひんやりして気持ちいい。朝の蒸し暑さはどこへやら。岩も冷たくめちゃ涼しい。すっぱいブルーベリーで口の中も爽やか!

真っ白い霧の中にトンボ?先週はいなかったのに。御在所に夏が来た。
後続の人は「名無し」もきちんとロープワークしている。

残りのスラブをもう少し登ろう。コンテで。
先生はスラブを歩いて・・・。私はその下の岩を普通に行くつもりがなぜか動けなくなった。岩にしがみついてしまった。「もっと下の岩に足を置いて岩から体を離す。」
高所恐怖症の私はホンちゃんでこうなる可能性がある。やっぱりまだまだ不安・・・。
二歩も三歩も戻って、レベルアップには程遠い今日の私だった。



ヤグラのコルからP1に抜ける。アキアカネが空いっぱい。
この登りがきつい。体が重い、足が重い。岩登りは休んでいる時間が多いので余り運動していない?


裏道から望湖台へ。
遊歩道に白いウツギ。登山口のと比べると随分遅い。入口のササユリは咲いたかな?
ない!又鹿?葉っぱも綺麗になくなっているからきっと美味しいのだろう。

階段を登って望湖台へ行こうとすると咲いていました。一輪。こんな目立つ所に!

望湖台。
一番前の岩へ進む。空にはトンボ同士ぶつかりそうな数のトンボ。谷からは爽やかな風。そして今季はじめてのエゾハルセミの大合唱。御在所はすっかり初夏だった。
黒い雲が上空に現れた。その上には積乱雲があるそうだ。一雨きそう。雲が切れて、ちょこっと夏空がのぞく。涼やかな風にすっかりいい気分。汗は乾いた。


峠道。
ササユリ一輪。岩を持ったら前尾根よりずっと熱い!ここは南面で朝からずっと陽が当たっているから?北岳や穂高の茶色い岩も夏は熱くなるそうだ。

武平峠。
冬、お会いした事がある方が鎌ケ岳から。たしか、足に編み上げのスパッツ、手には長い木製のピッケルを持って見えた。たぶんその昔山を歩いて見えたそのままのスタイルだったのだろう。はじめて見る編み上げが珍しく色々聞いたような・・・。女性の「山やさん」に会うのも初めてだったし・・・。

三重県側から涼しい風が吹いてきた。滋賀県側へ吹き抜ける。めちゃ気持ちいいので腰をおろししばらく緑の風に身を任す。

筋力の衰えを感じ?40年のブランクを経て山を再開されたとか。「いつも単独ですから・・・。」女性からその言葉を聞くと「すごい!」と思う。今日は本谷から鎌ケ岳、さらに表道。今も大キレットを歩かれるそうだ。
男性のように落ち着いた姿勢が本物の山やさん。尊敬する。私のような「うわついた中高年のにわか山歩き」ではない。(以前一壁で出会った女性クライマーから言われた言葉がいまでも頭にこびりついている・・・。)
きっと田部井さんと同じ年代!いろんな山の経験をされた方だろう。静かな雰囲気からそう感じる。
フアスナーのなかった時代スパッツはひもで編み上げたそうだ。雪が入らないように工夫されたのだろう。「しみてくるので買い換えました。」あの編み上げスパッツに二度とお目にかかることはない・・・。

武平峠からの降り。
クモキリソウが目立たない緑の花をつけていた。

ガクアジサイ街道。
花びらが五枚四枚三枚と色々。まん中の緑の蕾が可愛い。

イチヤクソウ。
こちらも目立たない白い花。



川や水の傍を通ると体がすっとする。水がない所とは気温が随分違う。
この季節、こちらの登山道は炎天下のスカイラインを歩くより涼しかったような・・・。以前よりササの背が低くなったそうだし。
表道の鳥居が見えて来た。

小屋のシャラソウジュは咲いたかな?先週より花数が多い。一日花とかで午後のこの時間では元気がない。

オジギソウに似たねむの木の葉も生き生きしてきた。草と木の葉がなぜ似ているのかな?よく見れば大木。もうじき赤い花を咲かすだろう。
スカイライン沿いのすっかり夏色になった木々を見ながら歩く。シロモジやヤシャブシは緑の実をつけていた。
駐車場のカエルは未熟。木に産みつけられた卵の下に水がないもの。アスファルトでは生きられないよ・・・。
紫陽花の上には七夕飾りのようなクマシデの花。風鈴のようにも緑のマツポックリのようにも見える。揺れると乾いた風の音が聞こえる・・・。


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