前尾根

        1212m (三重)
GOZAISYO

2010年5月15日 はれ

裏道P7:00〜(裏道)〜(前尾根P7〜P2)〜(中道)〜P17:00

千草あたりでは稲が育って薄緑色の田んぼ。その水鏡に映ったみどりの御在所が綺麗。菖蒲のような葉のマコモも15cmくらいに育っている。



藤内小屋からのぞむ白い砦岩が、新緑に映える。格好いい。
今日はダブルロープで。使い方がよくわからないがそれぞれトップとつながる。

P7。
藤内沢側から。なかなか取りつけない。トラバースからもハング岩に乗れない。左上してからの乗り越しも難しい。

岡山山岳会さん、ラストの女性、丸岩に取りついた。重心の掛け方がうまい。

P6。
普段、小豆島などで練習しているという岡山さんは右下のフエースから。ピナクルみたいな岩の隙間登りに苦労している。その後フエースを行く彼らはツインロープ。ダブルロープとのちがいは、ツインは一本のロープとして扱うところ。

我々はいつもの所から、フエースを登る。夫がトップ。二本のロープが絡まらないように、またうまく流れるように掛けていくダブルロープの練習。難しそう。

見下ろす一壁には十数人。右端ルートで一人練習さん、めちゃくちゃ動きが速い。


P5。
いつもフリーで行く岩。今日は初めて、難しい藤内沢側ルートから。尾根を左に巻いて取りつき地点へ進む。ボルトが新しい。
上がどうなっているのかまったく見えないし、トップの声も届かない。不安。

どうやっても取りつけない。下から押し上げてもらう。すぐに大きいスラブが現れた。足を滑らしたら藤内沢へ落ちるよ。下を見ないで岩だけを見て歩く。その後の岩は擦れていなくてガサガサでザラザラ。ホールドもほとんどない。ここも取りつけなくて押し上げてもらうとガバに手が届いた。指から血が出ている。知らない間に岩で怪我したらしい。

いよいよ、本日の核心部。足元がすっぱり切れ落ちている。手も足も短い私は届かない。体ごと岩壁にもたれかかって手を伸ばす。本当に心臓が止まった気がした。
三番目の夫が登る時は、自己ビレイして岩の上で待つ。夫はそのまま終了点に向かう。続いて降りようとするがこれができない。スラブをクライムダウンなんて・・・
支点を作って、さらにいつもの終了点にもカラビナをかけて岩にへばりついて降りる。びびってしまって心も体もガチガチ。めちゃ疲れた。そばには可愛いシャクナゲ。


P4。
トップさんは尾根をまっすぐフリーで。が、ここもビレイすべきだった。危ない。
直ぐ後ろの人はきちんとビレイして来た。

藤内沢側すべり台取りつき地点着。
今日は夫がはじめてトップで。キャメロットを数個セットしている。このセットがちゃんとできたか判断が難しい。下から引いて効いているかどうか確かめる。外れる事故が多いようだから心配・・・私が登って行って、上に引くと簡単に外れた。こわー。

先ほどのP5の恐怖が、まだ体に残ってガチガチ。心も強張っている。二回目だけど今日の方が怖い・・・


P3。
6級フエースから登る夫をチムニー下でビレイする。登ってそのままつるべでクラックへ進んでもらう。真中クラックの最後で動けない。ジャミングがうまくできないのだろう。

私はチムニーから。その後はフリーで、二つ岩左をコルへと降りる。


P2。
最初がなかなか取りつけない。まったく初めてと一緒。終了点近く、右岩へ体を大きく出して乗り越す所、頭がつかえるマントルと私にとってヤグラは厳しすぎ。でもなぜかその後のチムニーだけは楽しい。

仕上げは懸垂下降。
高所恐怖症の身には、何度やっても怖さが先に立ってビビってしまう懸垂。体を思いきり倒すことができない。上の尖った岩場で左に振られて怖い思いをする。後ろを見るのもイマイチうまくできない。

下に降りたら伊吹さん夫婦が来た。一年ぶり。冬の間も前尾根に来ていたらしい。雨だろうが雪だろうが何でも来る人だな。今は錫丈岳にはまっているとか。「難しいけど楽しい」そうだ。力強い登り方で旦那様がトップ。そんな風にまったく見えないが「フエースが苦手」という奥様。

そこへ先ほどの一人練習さんがフリーで登ってきて、風のように前壁ルンゼへ降りていった。いつか一壁で会ったことがあるヨセミテさんだった。
P1へと登ると一ケ所土砂崩れ。岩が落ちそうで、こわーい。ヤグラの写真をよく撮る岩だ。


中道へと降る。○○○○ラが出始めていた。そばにヨウラクツツジも咲いている。足元にはイワカガミがいっぱい。芽吹き始めた萌黄色の葉にも見惚れる・・・

その後、近道をしようと道なき道を降りた。苔に滑って滝壺に落ちそうになりびしょぬれ。今日の教訓「急がば回れ」

車に戻るとなんと五時。前尾根フルコースはきつかった・・・

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