鎌ケ岳  
      1162m
(三重)


2007年1月13日 晴れ

P7:30〜(中道)〜朝陽台9:20〜望湖台9:50〜武平峠10:30〜鎌ケ岳12:10〜三ツ口源頭部12:30〜長石尾根〜三ツ口谷13:40〜P14:15

駐車場まで道は空いているが、広場に積雪。降ったら直前のカーブがうまく降りられないだろうとログハウス前まで戻って駐車。
今日の中道は既にトレースができている。気温が高い。ラッセルの準備に?カッパのズボンをはいてきたがその必要も無く暑くておばれ岩下で脱ぐ。
朝日が雲の間から降り注ぐ。光のシャワー。オレンジ色の帯が神々しく綺麗。


鷹見岩の尾根に光が射して輝く。山頂はガスッて暗い鎌ケ岳と対照的で見惚れる。
大黒尾根と鷹見岩の尾根は降ったばかりのように白い。
ところがこちらの御在所岳中道の尾根には新雪がない。富士見尾根下の岩の目地にも雪がついていない。
ガレ場に来ると樹氷。綿帽子を被った大黒岩とことのほか白い大黒尾根を見下ろす。



朝陽台は新雪が降ったかどうかなと言う程度。踏まれているのでよくわからないけど・・・。
遊歩道を行くとケルン手前の御在所岳北東は見事な樹氷。やはり相当冷え込んだようだ。
ちびっ子広場の人工氷ばくが大きく蒼く凍った。手がかじかんで肌寒い。カッパ上衣を着る。
望湖台。
手前の雪庇尾根はできていないが、エビノシッポがいっぱい。記念碑へは木の間をどこでも行ける。
バンガローへの鉄柵が半分雪に埋もれている。登ってきた人と峠に降りた人両方の足跡。ここで芦鞍寺ワカンを付ける。付け方をすっかり忘れている。いろんな事が少しも身につかない私。なんか違う感じだけど・・・。
柵を乗り越えて歩き出すがしばらくして外れる。手で持ちながら峠まで。この辺りの雪は融けてでこぼこして嵌ったり尾根を行ったりして面白い。
今日は雪の量がそれほど多くないので道はわかる。掘割道が埋もれていないので・・・。
岩場に出ると、鎌ケ岳の尾根の縁取りが綺麗。木々が尾根の輪郭となって山をより美しく見せている。
峠では手前に盛り上がって吹き溜まりができていた。最も低い所は風の通り道。雪は吹き飛ばされてない。そして去年感動した鎌ケ岳への登り口の雪壁もでき始めていた。
ここでワカンを付け直す。ザックに座って。つま先と足首前の二箇所を締めて・・・。これでしっかりしたようだ。


鎌のキノコ岩?を越えて私の迷う所は吹き溜まり尾根になっていた。だからそのまま尾根伝いに行こうとするようだ。その吹き溜まりを乗り越えて直進する。
一つ目の雪壁を越える。この辺りでわかんをはずす。この新雪は何もなしの方が歩きやすい。二段の雪壁も出来始めている。中ほどを直登。
展望台手前から鎌ケ岳を仰ぐ。三ツ口のガレと左俣に雪がついて真っ白。今朝降ったのかな?
濃い緑に見えるシャクナゲの木の真下あたり、中ほどに馬の背状の岩。その左が左俣。ここからはただ真っ白の垂直壁に見える。
しっとりして粘り気がある「生クリームみたいな雪。」を歩く。ちょっと足に纏わりついてくるような・・・。
馬の背岩。
上から二人降りてきた。
私は白い谷の左俣をのぞきにいって、岩に乗ろうとする。が靴を岩に真っ直ぐにできないので滑る。さっさとあきらめ岩の左側からピッケルを刺して雪に乗る。
大きい「かえる雪庇」。ここは風の通り道らしくいつも雪比が出来るようだ。
三重県側に高く白くでかく突き出して・・・。とても迫力ある雪の塊。
三ツ口源頭部。
真っ白の急斜面を見下ろす。鎌ケ岳は白い樹氷で被われている。雪面に灰色っぽいがさがさしたものが?・・・。それは樹氷の残骸。そのままの形で落ちていた。
山頂手前の岩場。
吹き溜まり状態で雪が深い。上から数人降りてきた。いつものように岩を歩いて直前を右に。ここは無雪期より今日の方がうまく登れた。
大岩を見上げて声を上げてしまう。すごいエビノシッポ。でかいイソギンチャクか映画の「ジョーズ」みたいでこわい。
硬いエビノシッポをピッケルで触るとぽろぽろはがれた。結局大岩には乗らず、私の岩にも足を乗せただけ。
山頂雪はどうかな?

新しいしめ縄がかかった鎌ケ岳の神様に初詣。雪の多かった去年は鳥居を見下ろしたが今日はまだ見上げる。
雪山は二段になりかけている。下段に行ってみると東斜面は笹が起きて真っ白な雪斜面ではない。見下ろしただけ・・・。
源頭部から降りる為、山頂直下はトレースを崩さないように誰も歩いていない雪斜面を滑り降りる。
わーい気持ちいい。しっとりしたしなやかな雪。

新しい斜面を見つけてはワクワクして又滑り降りる。


源頭部。
こんな綺麗な神聖なところ私が足を踏み入れていいの?もったいなくてちょっとためらって・・・。
さらさら、さくさく。この感触たまらない。どこでも自由に行って超気持ちいい。硬く締まってまるで北アルプスの雪・・・。
あっというまに谷に降りる。尾根を見上げると朝見た「かえる雪庇。」
そこからもさらさら雪の斜面が続く。とても鈴鹿にいるとは思えず、剣岳にでもいるように錯覚する。ハイな気分。(冬の剣岳行ったことないけど・・・。)
右の急斜面をトラバースする。はまることも滑り落ちることもなく宇宙人にでもなったかと思うような気持ち良さ。雪は滑らかでしっとりして締まって足に優しくそっと纏わりついてくる・・・。こんな雪あるんだ・・・・。
なだらかな雪斜面をいくつも見上げて、尾根手前に少し黒くて硬い雪面を見つける。ここは氷。氷は黒っぽく見え雪は真っ白に見える。
右から張り出した雪庇尾根。少し上から尾根沿いに降りて行って最後は滑り降りる。スキー気分。
雪斜面を雪崩れないかなって確かめて横に移動する。さっさと降りてしまうのがもったいなくて回り道。少しでも長くここに居てこの雪に触れていたくて・・・。
いつのまにか大ガレの岩が高く頭の上に見えて夢のようなしっとり粉雪との触れあいが終わってしまった。
雪に遊んでもらって雪の虜になってほかの事はどうでもよくて何もかも忘れていた・・・。写真を撮ることもなにも・・・。鎌ケ岳三ツ口谷源頭部の今日の雪。なんて魅力的。こんな雪に出会えて幸せ。
左俣出合。
このまま降りるのもったいなくてまだ余韻を味わいたくてお茶にする。それでもまだ思い切れなくて周辺を歩き回って今日の粉雪の感触を足に残す。
鎌ケ岳の神様、有難うございます。私に?素敵な雪をくださって・・・。
川の淵は、はまるので長石尾根に。踏み跡をたどる。雪の長石尾根?余り歩いた事が無い。
鞍部に来て三ツ口谷へ。またまた少し手前で雪斜面を駆け下る。気持ちいい。堰堤下の斜面はできはじめ。木が起きている。


降りた湖にはちょっと氷。水が流れ込むあたりにはできていないから浅瀬から凍るのかな?ピッケルで押してみると結構分厚くて2cmほどの硬い半透明氷。
冬の三ツ口ダム。湖面に映った雪と氷が綺麗。
スカイラインの雪はベタベタのシャーベット状態。
鎌ケ岳手前で生クリーム粉雪、山頂、三ツ口源頭部でさらさら、さくさく、しっとり粉雪。今日の鎌ケ岳はまるで北アルプス・・・。
いまだ興奮状態覚めやらず、ますます雪に魅せられる私だった・・・。


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