西穂高岳 〜 焼岳
            2909m      2455m(長野・岐阜)
YAKEDAKE

2004年7月31日 晴れ時々くもり 夫と二人

自宅6:30〜郡上(R157せせらぎ街道)〜西穂第2ロープウエイ10:30〜西穂ロープウエイ山頂〜西穂山荘(11:30〜12:00)(テント設営)〜独標13:00〜西穂山頂14:05〜P1(14:30)〜西穂山頂〜独標〜山荘16:00(テント泊)

三重県の天気は台風10号で荒れるらしい。西穂辺りはいいのではと思い切ってでかける。朝は湿度が高く蒸し暑い感じがした。上宝村は晴れで風もほとんどない。先日来の雷雨で駒ケ岳の停電騒ぎなどがあったからロープウエイを心配したが、雷雨の心配もなさそうで安心して乗る。

目の前に夏の笠ケ岳が大きくあらわれた。やはり穂高岳は台風の影響はなさそうだ。山荘は大勢の人だったがさすがにテントは少ない。
ヘリポート近くにテントをはってパンとソーセージで昼食とする。
曇ってはいるが独標や西穂山頂をはっきり望みながら歩き出す。夏の西穂高岳は緑があざやかだった。足場の悪いガラ場も人が少ないのでスムーズに歩ける。


槍ヶ岳から、北穂高岳、奥穂高岳、西穂高岳と縦走して来た若者にあった。そのわりにはザックが小さいので、聞くとテントと寝袋だけで食事は小屋ですることにしできるだけ荷物を軽くしているとのこと。納得。

岩場のわずかな隙間のあちこちから夏の花が顔を出しているのには驚いた。その色合いのなんと鮮やかなこと。白いトウヤクリンドウ、チシマギキョウ、ミヤマキンバイ、ウスユキソウ、イワツメクサなど。登山者は山頂手前で数人、山頂で数人あっただけだった。

山頂からもう少し先のP1の岩場から奥穂高側へ行ってみる。岩にペンキの○印があるので道はわかるが足元がガラガラしてとても不安定。10分ほど行って山頂に戻る。時々ガスがかかるが小さく三角に見える奥穂高岳やジャンダルム、小槍を従えた槍ヶ岳が望める。笠ケ岳はもちろん黒部五郎岳も、鷲羽岳右の茶色っぽい野口五郎岳も。さらに奥穂高岳からつり尾根、前穂高岳がシルエットのようだ。

前回はじめて来た時のような緊張感はなく2度目なので余裕を持って歩けた。小屋の近くにフジアザミ、トリカブト、ウサギギク。

夕食は小屋の前でアルファ米の味ご飯、はちみつと塩をつけたサトウのきりもち、ラーメン。水は小屋で1L100円。日が沈むとちょっと肌寒くフリースを着る。

オレンジ色の満月が霞沢岳の上に大きく出ていてその美しさに皆が感動していた。気温は高くテント内は寝袋もいらなかった。台風のことはすっかり忘れていた。


2004年8月1日 晴れ 

山荘5:30〜焼岳小屋8:00〜焼岳9:00〜焼岳小屋11:00〜中尾温泉(13:00〜13:30)〜第2ロープウエイP〜新穂高温泉富貴(13:45〜14:30)〜(せせらぎ街道)〜美並(東海北陸自動車道)〜尾西〜自宅18:45

テント場から上高地への道を下り、10分ほどで右折。焼岳への登山道を行く。 ちょっと腰が痛いし下りなのでゆっくり行く。右に笠ケ岳、霞沢岳を見ながら、贅沢にも槍ヶ岳、穂高岳に背を向ける。

小屋まではトウヒなどの大木のすそに緑のきれいな笹原が広がって原始的な風情だった。風に揺れるそのさまは海原と錯覚するほどだった。小屋手前は藪漕ぎのようで山斜面の笹を踏みつけて行く歩きにくい道となった。焼岳から来た人は男性2人と、単独の女性だけだった。

小屋手前で大正池からのガスが吹き上げて赤い焼岳が顔をのぞかせた。ドラマチックで幻想的なシーンだった。緑の屋根が見えて来た。焼岳小屋だ。ここにザックを置いて山頂に向う。


展望台に着くと山頂が赤く裾は緑色に彩られた焼岳全景が望めた。反対側には笠ケ岳、槍ヶ岳、穂高岳がくっきり望め、さらに西穂高岳からこの焼岳への稜線が続いている。焼岳からこんなにきれいな山並みが望めるとは想像していなかったので感動だった。
山頂を見上げると真ん中のドームが威圧的で、アメリカの西部劇映画にでも出てきそうな雰囲気の岩場だった。緑の笹原を過ぎるとだんだん硫黄のにおいが強くなってきた。忘れていた。私はこのにおいが苦手だった。バンダナを口元に巻いていくと山頂近くに大穴があいて硫黄の煙が出ていた。その岩場の横を少し上がると焼岳山頂。

目の前で笠ケ岳や穂高岳が上高地からのキリに見え隠れした。

反対側の中の湯から来る登山者も多い。ちょっと感じが御嶽山に似ていた。写真をとってすぐ下りる。展望台の少し上の笹原まで下りて昼食。ここは風が心地よく、笠ケ岳、槍ケ岳、穂高岳を眺められる最高の場所だった。オトギリソウ、リンドウが咲いていた。

小屋から中尾温泉へ下りる。笹が刈られていたので歩きやすいが登山者は少ない。薄黄色のミヤマオダマキ、カラマツソウ、黄色のタマガワホトトギス、白いセンジュガンピなどが咲いていた。

驚くほどのブナの大木が山が深い事を示しており、傾斜は急で険しい道だった。途中白水の滝を左に見、中尾温泉口に出てさらにロープウエイまで戻った。

この後10日間ほど右足ふともも裏の大腿二等筋を痛め、まだまだ足の筋力が弱い事を実感した。

トップメニューへ

inserted by FC2 system