野登山・仙ケ岳・宮指路岳   
   851m   965m
    946m(三重)

SENGATAKE

2005年5月14日 晴れ

小岐須渓谷の石大神前P7:15〜(一の谷)〜マド8:00〜鳩ケ峰〜マド8:30〜野登山〜鶏足山野登寺〜(仙鶏尾根)〜仙ノ石(11:00〜11:30)〜仙ケ岳〜小社峠〜犬返しの剣〜宮指路岳13:00〜(ヤケギ谷)〜大石橋14:30〜P15:00

菰野の庁舎前306号線から県道11、44と行くと水沢から鈴鹿市小岐須へ。右折れし石大神前に駐車。30台程のスペース。
水沢の茶畑から山を仰ぐと左から採石された鳩ケ峰、入道ケ岳、鎌ケ岳、キララ峰と目に入る。
駐車場から石大神は目の前。岩の周りが採石されその岩だけが残っている感じ。
気温が低く少し肌寒い。このくらいならヒルは出ないかな。


駐車場からそのまま左手に降りて川沿いに行く。右片方だけ柵がある鉄橋を渡る。廊下になったような所を滝が流れていた。その上にも。
アジサイのような白い花。山椒の香りがする山道。
45分でマド到着。「マド。」いい響きでこの名前を知った時から気になっていた。「鞍部」の事を「窓」というらしい。
ここから御在所岳や鎌ケ岳が望めた。「鞍部」から来たのか名前の由来はよくわからないけど本当に窓から望む気がした。
左に鳩ケ峰へと登る。背後の野登山の緑がきれい。尾根沿いに行く。枯れた笹を分けてあまり踏み跡がない道。
ヤマツツジや藤が綺麗。少し左寄りに行くと山頂。鈴鹿市庄内の町が広がり、削り取られた所も少し見下ろせる。
30分で往復。マドに戻る。鳩ケ峰と野登山の鞍部「マド。」素敵なところだ。
そこから野登山へ。地質はぬるぬる。やはりヒルが出そうな感じ。


白いギンリョウソウがつぎつぎと・・・
鹿が入らないようにしてあるネットを人間がくぐる。赤や黄の馬酔木の新芽が花の様に見える日本庭園のようなところもネットで囲んである。
こちらの野登山尾根道から見る鳩ケ峰は形のいい緑の山だった。国見の広場に出る。パラボナアンテナが目に入る。
アンテナ点検用の車道を歩いて舗装道路に出た。下の集落から寺に車で入れるようだ。左に鶏足山野登寺へ。柱に鼻や牙ではっきり象とわかる彫刻がある。寺の周りに杉の巨木。樹齢数百年か数千年?由緒ある寺らしい。

車道に戻って舗装道を仙鶏尾根下り口まで歩く。
ここから右前方に、犬返しの剣と宮指路岳が見える。前方に重量感ある山、これが仙ケ岳。いい形の山だ。
車道から降る感じで右折れして仙鶏尾根に取り付く。間伐されたヒノキが倒れている植林された暗い道を行く。しばらくすると明るい尾根に出る。
なんとなく御在所岳の雰囲気。花崗岩のさらっとした感覚。それが好き。
ここはイワカガミが多い。群生している。愛子様お印の気品あるシロヤシオも咲き出したばかり。とても爽やかな気分になる。
キレットにロープがある。鞍部から登り返すと後ろに野登山のアンテナが見えた。
ここからは緑の鎌ケ岳や、御在所岳の望湖台、三角点、雨量レーダーが望めた。その前にイワクラ尾根、入道ケ岳。その間にキララ。さらに手前に宮指路岳の山なみ。鈴鹿の山が幾重にも青く重なってとても魅力的。鈴鹿南部の奥深い山にいる感じがする。
この辺りシロヤシオが咲き誇る。花の数が多く緑の葉がめだたない。木が白く見えるほど。蕾は優しいクリーム色。
左に白谷、ロングルートの南尾根への道を分ける。


東峰仙ノ石到着。
すぐ手前に岩があってその岩の上から見ると左前方に御所平のなだらかな峰。さらに獅子の顔の様な岩尾根、そして仙ノ石。
正面に仙ケ岳西峰。山頂あたりシロヤシオがあちこち白い。
新緑がどんどん濃くなってみどりみどりして、これこそ「日本の山」という雰囲気の仙ケ岳。
名前にも双耳という山容にもずっとあこがれていた。
ガイドブックや、知人から送られた写真などから一度見たかった仙ノ石。石の大きさもよくわからなかったが今日わかった。近づくと今にも倒れそうに見える。
右横の岩に登る。降りるのが難しく前向きで降りる。石の周りは狭くて写真が撮れない。
憧れの仙ノ石前で軽い食事。幸せ・・・



すぐ前を見れば、ベニドウダンの蕾。なんとなく色が暗い。
西峰に行こうとすると薄黄色のヨウラクツツジ。スカートのすそがひらいた感じの花びら。かわいい。
西峰に登る道もシロヤシオが多い。振り返ると東峰もシロヤシオに包まれている。今日はシロヤシオづくし。
獅子頭のような岩の峰が双耳峰の間にとんがっている。
西峰山頂に行くと大きなスズメバチ。そのまま小社峠に降りる。
この道がとても気持ちいい。先ほどのハチが右前方へ飛んで行った。
少し降りて振り向くと三角形の仙ケ岳が笹で被われて美しい。新緑のトンネルを下るとシャクナゲが咲いていた。蕾は色が濃く赤に近い色。
ここで振り返ると仙ケ岳は御在所岳から見るのと同じ双耳峰だった。


小社峠からは上り下りが激しい。右に宮指路岳の三体仏岩や東海展望の岩が見える。
反対側に綿向山や雨乞岳の清水の頭など。
前方の斜面に落ちそうな岩。すぐ手前で岩の間から小さいシロヤシオ。花をいっぱい付けている。すごい生命力に感動する。
手前から仰ぐ岩壁の間にもシロヤシオとシャクナゲ。
「犬返しの剣」ガレの頭に到着。ここから振り返るとはるか遠くに仙ケ岳。小社峠からの縦走路尾根の新緑やシロヤシオ、花の様な馬酔木の赤芽。全てが綺麗で目に沁みる。



県境縦走路を右に曲がってガレ場を宮指路岳へ。崩れそうな岩の間を降りる。地図には危険と書かれている場所だが岩がいっぱいあって私は好き。



ガレ場に花びらが少しピンクのシロヤシオが咲いていた。イースター島のモアイ像のような岩も面白い。
振り返ると犬返しの剣は格好いい岩の斜面だった。
そのまままっすぐ進むがそこからの急登がきつい。


すぐそこが宮指路岳山頂。もう少し先と思っていたので意外なほどあっけない山頂到着だった。
少し北に行くと大きい岩があった。「馬の背」。その北側にも岩が見える。
左下に一度降りて岩の前面へ。谷からの冷たい爽やかな風が心地いい。気分は最高。
下りは小岐須渓谷屏風岩のほうへ進む。しばらくして右に踏み跡。行くと目の前に犬返しの剣。ヤケギノコルだった。
少し先を右に入る。三体仏岩。ここからも犬返しの剣が目の前。岩に登ったけど降りるのがいつも苦手。前向きに降りる。
さらに少し先に東海展望の岩。この岩から見る三体仏岩は四体仏に見えた。ここはぴょんぴょんあちこち岩を飛んで行ける。楽しい・・・


誰かが掃き清めたようなきれいな尾根道を歩きヤケギ谷を降りる。
カシの葉か?ピカピカした落ち葉。この葉が滑る。新芽が出た時に落ちるのかな?
登山道だけ見てると落ち葉いっぱいの秋の道みたい。
窯跡も見える。植林された杉が良く手入れされている道を歩いて行くと、宮指路岳登山口から大石橋に出た。
右下に滝が見える。
途中左に急な入道ケ岳池ケ谷ルートを見上げた。
屏風岩あたりから川原を見下ろすとかなり下で相当高さがあるようだった。小岐須渓谷御幣川沿いに駐車場に戻る。
山をいくつも越えてグルリと一周して来たから、頭の中がこんがらがっている。
シロヤシオ、イワカガミ、シャクナゲと美しい春の花に包まれて、御在所岳や鎌ケ岳を遠く望みながら歩いた仙鶏尾根。さらに仙ノ石、岩の犬返しの剣と奥深い鈴鹿南部の尾根歩きを堪能できてとても良かった。
今度は是非紅葉の季節に歩きたい。

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